■1月17日放送分（後編）

国際舞台で戦う藤本選手、自分のプレースタイルの特長・持ち味を聞いてみた。「そうですね…一発でエースを取れるよう なテニスはなかなかできないんですが、粘り強さというか、ラリーの中でボールをコントロールして、相手が返しにくい球を打ってチャンスを 作り、決めて行くというのが自分の持ち味かなと」▼その胸には、いつもこの言葉がある…「不撓不屈（ふとうふくつ）」。どんな困難にもく じけず立ち向かう、という意味だ。「高校時代に体操部の監督からよく言われたんですが『たとえケガをして落ち込むことがあっても、そこで 何かを得て立ち上がってこい』。自分は事故で下半身の自由を失いましたが、足で歩けなくても、車いすで自分の人生を歩いて行けるように頑 張っていきたいと思っています」▼現在はエイベックスに所属する藤本選手。競技だけでなく、車いすテニスをもっと世間の人々に知ってもら うための活動にも取り組んでいる。音楽も好きで、試合前にはSuperflyの『Wildflower』など好きな曲を聴いてテンション を高めていくという。「試合の30分前は必ず自分一人の時間を作って、道具の調整などをして気持ちを集中させていきます。そんな時に聴い たりしますね」▼今年はいよいよ、5月にリオパラリンピックの選考会が始まる。そして2020年には東京にパラリンピックがやって来る。 その時藤本選手は44歳。「もちろん、出場してみたいという思いはあります。もし出られなかった場合も、指導や普及だったり、パラリン ピック自体や車いすテニスを盛り上げられるように、いろいろな活動でバックアップしたいと思っています」▼最後に藤本選手からメッセー ジ：「車いすテニスは、2バウンドまでOKですから、老若男女、障がいの有無に関係なく皆で楽しめる競技です。一度プレーを見てもらえれ ば、球のスピード感、チェアワークの速さ、迫力、息づかいを感じることができますので、是非生でご覧になって下さい」▼次回は車いすでプ レーする「ウィルチェアーラグビー」日本代表・官野一彦選手が登場します。