バックナンバー

チャレンジドアスリートとは

スポーツに打ち込み、磨き抜かれた技で、
観る者を感動・興奮させるアスリートたち。
アスリートの中には、障がいを持ちながら
国際舞台を目指している者たちもいる。
そんなアスリートたちの戦い続ける素顔、軌跡、
そして、支える人たちにも迫る
『ニッポン チャレンジド・アスリート』。


今週のピックアップアスリート

佐藤真海(さとう・まみ)選手

佐藤真海
(さとう・まみ)選手

1982年、宮城県気仙沼市生まれ。32歳。サントリー所属。早大在学中に骨肉腫を発症し義足生活に。その後 陸上競技を始め、走り幅跳びの選手としてアテネ、北京、ロンドンと3大会連続でパラリンピック出場。2013年、東京オリンピッ ク・パラリンピック招致委のプレゼンターとしてIOC総会でスピーチ、招致実現に貢献した。(写真:竹見脩 吾)

■1月3日放送分(後編)

2013年9月、IOC総会でのスピーチ…佐藤選手が大役に抜擢されたのは、その半年前、IOCの評価委員たちが東京を視察した際にプレゼンターを務めた のがキッカケだった。依頼を受け、海外を転戦するかたわら、英語で思いを伝える特訓もしたという。そして迎えた本番当日。トップ バッターとして壇上に立った時の心境は?「これまで経験したことのない緊張で足も震えてましたが、最後には話すことが心の中に全 てストンと落ちていました」▼これまでたくさんの人たちに支えてもらったこと、それをこんな大舞台で話すことができるという感謝 の気持ち。「私がここにいるのは、スポーツによって救われたからです」…プロンプターを一切見ず、自分の言葉で語る姿に委員たち は心を動かされ、スピーチ終了後、ロゲ会長は「とてもインプレッシブ(印象的)だった」と声を掛けてくれたという。▼そして、運 命の瞬間…ロゲ会長の「トーキョー!」という言葉を聞いた時は?「目の前にIOCの皆さんが座っていて、ウィンクしてくれた方も いたので『あ、これはいけるのかな』と思ったんですが、でも最後の最後まで分からなかったので、思わず飛び上がりましたね」「夢 が叶ったというよりは『夢が続いたな』という思いです。2020年に向けてこんなことをしていきたい、こうなっていなければとい う課題がまだたくさんあります。みんなで現状を変えていくチャンスを貰えたなと」▼佐藤選手はスピーチの中で、震災で大きな被害 を受けた故郷・気仙沼についても触れた。現在所属するサントリーでは、業務の一環として障がい者スポーツの支援と復興支援に取り 組んでいるが、様々な活動を通じ「スポーツには、新たな笑顔を育む力、希望をもたらす力、人々を結び付ける力がある」と実感した という。「これからは金銭面だけではなく“心の支援”も大切になってきます。パラリンピックを頂点としたチャレンジド・スポーツ の力、諦めない心、前向きな心が街を明るくし、真の復興も支えていくんじゃないかなと思います」▼夢の実現まであと5年、 2020年に向けて抱負は?「オリンピックだけではなく、パラリンピックもぜひ一緒に応援して頂けると嬉しいです。自分も魅了さ れたように、パラリンピックは自分の限界に挑戦する選手たちが集まるところ。そのパワーをぜひ感じて欲しいですね」▼次回は、北 京パラリンピックに出場した車いすテニスプレーヤー・藤本佳伸(ふじもと・よしのぶ)選手が登場します。

tanaka_kikinnzoku

番組紹介

スポーツがいつも話題の中心の2014年。
国外では、ソチ冬季オリンピック、ブラジルワールドカップ、
国内では、プロ野球ペナントレース、Jリーグ、競馬、ゴルフ、相撲など。
また、2014年後半からも、プロ野球クライマックスシリーズ~日本シリーズ

日米野球、MLB、Jリーグ、アギレジャパン、東京マラソン。 これら話題のスポーツを数多く中継しているニッポン放送が
徹底的にスポーツを掘り下げる新スポーツ番組が
「サタデー ショウアップスポーツ」です!

プロフィール

師岡正雄(もろおか・まさお)

1960年2月15日生まれ。東京都出身。
Jリーグの開幕、ジョホールバルの奇跡、
WBCの2度の優勝などエポックメイキングなシーンを多数実況。
豊かな声量と明朗な声色が魅力のスポーツアナウンサー。宴会大好き、焼酎大好き。
ダイエットのためジョギングにトライするも膝痛に悩まされている。

↑トップへ