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チャレンジドアスリートとは

スポーツに打ち込み、磨き抜かれた技で、
観る者を感動・興奮させるアスリートたち。
アスリートの中には、障がいを持ちながら
国際舞台を目指している者たちもいる。
そんなアスリートたちの戦い続ける素顔、軌跡、
そして、支える人たちにも迫る
『ニッポン チャレンジド・アスリート』。


今週のピックアップアスリート

久保恒造選手(くぼ・こうぞう)選手

久保恒造選手(くぼ・こうぞう)選手

1981年、北海道生まれの33歳。日立ソリューションズ「チーム・アウローラ」車いす陸上部所属。高校3年生の時に交通事故で脊髄を損傷、下半身マヒの障がいを負う。その後車いすマラソンの選手となり国際舞台で活躍。2007年から始めたシットスキーでも国際的な活躍を見せ、今年3月、ソチパラリンピックに出場。バイアスロンショートで初の銅メダルを獲得した。4月から再び車いすマラソンに転向。パラリンピック夏冬メダル獲得を目指す。

■12月6日放送分(後編)

ソチでのメダル獲得を一区切りに、今年春から車いすマラソンに再転向した久保選手。その理由は?「夏季パラリンピックは過去2回挑戦して、いずれもあと一歩で出場を逃すという悔しい思いをしているんです。自分の中で満足していないので、もう一度挑戦することにしました」▼車いすマラソンは、マラソンと同じ42.195キロを走破するが、時速30キロほどのスピードが出るため所要時間もその分短くなる。世界トップクラスのタイムは、マラソンより40分ほど短い1時間30分前後。マラソンとはかなりの違いがあるという。「集団になった時、先頭を走る選手を風よけに使うなどの駆け引きがあって、マラソンよりもむしろ自転車競技に近いですね」時にはツール・ド・フランスのような激しいぶつかり合いもある。想像よりハードなスポーツだ。▼久保選手は現在、日立ソリューションズのアスリート集団「チーム・アウローラ」に所属。生まれ故郷の北海道を拠点に練習を行うかたわら、講演活動も続けている。ソチで獲得したメダルを見て、周囲の反応も変わってきたようだ。「これまでは『頑張ったね』でしたが、今は『勝って良かったね』と言われるようになりました。パラリンピックを少しずつ『スポーツ』として見てくれるようになりましたね」▼久保選手には悩んだ時、自分を支えてくれた大事な曲があった。「コブクロの『DOOR』が大好きで、競技を始めた時から聴いてます。歌詞の中に『自問自答を繰り返し…』というフレーズがあるんですが、悩んでいる時にこの曲を聴くと『よし、もう一回頑張るぞ!』という気になりました」▼『夢見ることが全てじゃなくて、叶えようとすることが全て』…コブクロの歌詞を胸に、新たな夢に向かってトレーニングに励む久保選手。今後の抱負は?「まずは2年後のリオパラリンピックに出ることが一番の目標です。18歳で交通事故に遭った時、パラリンピックに出逢って『もう一度、人生やり直してやるぞ!』っていう気になったんですね。『やる気になれば何でもできるんだ』ということを、競技を通して一人でも多くの人に伝えていきたいです」▼久保選手が所属する日立ソリューションズ「チーム・アウローラ」の公式サイトはこちら。次回はブラインドサッカー日本代表・落合啓士キャプテンが登場。世界選手権での激闘のウラ側を語ります。お楽しみに!

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番組紹介

スポーツがいつも話題の中心の2014年。
国外では、ソチ冬季オリンピック、ブラジルワールドカップ、
国内では、プロ野球ペナントレース、Jリーグ、競馬、ゴルフ、相撲など。
また、2014年後半からも、プロ野球クライマックスシリーズ~日本シリーズ

日米野球、MLB、Jリーグ、アギレジャパン、東京マラソン。 これら話題のスポーツを数多く中継しているニッポン放送が
徹底的にスポーツを掘り下げる新スポーツ番組が
「サタデー ショウアップスポーツ」です!

プロフィール

師岡正雄(もろおか・まさお)

1960年2月15日生まれ。東京都出身。
Jリーグの開幕、ジョホールバルの奇跡、
WBCの2度の優勝などエポックメイキングなシーンを多数実況。
豊かな声量と明朗な声色が魅力のスポーツアナウンサー。宴会大好き、焼酎大好き。
ダイエットのためジョギングにトライするも膝痛に悩まされている。

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