今日は七夕、大切な人と星空の下で。 【ひでたけのやじうま好奇心】

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きょうは7月7日の「七夕」。
きれいな星空を期待したいところですが、実は今、その星空を世界遺産に登録しようという動きがあるのをご存知でしょうか。
場所はニュージーランドの「テカポ湖」。世界で最も美しい星空がみられる場所として有名なスポットです。

実は私、去年ニュージーランドへ行ったときに観てきたんですよ、その星空!
そりゃあもう、すごいですよ!まさに満天の星!世界遺産の候補になるのもまったく不思議じゃありません!
もし登録されれば、世界で初めての「星空の世界遺産」になるそうです。期待したいですねー。

そんなテカポ湖の星空が美しい理由は、ニュージーランドが星の密集している南半球に位置していること、空気が乾燥して澄み切っていること、また人口が少なく、人工的な光が少ないこと…などがありますが、それだけじゃないんですね。
町の人が協力をして、街灯に傘をかぶせたり、光が外に漏れないようにしたり…美しい星空を守るための人々の努力もあるそうです。いろいろ大変なんですね…。

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【画像】長野県阿智村 ナイトツアー スタービレッジ阿智

さて、そんな世界遺産にもなろうかという「星空」ですが、実は 日本でも星空を町おこしとして活用している地域が増えています。
特に有名なのが長野県阿智村。人口7,000人ほどの小さな村です。

先ほどのテカポ湖と同じように、周囲が山に囲まれている地域で、余計な光を遮断できていることや、空気が澄んでいることから、美しい星空を観ることができる場所となっているんですね。

もともと阿智村には、昼神温泉という温泉郷があり、それなりに観光客を獲得していたんですが、ほかにも観光客を集める方法はないかと、大手旅行会社と協力して、考えたのが「星空を活用する」ことだったそうです。

決め手の1つとなったのは、村のスキー場のスタッフの男性が、夜になると彼女を連れて山頂にいき、そこから見える星空を2人きりで楽しんでいる…という話。
もともと阿智村から観える星空は、2006年に環境省から「日本一星空の観測に適した場所」に認定されていましたが、村で暮らす人たちにとっては、自分たちの村から観える星空が特別にきれいなもの…という認識がほとんどなかったそうです。

でも、実際に「日本一の星空ナイトツアー」という企画をやってみると、最初の頃こそ参加者も少なかったですが、徐々に口コミで話題になり、開始からわずか4年で、年間6万人が訪れる人気となったそうです。

もちろん、人気を獲得するまでには、星空のガイドをできる人材を育成したり、星空の説明をするナレーションを作成したり、首都圏の旅行会社に売り込みをしたり、さまざまな努力があったそうです。

星空が観光資源になる。今まで当たり前だったものがビジネスになる。
少しのアイデア、見方を変えることが、成功につながるんですね。

星の鑑賞会(w680)
【画像】みなかみ町観光協会公式サイト『谷川岳天神平 星の鑑賞会』より

ほかにも、群馬県のみなかみ町では、平成22年から「星の鑑賞会」を実施していて、今では定番の人気イベントとなっています。
夜のロープウェイに乗って標高1,300mの谷川岳天神平で満天の星空を観る…
現在は、温泉とともに、星空を観るというのが、定番コースになっています。

銀河の森天文台(w680)
【画像】銀河の森天文台 公式サイトより

また松山千春さんのお宅の近く、北海道足寄郡陸別町も、星空をテーマに町おこしをしている地域のひとつ。
陸別町は、マイナス38度を記録したこともある日本一寒い町ですが、その寒さゆえに「銀河の森天文台」という観測所もあり天体観測には最適な場所。
オシャレなコテージで星を眺めて過ごす、そんな人が訪れているそうです。

八重山諸島(w680)
【画像】星空ツーリズム株式会社HPより

また、ほかにも「星空」に関する動きはいろいろありまして…
その1つが、沖縄県の八重山諸島で行われている「星空保護区」への取組。

星空保護区は、美しい星空を守ろうという世界的な団体「国際ダークスカイ協会」が認定を行っているもの。先ほど話した 世界遺産候補である「デカポ湖」も選ばれていて、これまでに世界64の地域が「星空保護区」に認定されています。
その星空保護区に、八重山諸島が日本で初めて名乗りをあげたんですね。

八重山諸島は、周りを海に囲まれ、88ある星座のうち84個が見えるほど、星空が自慢の場所。そこで、それを保護しながら、観光資源として役立てていくために「星空保護区」の認定を狙っているわけです。

すでに「国際ダークスカイ協会」の担当者も視察済で、その美しい星空に感動!
認定を受けるには、星空がよく見えるように、街灯の照明の明るさの調整や、市民の理解も必要となりますが、現在石垣市では、国内初の認定を目指して本格的に活動を開始しているそうです。「星空保護区」のお墨付きがあれば、観光にも大きな武器となりますから、認定されるかどうか注目です。
ほかにも、星空や天体観測を町おこしに活用している地域はたくさんあります。
皆さんも都会では見づらくなった星空を眺めてみてはいかがでしょうか。

7月7日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

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