勘違いから受けた『メリー・ポピンズ』のオーディション

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3月26日放送  ゲスト:女優 久保田磨希 第1回

勘違いから受けた『メリー・ポピンズ』のオーディション

ディズニーとキャメロン・マッキントッシュのタッグによりミュージカル化された『メリー・ポピンズ』。その名作の日本人キャストによる公演が実現。久保田磨希さんがパンクス家の家政婦・ミセス・ブリルを浦嶋りんこさんとダブルキャストで演じます。


ミュージカル『メリー・ポピンズ』、待望の日本人キャストによる公演

黒木)おはようございます、黒木瞳です。毎日さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺っていくあさナビ、ゲストは女優の久保田磨希さんです。
久保田さんとは何度かご一緒させていただいていますが、なんといま、東急シアターオーブで「メリー・ポピンズ」をやっていらっしゃいます。世界中のいろいろな国が舞台化していますが、今回もやはり海外のスタッフが?

久保田)そうなんです。満を持しての日本人キャストでのものです。何年も前から構想はあったらしく、オーディションも何年もかけていたのが日本でやるのですが、イギリス人スタッフが50人くらい来ていまして。カツラ合わせ1つにしても、衣装作るのも、全部イギリスで作ったのを送ってきます。

黒木)日本で合わせますよね? それを向こうで作ってもらう?

久保田)ええ。向こうで作るんです。

黒木)じゃあ、これは日本の方が作ったわけではない。

久保田)デザインはもちろん、作るのも全部イギリスで作って。カツラや衣装を合わせるためにイギリス人スタッフがいらっしゃるんです。4泊くらいで来て、帰って作り、日本で勝手に手直しはダメ、みたいな。もう本当に大切にされている作品なんです。

黒木)うわぁ~……


コルセットも1910年当時のものを着用する徹底さ

久保田)黒木さんでも驚かれますよね。私も、「そんなことがあるんだ!」って驚きました。

黒木)私なんか京都で撮影があって、京都にカツラ合わせに行くのも「遠いな」と思いますが、イギリスでしょ!?

久保田)来てくれるんですけどね(笑)

黒木)でも、(逆にイギリスへ)行ってもいいですよね。

久保田)行きたいですね、むしろ(笑)。行きたかったな。

黒木)それだけ大事にしていらっしゃる「メリー・ポピンズ」、世界中で愛されている作品なので、そこまでイギリスの方々も大事になさっている証拠でしょうか?

久保田)衣装の下のコルセットも、当時(1910年代)の下着を忠実に着ているんです。

黒木)見えないの?

久保田)見えないんです。ドレスを着るわけでもなく、でもコルセットで締め上げられています。やっぱり姿勢とか、こだわりがスゴいです。本当に頭が下がります。

黒木)まあ、衣装は中から、ということですね。

久保田)そうなのでしょうね。

勘違いから受けた『メリー・ポピンズ』のオーディション

オーディションでは「歌はないだろう」と思っていたらガッツリ歌のテストが

黒木)キャスト全員オーディションだったのですか?

久保田)全員です。

黒木)ということは、久保田さんは「よし。メリー・ポピンズの○○役でオーディション受けよう」と思ったのですか?

久保田)勘違いから始まったのですが、ある方が「久保田さん、オーディション受けませんか?」と声かけてくださって。私も、身近にいるマネージャーたちも「何で?」と思ったんです。ミュージカルで、しかもマッキントッシュさんのやつですし。でも、「せっかくだから受けてみよう」「きっと私に声をかけるということは、歌もないのだろう」と。そう思って行ってみたら、ガッツリ歌のテストもありました。後で聞くと、私がミュージカルをやっていると勘違いされていたらしいです。オーディション用の台本と楽譜が読めません、みたいな(笑)。
「さあどうしよう!」ってなって。ピアノは11年やっていましたが、もう忘れていて。「受ける」と言ったからにはやるしかないと思い、友達にも協力してもらって。

黒木)一応、課題曲は練習して行かれた?

久保田)練習して行きました。

黒木)で、お芝居はともかく、歌を。

久保田)歌をやったら、演出家のジェームズが頭を抱えたという。それでも受かったのは何で? と思いますけが。いまやっているのは、歌にセリフを乗せて、というのをやらせてもらっています。きっと私の役は歌い上げるというのではなく、芝居ありきの歌ということなのだと理解しています。

黒木)ということは、ミュージカルも初めてということですか?

久保田)初めてです。

黒木)パンフレットだけ見ると、「あ、ミュージカルやっていらしたんだな」って思いますよね。こういう作品にお出になると。

久保田)他の方がバリバリのミュージカルの方や歌手の方で、アンサンブルも全員オーディションなので……。

黒木)そうなんですか。じゃあ久保田さん、スゴいじゃないですか。オーディションを正式に合格なさってここにいるわけですから。

久保田)いや、聞いたときはホントに胃が痛くなって。「いや、受けたから受かったはず!」と思うことにしました。

黒木)自信持っていいと思います。久保田さんを見に行きたくなりましたもの。そう思っているリスナーの方もいっぱいいらっしゃると思いますので。

久保田)ぜひいらしてください!

勘違いから受けた『メリー・ポピンズ』のオーディション

久保田磨希/女優
1973年2月27日生まれ。京都府福知山市出身。大阪芸術大学芸術学部放送学科卒業後、
1998年のTBS系昼ドラ『いのちの現場から5』でテレビドラマ初出演。関西を中心にして活動し、2002年に上京。
2003年、フジテレビ系ドラマ『大奥』の奥女中役で注目を集め、その後、数多くの映画・ドラマ・舞台に出演。バラエティ番組にも多数出演。
2006年6月に結婚。2011年に女の子を出産。
3月18日から5月7日まで、ミュージカル『メリー・ポピンズ』東京公演に出演。
5月19日から6月5日までは大阪公演。

(2018年3月26日放送分より)

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