ロシア外交官追放、米で60人、欧州含め110人以上

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3月27日 FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

重要な主権侵害に対する危機感
7:18~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

元 ロシア 情報員 暗殺 未遂 ソールズベリー

英南部で起きた元ロシア情報員暗殺未遂で、神経剤の痕跡が見つかったパブ「ザ・ミル」(イギリス・ソールズベリー) 2018年3月11日 写真提供:時事通信

トランプ大統領がロシア外交官60人を追放

アメリカのトランプ大統領はイギリスで元ロシア情報機関員らが神経剤で襲撃された事件への対抗措置として、国内に駐在するロシアの外交官ら60人を国外追放するよう命じました。また、イギリスのメイ首相もEUヨーロッパ連合諸国を含む、合わせて18カ国がロシア外交官ら100人以上の追放を表明したと明らかにしました。

この問題そもそもイギリス南部ソールズベリーで今月4日、イギリス在住のロシアの元情報機関員と娘が神経剤のノビチョクで襲撃され、意識不明の状態で見つかったというもので、イギリス政府がロシアが関与した可能性が高いということで、ロシア外交官23人を国外追放処分としました。

トランプ大統領がこれに追随して26日、アメリカ駐在のロシアの外交官ら60人を国外追放し、シアトルのロシア領事館を閉鎖するよう命じました。アメリカ政府の高官は、ロシア当局者が外交特権を利用してアメリカの安全保障を害する情報活動を行っていたと非難をしております。

それからつい先程入った情報ですと、イギリスBBC放送は、イギリスに続いてロシアの外交官ら国外追放すると表明した国は22カ国にのぼり、合計で110人を超える状況だとしております。ロシア外交官のこの追放を一斉に米欧諸国が決めた背景には、猛毒の神経剤がイギリスで使われたということで、安全保障上の懸念であるだけではなくて、重大な主権侵害だ、こういう危機感があるためだと伝えています。

高嶋)いつもの追放劇とは内容が違うのですか? 同じようなことですか?

富坂)それほど変わらないと思いますね。というのはこの米露というのは、常にこういう風にやっていますのでね。そういう意味ではマネージできない危機では無いと思います。ただロシアの大統領選挙とかありましたので、そういうときは高まります。特に権力が動くときというのはいろいろな動きをしますので。こういうことが出てくるのは不思議じゃないです。アメリカ大統領が変わるときも、オバマさんが最後にバッと、ロシアの外交官やりましたでしょ? あのときはロシア側が報復しなかった。トランプさんになると米露関係扱いやすいようになれるというのを期待していたのですが、今はそういう状況が無いのでね、ガチンコになっているのだと思います。

高嶋)この時間でも元外交官の佐藤優さんとか、宮家邦彦さんに来て頂いていますが、あれはもうそういうのは当然分かっていて、追放要因っていうのがあるのだと。だから何十人でもできなくはないという。

富坂)特に米露はそうだと思いますよね。中米だとそうはいかないのですが。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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