訪中の北朝鮮要人は金正恩氏か~目的は“米と距離を縮めるため”!?

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3月27日 FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

金正恩氏の巧みな動き、裏にある対米外交
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

金正恩氏とみられる特別列車が北京入り

北朝鮮の要人が乗るとみられる特別列車が26日、北京駅に到着した。その後の厳重な警備などからも、金正恩氏の訪中の可能性が示唆される。金正恩氏だとすれば、どのような意図が予想されるのか。中国に詳しい富坂聰が解説する。

高嶋)新聞各紙伝えていますが、1面のトップ記事にしているのは産経新聞1紙のみです。「金正恩氏、訪中か」と。「北京など元首級の警備、関係改善へ動きか」ということですが。富坂さんはいろいろな情報源から金正恩氏の可能性がかなり高いと仰ってますね。

富坂)情報を集めていくと、そうである可能性が非常に高いと現状で見ています。

高嶋)与正でもなければ永南でもないと。

富坂)そうですね。大きな手を打ってきたなと思いますが、私は北朝鮮のこの外交の上手さにはびっくりしますね。局面を大きく変えてきていますよね。

高嶋)この頃、金正恩氏には「若いけどやり手だ」という評価が多いですね。

富坂)そもそも世界では、暴走機関車ではないかとか、話の通じない人ではないかと、そういう風な心配を高めていったわけですよね。

高嶋)正恩さんに対してね。

富坂)そうしてこのように局面を変えていくと、すごく安心してしまう。何も変わってないのに。

高嶋)(笑)。

北朝鮮への外交ルートから米朝、南北間の情報が入らない中国

富坂)これは何回かやっている手法なのですが、本当に見事に毎回同じように引っ掛かるわけですね。短期的な視点で見ると、中国は北朝鮮に足下掬われるのではないかと心配していた。というのも中国は外交部と中連部という外交ルートが2つあります。でも今回、両方から何にも言ってきてないのですよ。これだけ米朝間、南北が動いているにも関わらず何にも言ってこないので、ちょっとびっくりしていたわけですね。そこにズドーンと今回のことですよね。これははっきり言うと、中国の頭をなでなでしに行くということです。

高嶋)これは北朝鮮側からその意思で行ったとみるべきですか?

富坂)そうですよね。中国にいまこれを呼ぶ力は無いですね。

高嶋)呼ぶ力が無い。

富坂)だからこれは、北朝鮮がそれをやりたいからやったと考えていいと思います。

高嶋)もし、これが金正恩氏当人だとすると、いろいろと言われた南北の首脳会談だとか、それから安請け合いにも見えたアメリカ大統領との会談とか。こういうのはあり得るのだというような、そういう設定ですかね。

富坂)と思いますね。アメリカはチャンピオンなので、途中で反故にしようと、どうしようとできるところなので、そこは確実とは言えません。ただ間違いなくここが1つの重要なポイントだと思ってやって来ている、展開している外交だと見て間違いないと思いますね。

今回の訪中は“アメリカと距離を縮める”ためのもの?

高嶋)金正恩さんのお父さんは飛行機嫌いだって言われて、必ず車両で、もう何台も連ねて行きましたが。あの路線というのは、いつも動いているのですか?

富坂)そうです、何本かありますが。

高嶋)民間人も乗っているのですか?

富坂)同じ車両には乗っていませんが、民間人が往来するものもあります。

高嶋)驚くのは富坂さんが金正恩さんの思想は我々の想像と違うと仰る。

富坂)もう少し西側に近いという人がいますね。何が言いたいかというと、アメリカとの距離をバッと縮めてくる可能性があるということです。中国ではなくてアメリカと距離を縮めるための、今回の訪中だという見方ができるっていうことですね。これから中国に対して痛いことをするので、逆に来ているという可能性が指摘されるということですね。

高嶋)なるほど。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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