「お金が一番価値のあるもの」ではない時代が来ている

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3月15日放送  ゲスト:株式会社「メタップス」代表取締役社長 佐藤航陽 第4回

「お金が一番価値のあるもの」ではない時代が来ている

20万部突破の話題の本『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』の著者。
変わろうとしている経済のかたち・あり方、そして新しい経済をどう歩くか・どう生きるか。
“お金”について考える!


「価値観」はどう変わってきているのか?

黒木)毎日さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺っていく「あさナビ」。ゲストは話題の本『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』の著者で、株式会社メタップス代表取締役社長の佐藤航陽さんです。
「価値観が変わっていく」というお話をさせてもらおうと思います。「お金の方が大事」という人と、「情報の方が価値がある」という人。両方大事だとは思いますが、「情報」というものに価値観がこれからますます出てくるだろうということですか?

佐藤)そうですね。情報も含めて、これまで「お金に換えられない物って、価値無いよね」と思われていたのが、「いや、そうじゃない」と考える人たちが増えてきたと思います。儲からないけれど大事なものってあるじゃないですか。いままでは資本主義って、そういうのが捉えられていなかった。無視されていたところが、今回インターネットの普及を含めて拾えるようになってきていることが、1番大きいですね。

黒木)人脈・データ・知恵。あらゆるものが価値になっていくということですよね。いままではお金が価値として最重要だったけれど、これからの時代は違うものに移っていくという……でも、本来そういうものって、大事ですよね?

佐藤)そうなんですよね(笑)。みんな「お金にならなくても大事な物、あるよね」ということは分かっている。

黒木)ですけど、資本主義の中にドップリ浸かっていた、ということですか?

佐藤)システムがそうなってしまっているので、その中で生きていると、「お金にならない物に意味はない」みたいに徐々に人々の価値観が寄っていってしまった。「さすがにそれはおかしい」と思う人たちが出てきている。

黒木)やはり、時代と共に価値観は変わっていくものなのですね。


人が働かなくていい時代が来る可能性は高い

佐藤)そうですね。もしベーシックインカムみたいな物によって、人々が働かなくてもよくなったら、また大事な物がガラッと変わると思います。

黒木)働かなくても生きていける?

佐藤)はい。その可能性は高いような気がします。

黒木)「月額7、8万円貰えて、最低限は食べていける。そのときに人間は何を大事にするのか?」というのはすごく面白いテーマだと思っていて、資本主義の先にあると思います。インドがそのベーシックインカムの実験を始めようとしているので、もし成功したら「オレも真似しよう」という国が沢山出てきて、中央銀行の仕組みみたいに、世界中に普及する可能性があります。どうなったら、「昔、おじいちゃんの時代は働いてたんっだって! スゲー!」みたいな子供達が、私の次の次の次の世代(3世代後)くらいに出てくるかもしれない。

黒木)「昔は働いてたんだよ……」

佐藤)「週7で働いてたってさ! スゲーな!」と(笑)。

黒木)でも、何してるんでしょうね。そうするとデジタル世界の中で生きていくのですか?

佐藤)あるいは、趣味に没頭するとか、家族と過ごすとか。もしくは働きたい人だけ、稼ぎたい人だけ働くとか。そんなイメージですね。「これ以上(お金)いらない」という人は、頑張らなくていい。

黒木)あれですよね。「老後に○千万ないと、生きていけない!」「70~90まで生きる人はこれくらい貯蓄しないと生きていけない!」とかよく聞くじゃないですか。そんなことは関係なくなりますよね。

佐藤)仰るとおり。ほぼ全員に支給されるとしたら、ですが。あとは「財源をどうするか?」の問題だけですね。


国民が生活するための財源は民間企業の利益から出る?

黒木)どうします?

佐藤)私は民間企業の収益だと思います。国が税金から負担するのは不可能だと思うので。いま、テクノロジー企業はアメリカを中心に凄まじい収益を上げています。彼らがもし企業としていろいろなものを無償化していったら、生活コストは下がっていくので、実質的にお金をもらっていることになりますね。無料で家に住めて、無料でご飯が食べられるようになったら。そういう会社が現れるのではないかなと思います。もしくは会社ではない何かが。

黒木)佐藤さんは?

佐藤)ウチはそこまで大きくないですけどね(笑)。大きくなったらやりたいな。

黒木)佐藤さんが仰ると、実現しそうな気がしてきますね。

佐藤)理論上は成り立ちますから。

黒木)ということですよね。確かに税金で賄うのは大変ですよね。

佐藤)企業も、ものすごい内部利用がありますからね。

黒木)何から始めたらいいですか?


次に大きく変わるのは「国家とは何か」「共同体とは何か」

佐藤)私が次に考えているのは、「お金2.0」はお金をテーマにしていますが、読まれて思ったのが、お金以外のテーマを広く扱っている社会全体・世の中全体のテーマを込めているんですよね。「お金」という大きなテーマが変わりつつあるので、次は国家とか共同体が変わってくると思います。「国家とは何か?」、「共同体とは何か?」が、この20年で大きく変わると思います。今回は通貨だっただけです。

黒木)じゃあ、次は「日本2.0」?

佐藤)「国家2.0」ですかね。

(2018年3月15日放送分より)

「お金が一番価値のあるもの」ではない時代が来ている

佐藤航陽/株式会社メタップス代表取締役社長
1986年福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年に株式会社メタップスを設立して代表取締役に就任。
2011年にアプリ収益化事業を開始、世界8拠点に事業を拡大。
2013年よりオンライン決済事業の開始。
2015年に東証マザーズに上場。累計100億円以上の資金調達を実施し、年商100億円以上のグローバル企業に成長させる。
現在は時間取引所「タイムバンク」の立ち上げ、フォーブス「日本を救う起業家ベスト10」、AERA「日本を突破する100人」、30歳未満のアジアを代表する30人「Under 30 Asia」などに選出。
2017年に宇宙産業への投資を目的とした株式会社スペースデータを設立。代表を兼任。

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