ドキドキ+キュンキュン!週末デートにオススメ!!『ホーンテッド・キャンパス』 しゃベルシネマ【第30回】

By -  公開:  更新:

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回の「しゃベルシネマ」は、明日公開となる映画『ホーンテッド・キャンパス』をご紹介。
実はこの映画、映画デートにピッタリな一作なんです。
今回は、ラブとオカルトの視点から本作の魅力を掘り起こします!

ホラーと胸キュンは、紙一重!

01(w680)

皆さんは、「吊り橋効果」という言葉をご存知でしょうか?
「吊り橋効果」とは、揺れる吊り橋を渡ったことによるドキドキを、一緒に渡った相手へのドキドキだと勘違いし、恋愛感情だと思い込んでしまう効果のこと。

例えば、肝試しやジェットコースターなどスリリングな体験を共にした相手に対し『あの時のドキドキは恋に違いない』と思い込んでしまうと、恋愛感情が芽生えやすくなる効果があるとか。
それと同じように、気になる異性と一緒にホラー映画を一緒に観ると、恐怖シーンのドキドキを共有することで恋が芽生えるかも…。

しかもそれが胸がキュンキュンするシーンが満載の映画『ホーンテッド・キャンパス』だったら…。
「吊り橋効果」も2倍、3倍!!!

02(w680)

怖がりなのに幽霊が見えてしまうヘタレな青年・八神森司は、一浪して入った大学で高校時代に片思いしていた後輩のこよみと再会。
成りゆきから、こよみと一緒にオカルト研究会、通称“オカ研”に入ることになってしまう。
ひと癖もふた癖もあるメンバーが集まる“オカ研”には、謎の怪奇現象に悩む人々が次から次へと訪れるが…。

仲間たちと共に、呪われたキャンパスの謎を解くべく奔走する姿を描いた、オカルト青春ストーリー『ホーンテッド・キャンパス』。

しゃベルシネマ【第23回】」では、主演の中山優馬さんはじめ、島崎遥香さん、大野拓朗さん、高橋メアリージュンさん、安井謙太郎さん、竹本聡志監督が登壇した完成披露試写会の模様をお届けしました。

こういったホラー映画のイベント時、登壇者やゲストに必ずと言っていいほど投げかける質問があります。
それは「撮影中に恐怖体験はありましたか?」、「いままででいちばん怖かったホラー体験は?」といった、オカルト寄りのもの。
その度に皆さん、記憶を辿って自らの心霊体験をあれこれ語って下さるのですが…。

実は、この『ホーンテッド・キャンパス』については、私の身にも恐怖の出来事が起こりました。
しかも試写室で本作を観て、「心霊現象の裏側にある、人間のドロドロとした感情って怖いなぁ〜(汗)」と作品世界にドップリ浸ったその翌日に…。

あぁ、また話が逸れていきそうですね。
この話はここまでにしておきましょう。

この世でいちばん怖いのは、○○?!

03(w680)

…で、『ホーンテッド・キャンパス』です。
何を恐怖と感じるかは人それぞれだと思いますが、私がこの世で怖いと感じるのは“人の念”。
“人の念”とは、すでにお亡くなりになってる方のモノだけではないんですよ。
生きている人の念(=生霊)が飛んでくるコトもあるんですよ。
ひゃぁ〜〜〜っ、人間って怖い…。

この映画に登場する幽霊たちは、生きているときに遂げられなかった無念さや嫉妬心を浄化出来ないまま命を落としてしまった者たち。
なので、恐怖を感じると同時に、同じ人間としてどこか分かる部分もあるんですよね。ゾゾゾッと鳥肌を立てながらも共感を覚えてしまうトコロに、本作のドラマ性を感じます。

しかし“恋する気持ち”は、その恐怖をも超える!
好きな人にドキドキする気持ちや、大切な人を守りたいという思い。
人間って恐ろしい存在だけど、心と身体が分離してしまうほど複雑な感情・強い思いを持つことが出来るのも人間だけ。

そう考えると、単なるオカルトミステリーではない奥深さこそ、本作の魅力ではないかと思います。

04(w680)

ところで、本作は校舎の屋上から少女が身を投げるという、ショッキングなシーンから始まります。
ストーリーを追ううちに「もしやこの女優さんは…」と見覚えのある人を発見。クレジットを確認すると…。『ソロモンの偽証』で浅井松子役を演じた、富田望生さんでした。

彼女とは『ソロモンの偽証』前後篇の公開時、足かけ半年にわたった数々の舞台挨拶などの映画イベントでご一緒しました。
イベントではいつも、天真爛漫でムードメーカー。
反面、舞台挨拶前にはお客様に伝えたいメッセージを何度も繰り返し“自主練”していた姿が、私の脳裏に焼き付いています。

映画『ソロモンの偽証』は、1万人にも及ぶ候補者の中から選び抜かれた中学生役12名が話題となった作品。
クリーピー 偽りの隣人』で香川照之さんの娘役を演じている藤野涼子さん、『ガールズ・ステップ』で映画初主演を飾った石井杏奈さんをはじめ、皆さんその後もご活躍です。

富田さんも着実に女優としてのキャリアを重ねており、『ホーンテッド・キャンパス』ではメインキャストではありませんが、重要な役どころを思い切り良く演じる姿を観て、胸がアツクなりました。
一度でもご一緒させていただいた役者さんが、 新たな作品で頑張っている姿をスクリーンで観ることは、このうえない喜びです。

梅雨空が続く、この季節。
こんな時こそ、映画館へ足を運んでみるのはいかがでしょうか。

05(w680)

2016年7月2日から丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
監督:竹本聡志
原作:「ホーンテッド・キャンパス」櫛木理宇(角川ホラー文庫刊)
出演:中山優馬、島崎遥香、大野拓朗、高橋メアリージュン、安井謙太郎(ジャニーズJr.) ほか
©2016「ホーンテッド・キャンパス」製作委員会
公式サイト http://haunted-campus.jp/sp/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

Page top