スポーツ人間模様

女子カーリング・藤澤五月選手 LS北見移籍を決意させた本橋選手の言葉とは?

藤沢五月 カーリング 女子

カーリング女子の藤沢五月選手(中央)=2017年11月15日エリナ(共同) 写真提供:共同通信社

まだ日本に団体競技のメダルは出ていない平昌オリンピックですが、金メダルを狙う女子パシュートとともに、メダルへの期待が大きく膨らんできたのが女子カーリング。カーリングはチームワークと戦術が何より重要ですので、国内の選考試合を勝ち抜いたチームが、そのまま日本代表としてオリンピックに出場するシステムをとっています。

今回、平昌オリンピックに出場しているのは、元チーム青森の本橋麻里選手が北海道の北見市を拠点に結成した「LS北見」。今回が3度目のオリンピックとなるキャプテンの本橋選手は、産休から復帰後、控えに廻っています。

本橋選手に代わって、今回「スキップ」という司令塔役を代わりに任されているのは、藤澤五月選手・26歳です。

現在は市町村合併で「北見市」になりましたが、カーリングの町として有名な常呂町の出身。両親、兄、姉と全員がカーリング選手という一家で育ち、5歳のときからカーリングを始めました。

お父さんによると「ターゲットどおりにストーンを出す技術は、子供のころから抜きん出ていた」そうで、地元のチームに入って腕を磨きました。

2010年、高等学校卒業とともに、故郷・北見を離れ、長野県の中部電力に就職。カーリング部の創立メンバーとして活躍しましたが、2013年9月、ソチ行きを懸けた日本代表決定戦で北海道銀行に敗れ、惜しくも出場を逃してしまいました。

「自分は、いい環境に甘え過ぎていた。もう一度、厳しい環境でやり直そう」

と思っていた藤澤選手。ちょうどそこに

「常呂町出身の選手で新しいチームを作るから、サッちゃんも入らない?」

と声を掛けてくれたのが、本橋選手でした。

「実力がありながら、悔しい思いをしてきたサッちゃんの力は、新しいチームに絶対に必要だと思っていました」

という本橋選手。ずっと憧れていた地元の先輩に誘われたら、断る理由がありません。

新天地・LS北見に移籍した藤澤選手。去年の9月に行われた日本代表決定戦で、古巣・中部電力を破り、平昌行きの切符をつかんだのです。

初のオリンピックで、司令塔の「スキップ」を任されるのは責任重大ですが、「本橋さんが、後ろで見守ってくれている」という安心感が、プレッシャーを和らげてくれています。

平昌オリンピックを前に、藤澤選手はこんなコメントをしています。

「私は、4年前にオリンピック代表になれず、悔しい思いをした1人でもあります。その悔しさは、今でも忘れられません。今回私たちが勝った嬉しさと同じくらい、負けて悔しい思いをしたチームがたくさんいることを、私たちは絶対に忘れてはいけないと思います」

声援を送ってくれる地元の人たち、オリンピックに行けなかった国内のライバルたち…みんなのためにも負けられない。そんな思いが、予選リーグでの快進撃につながりました。

おとといは、金メダル候補のスウェーデンに押されながら同点に追い付き、最終エンド、わずか数センチの差で日本にポイントが入り、大逆転勝ち! ミスが出ても、決して引きずらず、お互いカバーしあう絶妙のチームワークが奇跡を生みました。

しかし、昨日のイギリス戦には惜しくも敗れて、5勝3敗となりましたが、今日のスイス戦に勝てば、日本女子初の「ベスト4」が決まります。

もし負けても、あす4敗のチーム同士で行われるタイブレークに勝てば、準決勝進出が決定。チームを明るく引っ張っていく藤澤選手の笑顔は、韓国でも人気を集めているとか。

メダルまであとわずか、期待しましょう!

2月21日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

Copyright Nippon Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.