北海道新幹線「4時間2分」初体験!新函館北斗で絶品の「うに駅弁」に出逢う!! ~新函館北斗駅「鮑雲丹めし」(2,000円) 「函館みかど」 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!「ライター望月の駅弁膝栗毛」

bl160328-1

2016年3月27日(日)、朝8時過ぎの東京駅21番線。
東北新幹線でおなじみ、長い鼻のE5系新幹線ですが、いつもより記念撮影の人だかりが多いのは・・・?

bl160328-2

この列車、前日に開業したばかりの北海道新幹線に直通する東京駅8:20発の「はやぶさ5号」新函館北斗行なのです。
ついに東京駅の新幹線ホームに「北海道の地名」が表示される時代になりました!

bl160328-3

「はやぶさ5号」は、東京駅を定刻通り静かに発車。
山手線の電車とすれ違いながら、ゆっくりと上野の地下駅へと向かいます。
元・フジテレビの堺正幸さんの声で「本日も東北新幹線をご利用くださいまして・・・」と自動放送が流れたことで、北海道へ直通するようになったことを実感しました。
ココ、従来は「JR東日本をご利用くださいまして・・・」だったんですが、JR北海道に直通することになったことで、路線名に改められたようです。
ちなみに、去年の北陸新幹線開業でも、同様の措置が取られています。

bl160328-4

東京~新函館北斗の間は、最も速い列車で「4時間2分」。
このタイムで走る列車は、下りは東京8:20発と9:36発の2本のみ。
上りは新函館北斗17:21発の1本しかありません。
今回は、下り最速の1本、東京8:20発の「はやぶさ5号」に乗車して「4時間2分」という時間はどうなのか、実際に体感してみることにします。
ちなみに、北海道新幹線に乗る際、最も安い乗車券は、「モバイルSuica」のスーパーモバトクでおよそ35%引き。
1万5000円台なので、新青森までのモバイル料金とあまり変わりません。

bl160328-5

【東京から1時間:郡山~福島】
9:20過ぎ、「はやぶさ5号」は福島県内を時速320キロで北上中。
進行左手の車窓には、吾妻連峰が見えてきます。
例年4~5月ごろ、「吾妻小富士(あづまこふじ)」の残雪が「うさぎ」の形に見えるのは有名な話で、地元では「種まきうさぎ」と呼ばれているそう。
天気が良ければ、とりあえずデジカメのシャッターを切ってみると「ウォーリーを探せ」のように「うさぎ探し」ゲームが楽しめるかも!?

bl160328-6

大宮を出て初めてスピードを落とせば、既に仙台の手前。
広瀬川を渡り、奥の八木山の電波塔を眺めれば仙台駅のホームに滑り込みます。
仙台では、半分程度のお客さんが入れ替わり。いつもは半分下りて、その半分くらいのお客さんしか乗ってこないのですが、さすがに開業2日目、北海道直通の物珍しさかあらかたの席が埋まった様子。
今まで東北新幹線は、東京から先へ行くほどお客さんが少なくなっていたのですが、東北(仙台)~北海道(札幌)間の移動をつかめれば変わってきますよね。
だからこそ「サンドウイッチマン」のお二人がCMに起用されているわけです。

bl160328-7

【東京から2時間:新花巻~盛岡】
10:20分過ぎ、宮沢賢治の故郷・花巻付近を通過。
程なく進行左前方に、標高2038mの岩手山が見えてきました。
この日は、岩手山から秋田駒ケ岳に連なる山並みもくっきり!
「はやぶさ5号」は、秋田新幹線「こまち」の併結が無い列車なので、盛岡は切り離し作業が無く、1分停車でスグに発車となります。

bl160328-8

【東京から3時間:新青森駅】
最速の「はやぶさ5号」は、東京~新青森間を2時間59分で走破。
新青森には定刻通り11:19に到着、2分停車します。
この間に、JR東日本からJR北海道の乗務員の方に交代。
敬礼などと共に、引継ぎが行われる様子は見ているほうもキリッとしますよね。
今までは新青森で、特急「スーパー白鳥」函館行に乗り換えていたのですが、ココへ来て、乗り換えの煩わしさが無くなったことの快適さを実感します。

bl160328-9

「はやぶさ5号」は新青森を出ると、終点の新函館北斗までノンストップ。
この最速達列車の場合、青森からおよそ10分で大きく減速して、レールが3本ある「貨物列車」との共用区間へと入ります。
青函トンネルには11時39分ごろに入り、最高時速140キロで、およそ25分かけて、全長53キロのトンネルを走り抜けます。
車内放送や電光掲示などで、トンネルの薀蓄を紹介してくれますが、正直に言って、やっぱりこの区間は「退屈」と言わざるをえません。
E5系新幹線の場合、窓側には電源用コンセントが付いているので、スマートホンの充電やPCなどには使えるものの、トンネル内はほとんど携帯電話の電波が飛んでいません。
以前から、青函トンネルを通過する際は、退屈さを紛らすために、短めのDVDを持っていったりしていましたが、この「25分間」をどう乗り切るかが、北海道新幹線の楽しみ方のカギかもしれません。

bl160328-10

正午を回って12:04、東京駅から3時間44分でついに北海道上陸!
国道228号(松前国道)の橋には、歓迎の横断幕がかかっています。
この橋の脇が、青函トンネルの出口が見られる展望台になっており、多くのカメラを構えた皆さんが待ち構えていました。
ちなみに、青函トンネルの北海道口に当たる知内町(しりうちちょう)の湯の里地区は、地名の通り、北海道最古の温泉が湧くエリアにあります。
この素晴らしい温泉の話も、追ってご紹介したいと思います。

bl160328-11

【東京から4時間:木古内~新函館北斗】
東京から4時間、新函館北斗到着の案内放送と共に、進行右手に函館山が見えてきました。
函館山の山頂は削られて平らになったと、以前TV(ブラタモリ)でやっていましたが、このくらい遠くから見ると、確かにその歴史が実感できるような気がします。
でも、この函館山がどんどん遠ざかっていって・・・!?

bl160328-12

定刻通り12:22、「はやぶさ5号」は終点・新函館北斗駅に到着!
新函館北斗は、函館市ではなくお隣の北斗市にある駅で、3月25日までは、函館本線の渡島大野という小さな駅でした。
北海道新幹線は、新青森~札幌間を結ぶ路線として造られているため、札幌へ延ばす際、函館の中心部に大きく迂回しにくかったと伝えられています。

bl160328-13

「はやぶさ5号」から降りたお客さんはもちろん、新幹線を一目見ようという地元の皆さんで、大混雑の「新函館北斗駅」。

bl160328-14

下りたお客さんへ記念品や観光案内が配られたり、横断幕による歓迎も・・・。
去年開業した、北陸新幹線のエリアでもそうでしたが、やはり「新幹線が来る」ってことは、大きなことなんでしょうね。
私自身は、東海道新幹線に近いエリアで育ったので、物心ついたころから、新幹線があることが当たり前だったのですが、実際に現地を訪れることで、改めて地元の皆さんの「新幹線が通ったことへの思い」のようなものを感じました。

bl160328-15

そんな新函館北斗駅(函館駅)で、北海道新幹線開業に合わせて3月26日登場したばかりの駅弁が「鮑雲丹めし」(2000円)函館みかど(北海道キヨスク)が手がける駅弁で、普通のあわび+うに丼のように見えますが、コレがただものじゃないんです!

bl160328-16

【お品書き】
北海道産蝦夷鮑の酒蒸し 生海苔あん磯風味添え
礼文島産むらさき雲丹の炊き込みごはん
礼文島産蝦夷ばふん雲丹
北海道産いくら醤油漬
花ちらしれんこん
きぬさや

bl160328-17

新函館北斗にとんでもない駅弁が出来ちゃいました。
たぶん、駅弁史上トップクラスの濃厚な「うに」です!
ビジュアルこそ、コリコリがたまらない鮑がドーン!ですが、味覚は、雲丹がむらさき雲丹の炊き込みごはんとエゾバフンウニの「Wうに」でドドーン!と口の中に押し寄せてきます。

bl160328-18

うに駅弁は全国各地にありますが、実はバフンウニを使った駅弁は、コストの面もあって、そんなに多くありません。
その中にあってエゾバフンウニ、しかも礼文島産を使ったのは快挙!
礼文島産のエゾバフンウニは、あの利尻昆布を食べて育つんです。
美味くないはずがない!
口に頬張った瞬間から、快感が広がる濃厚な雲丹の味。
しかも、マイルドなむらさき雲丹のご飯とよく合います。
待ってました、こんなうに駅弁!!
2000円なら朝市で・・・という人も少なくないと思いますが、「新函館北斗」は何といっても「乗り継ぐ駅」であるということ。
朝市に行く時間は無いけど「プチ北海道気分」を味わいたい。
あるいは、朝市の感動を帰りの新幹線でもう一度・・・という方にはピッタリの駅弁ではないでしょうか。

「北海道新幹線開業記念 鮑雲丹めし」(2000円)
販売駅:函館駅、新函館北斗駅(新幹線ホームでは朝6:15~、個数限定販売、予約可)
調製元:「函館みかど(北海道キヨスク)
電話:0138-83-7288(9:00~17:00)

bl160328-19

北海道新幹線開業に合わせて、地産の食材を豊富に使うなど、かなり「攻め」の駅弁を投入している、函館駅弁の「函館みかど」。
実はこれには、もう一つの大きな理由があったのです。
この続きは、また次回。
(取材・文:望月崇史)

【ごあいさつ】
はじめまして、放送作家の望月崇史(もちづき・たかふみ)と申します。
ニッポン放送には、昔の有楽町の社屋の頃から、かれこれ20年お世話になっています。
最近では、月~木・深夜24時からの「ミュ~コミ+プラス」で放送された、「ルートハンター」のコーナーに、5年ほど出演させていただきました。

そんな私がライフワークとしているのが「駅弁」の食べ歩き。
1年間に食べる「駅弁」の数は多い年でのべ500個。
通算でも4500個を超えているものと思います。
きっかけとなったのも、実はニッポン放送の番組。
2002年~05年に放送された「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」の番組ウェブサイトで「ライター望月の駅弁膝栗毛」を連載することになり、本格的に「全国の駅弁をひたすら食べまくる生活」に入りました。
以来、私自身のサイトや、近年は「ライター望月の駅弁いい気分」というブログで「1日1駅弁」を基本に「駅弁」の紹介を続けています。
”駅弁生活15年目”、縁あってニッポン放送のサイトで連載させていただくことになりました。
3つの原則で「駅弁」の紹介をしていきたいと思います。

①1日1駅弁
②駅弁は現地購入
③駅弁のある「旅」も紹介

「1日1駅弁」ですので、日によって情報の濃淡はありますが、出来るだけ旬の駅弁と鉄道旅の魅力をアップしていきますので、ゆるりとお付き合い下さい。

【プロフィール】

望月崇史(もちづき・たかふみ)望月

1975年12月8日静岡県生まれ。
早稲田大学在学中から、ニッポン放送で放送作家に。卒業後の2002年「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」の番組サイトで始めた「ライター望月の駅弁膝栗毛」をきっかけに、全国の駅弁食べ歩きをスタート。
以来およそ15年、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。
1日1駅弁のウェブ紹介を日課とし、これまでに食べた駅弁は4500個以上。
ニッポン放送「ミュ~コミ・プラス」ルートハンター、鉄道特番などにも出演。
丸の内朝大学・温泉クラスの講師も務める。