裁量労働制~政府は日本をどうしようとしているのか?

2/20(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

労働組合は「長時間労働につながる」と反対
7:17~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

加藤勝信

2013年6月16日、アントリム州ベルファストにて(加藤勝信 – Wikipediaより)

裁量労働データ~集計方法に不備と厚労省が謝罪

裁量労働制に関する厚生労働省の労働時間調査について、加藤厚生労働大臣は昨日の衆議院予算委員会で、集計方法に不備があることを今月7日に把握していたと明らかにした。調査方法などを精査した結果が昨日公表されるまでおよそ2週間かかったことに対し、野党は隠蔽だと批判している。

問題となっているのは2013年度の労働時間等総合実態調査というデータでして、厚生労働省が全国の企業などを調べて1日あたりの働く時間の平均的なケースについて裁量労働制は9時間16分、一般労働者は9時間37分だと、裁量労働制の方が労働時間が短いというデータです。これはそもそも3年前の旧民主党の部門会議で初めて公表していたデータではあるのですが、この調査のやり方について裁量労働制は実際に働いた時間を調べていたのに対し、一般労働者には1ヶ月で残業時間が最も長い日の時間数を調べていた。このデータの比較条件が違っていたということです。

政府は今国会で働き方改革関連法案を審議する予定で、裁量労働制の対象を広げたいとしているわけです。安倍総理大臣もこの労働時間が一般労働者より短いというデータがあるというふうに述べていたのですが、厚生労働省は昨日の衆議院予算委員会の理事会で比較が不適切だったことを認めて謝罪しました。昨日の国会では野党が隠蔽だと批判を強めています。立憲民主党の高井議員と加藤厚生労働大臣です。

立憲民主党・高井祟志議員)これはねつ造以外の何物でもないと考えますけど、大臣いかがですか?

加藤勝信厚生労働大臣)ねつ造という意味をどういう意味でお使いになっているか分かりませんが、異なるデータを比較した、これは不適切でありますし、そのことは深くお詫び申し上げなければいけないと思っております。

森田)加藤厚生労働大臣はこの集計方法の不備についておよそ2週間前今月7日に把握していたということも昨日答弁しています。政府としては多様で柔軟な働き方につながるということで裁量労働制の拡大を推進しようということで経済界の要請も強いのですが、労働組合は「かえって長時間労働につながる」と反対しています。

高嶋)裁量労働制というのは伝わっていますが、簡単に言うとどういうことになりますか。

森田)残業時間をみなし残業というような形にして、それで一定の成果を上げるような労働制度です。

高嶋)普通だと残業というのは1日に2時間3時間とかそれで時給につきいくらと決めていきます。それをちょっとアバウトにしてこれぐらいというような、そういう数字を出してきて、それはじゃあ労働者にとっては得なのか損なのか、経営者にとっては得なのか損なのか。その辺が議論の中心になりますよね。

森田)そうですね。長時間労働の温床になるのではないかという指摘もあります。

どのように労使関係を持っていくのか最初の形が見えない

高嶋)富坂さんどう思います?

富坂)日本をどのような形に持ってくのかという、最初の形が見えませんよね。一体どういう風に労使関係を持ってくのか、そのプロセスとしてこういう裁量労働というのが必要だという議論がない。裁量労働にして時間が出来たからどうするのと。それは例えば1人あたりの生産性上げていかなきゃいけないと日本の課題になっていますが、そこで時間を利用して副業するのか、新しいものを立ち上げるのか。今中国でもアメリカでも対応しているのは隙間を埋めてくような話ですよね。だから本当にそっちに持って行けるのかって言ってるのに、一方で副業を一般の企業はみんな禁止してて、ガチガチに縛られてるのにね…。

高嶋)囲い込んでおきながら。

富坂)おきながら裁量労働してどうすんのという。だから本末転倒でね、日本の未来を描いてからプロセスを書けというね、そういう当たり前のことができてないのでちょっとびっくりしているのですよ。

高嶋ひでたけのあさラジ!
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