関東近郊の大手施設が仕掛ける!観光列車集客作戦 【ひでたけのやじうま好奇心】

JR九州の「ななつ星」に代表される観光列車が全国各地で人気ですが、いま、話題になっているのが、西武鉄道の『旅するレストラン 52席の至福』。

今年春から運行を開始したレストラン列車で、デザインは、あの新国立競技場も手掛ける建築家の隈研吾さん。
落ち着いた雰囲気の中、電車に揺られながら、一流シェフが監修する沿線ゆかりの食材を使った料理を心行くまで堪能できる、そんな観光列車です。

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画像:【ライター望月の駅弁膝栗毛】より

運行は土日が中心で、ルートは池袋や西武新宿から西武秩父まで走ります。
価格はランチコースが1万円。ディナーコースが1万5000円。
時間は2時間半から3時間だそうです。

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画像:【ライター望月の駅弁膝栗毛】より

私、最初に話を聞いたときは、大丈夫かなぁと思ったんです。
特急で約80分の区間を3時間近くかけて移動する観光列車が人気になるのかと。
でも、フタを開けてみれば、4月の運行開始から常に満席の大人気!
日常の中にある非日常の時間を楽しみたい、そんな人がたくさんいたんですねー。
西武鉄道の先見の明に脱帽です。わたしは見る目がありませんでした…。
確かに東京の中心部から乗れる列車で、ゆったりと優雅な時間を過ごすというのは、これまでにない発想。今後も新たな需要の拡大につながっていきそうです。

*こちらの記事で詳しくご紹介しています。↓↓
秩父旅の〆はゆったり優雅に~西武 旅するレストラン 52席の至福「ディナーコース」(15,000円) 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

そんな観光客の需要拡大を目指しているのは西武鉄道に限りません。
今後は、2020年に東京五輪が控えていることもあり、関東近郊の私鉄が、さまざまな作戦を考えています。

中でも注目度が高いのは、東武鉄道が目指す「SL(蒸気機関車)」の復活です。
東武鉄道は、来年夏、東武鬼怒川線でSLを復活させようとしているんですって。

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画像:東武鉄道SL復活運転プロジェクト  (東武鉄道HPより)

SLを走らせている鉄道会社は全国にあるんですが、首都圏に本社を置く大手私鉄が、SLの観光列車を運行するのは珍しい試み。
運行が予定されているのは、東武鬼怒川線の下今市から鬼怒川温泉。
日光・鬼怒川エリアの活性化やSLの文化を継承が主な目的で、このまま準備が順調に進めば、東武鉄道としては50年ぶりの復活になります。

でも、単純に「SLを復活させる」と言っても、そう簡単ではないんですね。
SLは方向転換ができないので、「転車台」の設置なども必要になりますし、運転士の育成も必要。
現在は、東武鉄道の運転士がSLを運行させている大井川鉄道や秩父鉄道に運転研修に出掛けたりしているそうです。

そして関東近郊の大手私鉄でいえば、ここ2年ほどの間に、京急・西武・東武が、立て続けに台湾の国有鉄道「台湾鉄路」と友好協定を結んでいます。

もともと台湾と日本は、戦前に日本が台湾の鉄道整備をしたことから、駅のホームや構内の雰囲気が日本の国鉄時代に近いなど、鉄道においては関係が深いと言われています。
私鉄各社としては、そんな背景のある台湾と協力して、お互いに観光客の誘致に励んでいこうとしているんですねー。

特に京急は、台湾からの訪日客も多い羽田空港からの乗客が見込めるので、台湾の鉄道と友好協定を結ぶメリットは大きいですよね。
さらに京急で横浜方面にも足を延ばしてもらえば、ありがたいことこのうえない。
友好協定を結んでからは、台湾鉄路で京急の赤色のラッピング電車が走ったり、逆に台湾鉄路をイメージした青色の電車が日本で走ったり…お互いがウィンウィンの関係になるように、様々な取組が進んでいるそうです。

今後は台湾に限らず、訪日観光客を獲得する動きが加速しそうですね。
観光バスだけじゃなく、どのようにして電車に乗せるか、東京から埼玉・栃木・横浜といった関東圏にまで足を延ばしてもらうか、そのあたり、関東近郊の各私鉄が今後もどんどんアイデアを出してきそうです。

外国人観光客誘致による地域活性化。通勤通学だけでない利用価値。
今後は、わたしたちが慣れ親しんだ私鉄が大活躍しそうです。

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6月30日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より