羽生選手首位発進! 街頭テレビで感動の涙も

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【新人記者あいばゆうなの取材記】

羽生結弦 男子 SP フィギュア スケート

男子SPの演技を終え、胸に手を当てる羽生結弦=2018年2月16日江陵(共同) 写真提供:共同通信社

フィギュアスケート男子シングルショートプログラムが先ほど終了しました。

結果は、1位羽生結弦選手(ANA)111.68点、2位ハビエル・フェルナンデス(スペイン)107.58、3位宇野昌磨選手(トヨタ自動車)104.17点、4位ボーヤン・ジン選手(中国)103.32.点で、明日のフリースケーティングを迎えることとなりました。羽生選手と宇野選手ともにノーミスの演技で得点を大きく伸ばしました。

最終グループのショートプログラムの詳細は、以下の通りです。

羽生選手首位発進! 街頭テレビで感動の涙も

最終グループ、一番滑走だった羽生選手は、怪我からの復帰戦とは思えないほどの完成度でした。冒頭の4回転は、ループかサルコウかのどちらでくるのか注目されていましたが、2シーズン前、世界最高得点を出したときと同様、サルコウで勝負をかけました。以前の記事で予測していた通りの構成となりました。

サルコウは、今朝の練習や昨シーズンに苦戦していたジャンプだけに不安要素もありましたが、本番では見事、クリーンに決めていました。1番滑走というのも、プレッシャーの管理に良いように働いたのではないかと推測されます。

明日のフリーを前に、2位との点差は4.1点。フリーではジャンプの本数も多いため、よりジャンプの失敗の回数、程度に比例して得点が決まりやすいものですが、この点差はどちらもジャンプのミスがなかった時に決め手となってきます。明日のジャンプ構成は、4回ルッツは回避といわれていますが、公式練習の様子を見ていると4回転ループは組み込んでくるのではないでしょうか。4回転はループ、サルコウをきっちりそろえることができるか、ここが1つ見どころになりそうです。

2位のハビエル・フェルナンデス選手は、円熟したスケーティングと得意なコミカルさを交えたステップで、観客を魅了しました。ジャンプの種類ではなく、全体の完成度での勝負という面では、羽生選手と同じ土俵にいると感じます。宇野昌磨選手は、4回転フリップを華麗に決め、3位スタート。フリーでも、成功率の高い4回転フリップを武器に、まだまだ得点を伸ばしていきそうです。

街頭テレビ 有楽町 イトシア 前

有楽町イトシア前の街頭テレビを食い入るように見つめる人たち 写真・あいばゆうな

私は試合中継中、有楽町イトシア前の街頭テレビの前で観戦する人たちに取材をしていました。羽生選手の出番が近づくに連れて人が増え、20人から30人の人が3列ほどに並んで、祈るようにして演技を見守っていました。ジャンプが決まるごとに、「よし!」という声が上がったり、拍手が起きたりし、中には泣きながら演技を見ている方もいました。

今回の1位、2位の選手のジャンプ構成を見てみると、基礎点だけでいえば、3位、4位の選手の方が高い構成になります。それでも羽生選手とフェルナンデス選手が上位に入ったというのは、真・4回転時代と言われ、より難易度の高い種類の4回転を跳べばと勝てるという流れがある中で、一見逆行するようでありながら、表現力で魅せるフィギュアスケートならではの魅力を再確認させてくれる演技だったと感じます。

明日はいよいよフリーですが、羽生選手と宇野選手で1,2フィニッシュも十分ありえます。悲願の金メダル第1号への期待が大いに高まります。

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