男子フィギュア展望 メダルの可能性は? 青嶋ひろの

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平昌オリンピックの花形競技の1つ、男子フィギュアスケートのショートプログラムがこの後、午前10時から行われます。日本からは男子では66年の連覇という偉業に挑む羽生結弦選手(23歳)、団体のショートプログラムで唯一100点を超えた絶好調の宇野昌磨選手(20歳)、そして田中刑事選手(23歳)の3選手が参加します。

そこで、大注目の男子フィギュアスケートの展望について、フィギュアスケートに詳しいスポーツライターの青嶋ひろのさんにお話を伺います。

滑走順(第1グループから第3グループは割愛)

<第4グループ>
19:アダム・リッポン(アメリカ)
20:ドミトリー・アリエフ(個人資格(ロシア))
21:パトリック・チャン(カナダ)
22:田中刑事(日本)
23:オレクシイ・ビチェンコ(イスラエル)
24:デニス・バシリエフス(ラトビア)

<第5グループ>
25:羽生結弦(日本)
26:ネイサン・チェン(アメリカ)
27:ミハイル・コリヤダ(個人資格(ロシア))
28:宇野昌磨(日本)
29:ハビエル・フェルナンデス(スペイン)
30:金博洋(ボーヤン・ジン)(中国)

羽生結弦 平昌 五輪 オリンピック 練習

公式練習で調整する羽生結弦=2018年2月15日江陵(共同) 写真提供:共同通信社

高嶋)右足首の怪我から4ヶ月ぶりにリンクに上がる羽生選手の今の状態をどう見ていますか? 練習ではクルクル回っているようですが、どうなんでしょうか?

青嶋)日本では連日、「羽生選手、羽生選手、連覇、連覇」と報道されていますが、連覇はものすごく難しいと思います。

高嶋)その理由は?

青嶋)やはり病み上がりで時間も空いてしまっています。練習で4回転もしていますが、決して万全な4回転には見えません。ギリギリのところで、本当に痛みにも耐えているように思えます。右足首だけでなく、腰などの古傷も抱えているので、この状態で金メダルが獲れたら、凄いと思って下さい。簡単なものではないと思って、見ていただけたらと思います。

高嶋)では、宇野選手。団体のSPではただ一人100点を超えましたが 、いかがですか?

青嶋)彼は期待していいと思います。羽生選手ばかり注目されていて、プレッシャーがかかっていない状況。

宇野昌磨 平昌 五輪 オリンピック 練習

公式練習を終え、笑顔で記者の質問に答える宇野昌磨=2018年2月15日、韓国・江陵(共同) 写真提供:共同通信社

高嶋)今、宇野選手は20歳なんですが、フィギュアの選手では一番脂がのる年代なんですかね?

青嶋)今、ジャンプの低年齢化が進んでいまして、以前は25歳ぐらいがジャンプのピークと言われていましたが、最近は宇野選手ぐらい20歳ぐらいの選手がピークになっています。

高嶋)むしろ金は宇野選手の方が近いと?

青嶋)はい。宇野選手の方が近いと思います。

高嶋)羽生選手や宇野選手を脅かす海外のライバルはいかがですか?

青嶋)アメリカのネイサン・チェン 18歳や中国の金博洋(ボーヤン・ジン)20歳といったジャンプが飛べる選手が注目されていますが、朝早過ぎて、4回転ジャンプを得意とする選手は難しいかもしれません。こんなに朝早く試合をする事はありえないんです。通常は夕飯の後ぐらいの時間なので。団体で転んだ選手が多かったのも、朝早かったからなのかもしれません。
それよりもメダルの伏兵は、スペインの26歳のベテラン、ハビエル・フェルナンデス選手と見ています。ジャンプに頼らず、堅実。金メダルはなくても、メダルに絡んでくると思います。
3つのメダルのうち、2つは宇野選手とハビエル・フェルナンデスが有力と見ています。

2月16日(金)高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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