ライター望月の駅弁膝栗毛

姫路駅「名代あなご寿司」(1,800円)~駅弁屋さんの厨房ですよ!(vol.9まねき食品編②)

【ライター望月の駅弁膝栗毛】

N700系 さくら 山陽新幹線 西明石 姫路

N700系「さくら」、山陽新幹線・西明石~姫路間

山陽新幹線の「のぞみ」と並ぶ主役といえば、九州新幹線直通の「みずほ・さくら」号。
かつて共に九州行きのブルートレインで親しまれた愛称は新幹線に引き継がれ、今は8両のN700系が、山陽路を最高時速300kmでビュン! と駆け抜けていきます。
主要駅に停まる「みずほ」、通過駅のある列車が「さくら」という棲み分けになっていますが、最近は姫路停車の「みずほ」も増えてきました。

まねき食品本社

まねき食品本社

そんな一層、存在感を増している姫路駅の駅弁を手掛けるのが、明治21(1888)年創業で、今年(2018年)、創業130周年を迎える「まねき食品」。
シリーズ「駅弁屋さんの厨房ですよ!」の第9弾は、この「まねき食品」にお邪魔しています。
まねき食品の本社は、姫路駅より少し大阪寄りの新幹線高架脇にありますので、新幹線の
車窓からご覧になった方もいるかもしれませんね。

まねき食品 いなり寿し 製造 風景

まねき食品(いなり寿し製造風景)

昔から駅弁では、幕の内弁当などと合わせて、寿司が売られるのが一般的でした。

(明治20年代から30年代にかけては)それまでのお弁当やお寿司といった品種の他に、特殊弁当が工夫されて、今日の品種の基礎を作った時代である。
(引用:汽車瓣文化史・雪廼舎閑人著)

つまり鉄道の草創期は、幕の内である「普通弁当」や助六のような「寿司」が一般的で、鯛めしや鶏めしといった特定食材を使った「特殊弁当」は、後から出てきた駅弁なんです。
このため、昔からの駅弁屋さんには、今も「寿司」のノウハウが受け継がれています。
「まねき食品」の調理場でも、いなり寿しが1つ1つ手作業で作られていました。

まねき食品 海老 調理

まねき食品(海老の調理)

今回、「まねき食品」にお邪魔して驚いたのは、思いのほか「手作業」が多いということ。
もちろん大きな工場ゆえ、白飯の炊飯など、機械化されている部分も多くあります。
でも、調理の要となる部分にはちゃんと人の手が入っていて、エビも一尾一尾丁寧に調理されているんですね。

まねき食品 穴子 調理

まねき食品(穴子の調理)

そして、瀬戸内エリアで欠かせない駅弁食材といえば、何と言っても「穴子」!
サッと素焼きされ、所々焦げ目が入った穴子に、一本一本包丁が入れられていきます。
ココからさらに穴子は、特製のたれで炊き上げられていくのだそう。
この切れ目から煮汁がしみ込んでいく様子を想像するだけでも、もう美味しさが爆発しそう!
こうして、一本穴子を丸々使って出来上がってきたのは・・・?

名代あなご寿司

名代あなご寿司

名代あなご寿司

名代あなご寿司

姫路を代表する寿司駅弁「名代あなご寿司」(1,800円)!
極太の穴子寿司が、タレと山椒と酢が合わさった食欲をそそる香りと共に現れました。
穴子に手が込んでいるのはご覧いただいた通りですが、実は寿司飯も見事!
寿司飯の中に、椎茸と山椒の実が混ぜ合わさって入っているのです。
ただ酢飯を押しただけではない、ひと手間かかった寿司飯に胸がときめきます。

名代あなご寿司

名代あなご寿司

惚れ惚れする穴子の肉厚っぷり!
それなのに柔らかく煮込まれ、歯触りがやさしいのです。
さらに、椎茸と山椒の食感が合わさることで、飽きることなくいただくことが出来ます。
訊けば「まねき食品」の十八番は、「煮物(炊き)」と「寿司」なんだそう。
つまり「まねき食品」の自信が、この一本に凝縮されていると言っても過言ではないのです。

さあ、「まねき食品」の潜入レポ、まだまだ続きますよ!!

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