日経平均株価が大幅下落~アベノミクスの今後はどうなるのか?

2/7(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

ニューヨーク市場の急激な下落を受け全面安
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)

日経平均株価が大幅下落~ニューヨーク株式市場は乱高下

昨日の東京株式市場の日経平均株価は、ニューヨーク市場の急激な下落を受けて全面安の展開となり、下げ幅は一時1,600円を超えた。株価下落で企業業績の先行き懸念が強まり、安倍政権が経済界に賃上げを求めている春闘にも影響がでてきそうだ。

昨日の東京株式市場の大幅な下げはニューヨーク株の下げを受けてということでしたが、5日に1,175ドル安、過去最大の下げ幅を記録したニューヨーク株式市場のダウ平均。6日は一転しまして567ドル2セント高い24,912ドル77セントで取引を終えました。ただ取引開始直後は567ドル安まで急落し、その後上昇ということで乱高下した6日のニューヨーク株式市場でした。

アメリカでは景気の過熱を防ぐ観点からFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)が金融引き締めに転じておりまして、利上げを継続しています。専門家はアメリカの長期金利は今後一段と上昇すると分析し、再び株安の波が来るおそれがあると警鐘を鳴らしています。

アメリカ以外でも物価の上昇傾向が続いているヨーロッパ中央銀行が1月に量的緩和の規模を半分に減らしましたし、日銀も緩和縮小に向かうという思惑が市場で燻っており、この金融政策の不確実性が最近の株安の背景だと指摘する声もあります。

一方で企業業績は好調でして、トヨタ自動車は昨日今年3月期の連結業績予想を上方修正しまして、純利益が2兆4,000億円と2年ぶりに過去最高を更新すると発表しました。トランプ政権の法人税減税で利益が押し上げられ、円安も寄与するということです。

そのトヨタ自動車の小林耕士副社長は昨日の記者会見で、この株安については次のように述べています。

小林副社長)株価について絶対額で云々ということは申し上げられませんけども、あまり乱高下するというのは世の中の、特に株が高いというのは実はある意味では購買意欲をそそるわけですね。そういう意味では妥当な値段で推理していただければ良いかなと思う。

日本については当面景気後退に陥る可能性は低く、平均株価は改めて2万4,000円台を目指すのではないかというエコノミストの声もあるのですが、専門家の間では好景気と低い金利が共有する適温相場は終わったという見方が広がっております。安倍政権と日銀が株価を支える官製相場、どうも試練を迎えている状況なのかもしれません。

連邦準備制度 FRS エクルズ・ビル アメリカ連邦準備制度理事会 FRB

FRSのあるエクルズ・ビル(Eccles Building)(連邦準備制度 – Wikipediaより)

決済時期直前の下落~一喜一憂せず慎重に見ていくべき

高嶋)これをどう見るかということですけど、いかがですか?

鈴木)自民党の幹部なんかと話しても、まだ一喜一憂すべきではない、しっかり見た方が良いだろうということです。これから丁度決算が関わって来るわけです。企業のさまざまな業績というのはそう悪くないわけです。
そういう意味では踏みとどまるような流れになるのではないかという見方がある一方で、春闘があります。乱高下して来るとやはり給与をどんどん上げようかということにならない。賃上げが上手くいかないことによって、全体の状況が悪い方に流れて行くきっかけを作ってしまう。だから慎重に両方の見方があるというのが現状だと思うのですよね。

高嶋)安倍総理としては不安を感じる出来事ですか? それともまだまだ安泰だと思いますか?

鈴木)第2次政権が発足してからずっと言われていることなのですが、安倍さんは常に2つの数字を気にしている。1つがこの株価、もう1つは支持率と言われています。それくらい第2次安倍政権のひとつの旗はやはりアベノミクス・経済、これが内閣の最大の売りですから、そういう意味では警戒して見ているのは間違い無いと思いますね。

トヨタ 自動車 本社

トヨタ自動車 本社(トヨタ自動車 – Wikipediaより)

今年は“トランプリスク”に注意が必要

高嶋)トランプさんのお陰の企業減税で、トヨタをはじめとしていわゆる輸出型企業のところが好成績ですが、そういうのも安倍さんにとっては手柄の内に入ってしまうのですよね。そういう風に考えるとこの春闘は「大企業だけじゃないか」とよく言われますけども、これはけっこう良い数字が期待できるのでしょうか?

鈴木)これ僕はなかなか、現時点でいろいろな方に取材してみると、希望通り「3%」と安倍さんは言っていますが、それは内部留保の問題や設備投資などのいろいろなことを考えての数字です。
今の景気局面をどう見るか。「このまま良いよね」というさっきの話もありますが「備えなきゃ」というのもある。何とも言えないと思います。
それともうひとつ、アナリストから「トランプリスク」という言葉をよく聞きます。トランプ大統領は目立ってはいますが、アメリカ国内での支持率や内政を含めて安定していないでしょう。アメリカファーストでトランプがどんな経済に関しての発言をし、何をやらかすのか。それによって市場が動き、日本も影響を受けます。こういうトランプリスクというのも今年は日本の市場を見ていくときのひとつのポイントとなります。そこは見ていかないといけないですよね。

高嶋)専門家がよく言いますけど、日本はまだゼロ金利だけど、アメリカなんかは出口政策を模索していて、金利を上げてくる。これによって円の価格も俄然変わってくるし、景色が一瞬にして変わるのだと。この辺がまだ日本は遅れていると言う人がいますが。

鈴木)今回もある意味金利が上がるという見方が広まったことも、アメリカの市場がこういうことになってしまった要因でもあるわけですね。日本がそれにどう合わせていくかというのは難しいですよね。

高嶋)「まだまだしっかりしている」とは言いながら、内心は少しハラハラと。

鈴木)警戒心はけっこうありますよね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
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