森永卓郎が厳選 投資に失敗しない「株式相場3つの格言」

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ニッポン放送「あなたとハッピー」(1月31日放送)にて、森永卓郎が厳選 投資に失敗しない「株式相場3つの格言」を紹介した。

森永卓郎が厳選 投資に失敗しない「株式相場3つの格言」

投機マインド・投資マインドが高まっている今。改めて株式投資というものをものすごく簡単に言うと「これは?」と思う有望な会社にお金を渡して投資をして、その会社が上げた利益を受け取る、というもの。アメリカではこういった経済の仕組みを小学校から教えているという話もある。

日本は実は世界的に見ると株式投資が極端に少ない国なのです。資産運用の構成を見ると日本は圧倒的に現預金、キャッシュと銀行預金。銀行預金も今は金利なんて殆ど付かないけれど、株式投資には皆向かわない。

それで政府はいろいろとやって、例えばNISA(小額投資非課税制度)を作って、最近は“ジュニアNISA”といって子供たちもこの制度を適用対象にして投資に慣れさせようとしているのですけど、なかなかこれが進まない。

投資というとよくわからないので手が出せない。ただ例えばソニー株式会社が創業した頃の株を一株持っていれば今頃大豪邸が建っているというくらい、すごく長い目で見れば儲かることも多い。ただよく分からずに入ると怪我をするというのも事実。

森永卓郎が厳選 投資に失敗しない「株式相場3つの格言」

格言その①:「利食い千人力 見切り千両」

“利食い千人力”というのは、株は売らないと利益が確定できない。儲けられない人の最大の特徴というのは、株が上がって含み益が出ますよね。そうすると「このまま持っていればもっと儲かるんじゃないか?」と言ってずっとしがみつくのです。しがみついている間に下がっちゃって、結局元も子も無くなる。

これはギャンブルで共通しているのですけど、例えば競馬でも何でもちょっと勝つと「もっといけるんじゃないか?」っていう風に登り坂のときは思ってしまうのですよね。だから儲かるときはきちんと利食いをして利益を確定させる。

そして“見切り千両”、こちらの方が大切だと言う人が多いのだけど、これは「やばいぞ」と思い通りにならないときがあるのです。それで下がったときにだいたい負ける人のパターンというのは「また戻るんじゃないか?」という。我慢して我慢して我慢して……我慢している内に紙くずになるというのがよくある話。

森永卓郎が厳選 投資に失敗しない「株式相場3つの格言」

投資には運動神経や決断力も大切?

森永)これは本当に儲ける人というのは“損切り”が早いのですよ。私は昔週刊SPA! という雑誌で、大学生なのに株式投資で3億円をデイトレードで儲けた人の取材をしたのですよ。

もう何に驚いたかというと、早いのですよ、決断が。「もう駄目だ」と思ったらすぐ売る。例えば彼は1,000万円分くらい株を買うわけです。それで「あ、駄目だ」と思って損切りで売るタイミングってどのくらいだと思いますか?

垣花)1分?

森永)――1秒。1秒でもう見切ってしまうのです。株式市場というのは馬のケツの穴の毛まで抜くくらいの騙し合いの部分があって、板情報って「いくらだったら何株買いますよ」「いくらだったら何株売りますよ」というのが出て来るのですよ。

その騙し合いをいかに見抜くかというのですけど、彼は騙されたと思ったら本当に1秒足らずで売るのですよ。

これ実は週刊SPA! の記者が、40代の中年だったのですけど、彼に手法を習って同じことをやったのですけど、その中高年サラリーマンは実は負けたのです。おっちゃんになると反射神経も運動神経も鈍るので、0.1秒の差が勝敗を分けるのです。投機の世界というのはそういうものなのです。だから決断力が無い人、そして運動神経の鈍い人は切った張ったに向いていないのです。

だいたい性格的に決断力が無いというのは、昔の彼女が忘れられないというタイプが一番弱いのですよ(笑)。

森永卓郎が厳選 投資に失敗しない「株式相場3つの格言」

格言その②:「万人が万人ながら強気なら、たわけになりて米を売るべし」

森永)皆が「良いぞ」と思っているときはもう危ないということなのですね。例えば雑誌で言うと週刊ポストと週刊現代が強気と弱気に分かれている内は安全なのですよ。ところが全ての雑誌が「いけるぞ」と言ったときは危険なのです。

私はずっと「今年はバブルが弾けるぞ」と言っているのですけど、そのコメントが最近乗らないのですよ。ボツになってしまうのです。これは少し危険だなという風に思いますね。

英語ではユーフォリア=陶酔的熱狂と翻訳されているのです。皆がそうなったときは危ないのです。

森永卓郎が厳選 投資に失敗しない「株式相場3つの格言」

格言その③:「バブルは弾けてみないとバブルかどうかは分からない」

「バブルだぞ」という叫びは本当に通らないのですよ。ガルブレイスさんというアメリカの偉大な経済学者がいますが、彼が1990年に「バブルの物語」という本を出版しました。その本の序文に「私はこの本を出版できることを誇りに思います。なぜならこの本を読んだ読者は日本の株価がバブルだということに気付いて今すぐ資産を処分するので、バブル崩壊の被害から逃れられるからです」と書いてあって、私はいち早く読んでいたのですが、読んだ私の感想は「まーガブちゃん嘘ばっかり言って」って言って見切り千両できなかったのです(笑)。

それで3万6,000円の時点で買った日経平均連動ダウというのを持ち続けて、その後損切りしたときは4分の1になっていました笑)。だけどこれは私だけではなかったのです、皆そうだったのです。

ガルブレイスは生涯をバブル研究に生涯を賭けて出した結論が「バブルがいつ弾けるのかは誰にも予測できない。ただしバブルは必ず弾ける」という。「お前そんなの研究しなくたって分かるだろ」と(笑)。だから私は今業界で唯一「バブル年内崩壊」というのを予言しています。

垣花正 あなたとハッピー!
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