プロ野球審判もキャンプイン 個性的な独自ポーズの秘密とは?

あす2月1日から、プロ野球12球団が一斉にキャンプイン。ところが実は、あまり知られていないことなんですが… プロ野球の「審判団」の方々も、みな、選手たちと足並みをそろえまして、明日、2月1日に「キャンプイン」するのだそうですよ。いったい、審判の春のキャンプとは、いかなるものなのか?  ちょいと調べてみましたら、いろいろと面白い事実が飛び出してきたんです!

プロ野球審判団の自主トレ&キャンプとは?

プロ野球選手たちは、みな、キャンプに入る前、入念に自主トレを行いますよね。実は、審判のみなさんも、一緒なのだそうです。毎年、1月の中旬くらいになると、現役の審判員たち「全員」(!)が、ひとりの例外もなく、東西に分かれまして、自主トレーニングに入るんです。

審判といえど、なんといってもカラダが資本。ずーっと立ちっぱなしの激務ですから、体力がないと話になりません。ですから自主トレでは、体力維持のための筋トレや走り込みがメインとなるのだそうですが…面白いのは、審判同士で「キャッチボール」をとことんやる… というところ。

なぜ、審判なのに、キャッチボールを一所懸命やるのでしょう? コレ、いざ試合になった場合のことを考えると腑に落ちます。球審をつとめた場合、ピッチャーにボールを返球しなくてはならない場合が、ままありますよね。そんな時、もしボールがマウンドまで届かなかったりしたら、試合進行の妨げになります。そこで、審判同士でキャッチボールをして、ちゃーんと肩をつくっておく… というワケなんです。

こうして、基礎体力ができたところで、キャンプインの2月1日がやってきます。プロの審判たちは、NPB(日本プロ野球機構)により、12球団のキャンプ地に、バーッと、一斉に派遣されます。そして、ブルペンに入りまして、本番さながらに「ストライク」「ボール」の判定を練習! 荒れ球の新人投手が投げる時は、複数の審判が、同時にジャッジすることもあるそうです。新人投手の牽制球に対して、ボークかそうでないかを、確認したりもします。

ルールの変更に伴う確認やミーティングも、この時期にミッチリと行われます。特に今季からは、ちまたでウワサの「リクエスト」というルールが導入されます。これは、メジャーでいうところの「チャレンジ」と同様のシステムでして、判定に異議がある際、監督から、リプレー検証(VTR検証)の要求が可能となるんです。実はコレ、早くも、大モメの元になるんじゃないか? と言われてまして…1試合中、基本、「リクエスト」の権利は「2回」まで(延長に入ったら、もう1回)。ただし、審判の判定が覆った場合には、回数は減りません。つまり、審判が明らかに間違えた場合には、極端な話、ず~っと「リクエスト」できるんです!(しかも、なぜか審判自らがVTR映像を確認することになっているので、責任は重大…)

このまったく新しい「リクエスト」ルールに関しては、まさに明日からおこなわれるキャンプで、実に入念なミーティングが行われることでしょう。

こうして審判員たちは、練習やミーティングに加え、練習試合や紅白戦などを実際にさばきながら、開幕までに、判定の勘と技を、しっかりと仕上げていくのですが… 大事なものがもうひとつ! そう… 「声」です!キャンプ地では、先輩の審判に海辺へと連れていかれまして、大声での発声練習が行われます。

「アウトオオオオオオオ!」
「声が小さい!波の音に負けるな、もう一度だ」
「アウトオオオオオオオオオオオオ!」

──もちろん、「大きなアクション付き」で声を出さないと、何度でもやり直し。新人の審判たちにとっては、この「声だし」の練習が、いちばん恥ずかしいのだそうです…。

全審判が目指す「年間表彰」とは?

まさに縁の下の力持ちという趣きのある審判。でも、見ている人は見ているということで、すぐれた審判さんは「年間表彰」を受けます。

NPB(日本野球機構)により、去年・2017年の「最優秀審判賞」に選出されたのは、笠原昌春審判員(52)。審判界のMVP、「最優秀審判賞」を受賞した笠原審判員。2,000試合出場をマークしたベテランです。「背番号」ならぬ「袖番号」は「8」です。

ファインプレー賞というのもあります。これは、みごとな判定を下した審判に贈られるもので、去年ですと、西本欣司審判員(51)らが受賞しています。

ファインプレー賞を受賞した西村審判員。受賞の対象試合は、6月6日の楽天-DeNA戦(山形)。受賞理由は、以下の通りです。

「6回表1死1塁の場面で、スコア1-9の時に一塁走者・梶谷が盗塁。その後、8回表の梶谷の打席の時、体に近い投球が続いたため、危険な投球と判断し、両チームに警告を与え、トラブルを未然に防いだ」

…なかなかマニアの心をくすぐる受賞理由じゃありませんか。ワンサイドで勝っているほうが盗塁を決めると、ケンカ野球になりがちなのですが… 西村審判員は、みごとにそれを防いだってワケですね。

■審判唯一の自己主張!「ド派手なポーズ」をやるには?

さて、基本的には目立っちゃいけない審判も、許される場合があります。それが、ストライクアウト(三振)のときのポーズです。いま、いちばんド派手なポーズを見せる審判として有名なのが…敷田直人審判員(46)です。この敷田さんがストライクアウトのときにみせるポーズは、俗に「敷田の卍」と呼ばれます。一塁方向へ腰をひねり、左腕をボディーブローのように突き上げ、肩の高さの右腕を引く。膝を低く曲げた両足と合わせると、見事な「卍」のかたちにみえる、というワケです。

この「敷田の卍」は、人気のゲーム「プロ野球スピリッツ」(コナミ)でも採用されるほど、野球ファンの間ではおなじみのポーズに。でも…こういうオリジナルな動きが認められるのも、敷田審判員が20年選手のベテランで、判定の腕が確かだからです。

通常、プロの審判員になってから「約3年間」は、ストライクのときは右腕を挙げるだけ! 3年間は、この基本形を、徹底的に体に染みこませます。そして一人前のお墨付きを得た審判員だけが、独自のポーズを許されることになるのだそうです。

実は、明日からのキャンプは、独自のポーズをもくろむ審判の正念場でもあるんです。ここで、オリジナルのジェスチャーを考えてきた審判員が、先輩たちの前で新ポーズを披露。認められたものだけが、晴れて合格… となるのだそうです! アウトか? セーフか? 明日からプロの審判も、真剣にキャンプインです!

1月31日(水)高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
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