小泉今日子さん、オトコマエですっ!イケメン俳優&監督が語る『ふきげんな過去』 しゃベルシネマ【第27回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

小泉今日子、二階堂ふみのダブル主演で話題の映画『ふきげんな過去』が、いよいよ本日、6月25日(土)から公開。
そこで今回の「しゃベルシネマ」では、先日タワーレコード渋谷店で開催された『ふきげんな過去』公開記念トークショーの模様を振り返りながら、本作の魅力を掘り起こしていきます。

どこかヘンで自由な家族の、笑って泣けるひと夏の物語

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北品川の食堂で暮らす、いつも不機嫌な女子高生・果子。
彼女の前に、18年前に死んだはずの伯母・未来子が突然やって来た。

ある事件を起こし、前科持ちとなってしまった未来子の登場に、慌てふためき涙する家族たち。
周囲の騒ぎをよそに、果子の部屋に図々しく居候する未来子。
どこまでもマイペースで風変わりな未来子に、果子はいら立ちを隠せなかった。

しかし「自分が(果子の)本当の母親だ」と言う未来子の出現によって、退屈に思われた果子の夏が特別な夏へと変わっていくことに…。

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三島由紀夫賞、向田邦子賞受賞、岸田國士戯曲賞など錚々たる賞を受賞し、劇団「五反田団」を主宰する前田司郎監督の長編監督第2作となる人間ドラマ。
公開トークショーには、二階堂さん演じる果子に好意を寄せる売れないバンドマン、ヒサシ役の山田裕貴さんと前田司郎監督が登場。
八雲ふみねが司会としてご一緒させていただき、撮影の裏話や秘話を伺いました。

主演女優、小泉今日子と二階堂ふみの“素顔”を語る

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2年ほど前から親交がある前田監督と山田さん。
この当時から「次にイケメンの役があったら、山田くんを起用しようと決めていた」と話す、前田監督。

しかし本作で山田さんが演じたヒサシは、バンドをやり始めたばかりでギターも弾けないのに「絶対武道館行くから」とアピールする、意識高い系男子。
場の空気が読めず、果子をさらに不機嫌にさせてしまう…というキャラクター。

「監督からは『顔はイケメンでも、中身は山田くんのままで』とアドバイスを受けました。僕、中身がイケメンじゃないことを見抜かれてたんですね」と、無邪気に笑う山田さん。
撮影前から二人の信頼関係は、絶大だった様子。

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そんなお二人に、主演の小泉今日子さん、二階堂ふみさんの印象を伺ってみると…。

「(二階堂)ふみちゃんとは、すごく微妙な距離感で接してました」と撮影当時を振り返る、山田さん。
「最後のほうに、僕が『ふみちゃん、寂しいだろう? 俺、今日クランクアップだぞ』って言ったら、『あ、全然寂しくないです』って言われて(笑)。でもその後、別の作品で一緒になった時にフレンドリーだったので『俺、意外とイケてたんだな』と思いました」と、自信たっぷりな山田さんに「それ、自分を持ち上げてるじゃん」と、前田監督から容赦ないツッコミ。

しかし「この前、ふみちゃんが『山田くんとはわざと距離を取っていた』って言ってたよ。ヒサシと果子、役柄の距離感としてね」と、前田監督が明かすと、山田さんからも客席のファンの皆さんからも、感嘆の声が上がります。

「へぇ〜、僕が役柄的にも距離を近づけようとしてたから…。それが良かったんですね~!!」と得意満面の山田さんに、前田監督から「いま、ふみちゃんの“いい話”してるのに、なんで自分の手柄にしてるの?」と、さらなるツッコミが。
それでも「僕、そういうトコロがあるんですよ」と無邪気に笑う山田さん。
やはり、ヒサシ役は山田さん以外考えられないほどのナイスキャスティングだったようで…。

そしてもう一人の主人公、小泉今日子さんについては…。
お父さんが小泉さんの大ファンだという山田さん。
「打ち上げの時に、小泉さんにそれを話したら、『いますぐ電話かけな!』って言って下さって。それで電話をかけて『いま、隣にキョンキョンがいるんだよ!』って言ったら、『バカヤロー。そんなわけないだろ』って親父は言うんですよ。そしたら小泉さんが電話を代わって『どうも、小泉今日子です〜』って…。親父、言葉をなくしてました」と、心温まる親孝行エピソードを披露。

さすがの前田監督もこの話は知らなかったらしく、驚愕の表情。
小泉今日子さん、オトコマエですっ!
ちなみに前田監督によると、劇中での小泉さんはほぼスッピンだったとか。それであんなに美しいなんて…。

そんな話の流れから山田さんのお父様が元プロ野球選手だという話になると、すかさず「お母さんは女子アナ?野球部のマネージャー?」と、質問攻めにする前田監督。
山田さんが両親のなれそめを披露すると、キラキラ青春ストーリーにファンも前田監督もウットリ。
「“ごきげんな過去”じゃん、それ!」と、前田監督もゴキゲン!

何をもって“ヘン”なのか、断定出来ないところが面白い!

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どこかしら掴みどころがあるようでないような、不思議な触感の映画『ふきげんな過去』。
本作のちょっとヘンな魅力について伺うと…。

「キャラクターの設定からヘンですよね。日常と非日常が入り交じった、不思議な感覚がある映画。何をもって“ヘン”なのか、断定出来ないところが面白いと思います」と、山田さん。
一方の前田監督は「正直、まだ客観的に観れていない状況。映画が公開されて1、2年経って改めて観直した時に、自分にとってどういう立ち位置の映画なのかが見えてくるのでは…」と、劇作家ならではの映像感覚を語って下さいました。

前田監督作品は、ストーリーのユニークさもさることながら、本筋から外れた登場人物たちの会話がウィットに富んでいて、とても魅力的。

頭に思いついたコトをどんどん口にする前田監督と自由な発想を持つ山田さんとのやり取りは、トークショーの主旨から脱線はせずとも、敷かれた線路の上を走るだけではない面白さに溢れていました。

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タワーレコード渋谷店の2階では、6月30日まで『ふきげんな過去』パネル展も開催中。
ポスタービジュアルで小泉今日子さんと二階堂ふみさんが着用している衣装も展示されていますよ。

『ふきげんな過去』は、2016年6月25日から、テアトル新宿ほか全国ロードショーです。

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2016年6月25日からテアトル新宿ほか全国ロードショー
監督・脚本:前田司郎
出演:小泉今日子、二階堂ふみ、高良健吾、山田望叶、兵藤公美、山田裕貴、梅沢昌代、板尾創路 ほか
©2016「ふきげんな過去」製作委員会
公式サイト http://fukigen.jp/

八雲さんキャプション