フェイクニュース賞を発表 トランプ大統領の2年目はどうなる?

1月19日(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

米好景気とともにこのまま続くのか?
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター宮家邦彦(元外交官・キャノングローバル戦略研究所研究主幹)

トランプ トランプ大統領 池 コイ 鯉 餌 安倍晋三 安倍首相

ワーキングランチの前に、池のコイに餌を与える安倍晋三首相(右)とトランプ米大統領=2017年11月6日、東京・元赤坂の迎賓館・和風別館 写真提供:産経新聞社

トランプ大統領就任1年~フェイクニュース賞を発表

アメリカのトランプ大統領は自らが偏った不公平な報道と見做したフェイクニュース賞を発表。第一に選ばれたのは、ニューヨークタイムズが一昨年の大統領選挙当日にトランプ氏が大統領では経済は決して回復しないというノーベル経済学賞受賞者の見解を報じたことだった。

トランプ大統領は二十日で、就任1年となりますが、この1年間、メディアの誤報だけではなくて、政権に批判的な報道をフェイクニュースと批判し続けてきました。年明けのTwitterでフェイクニュース賞を設定するんだということを表明しておりました。

17日、偏った不公平な報道へのフェイクニュース賞の受賞対象にニューヨークタイムズやCNNテレビなどの報道を選んだと発表しました。対象は11にのぼっておりまして、ニューヨークタイムズが大統領選当日にトランプ氏が大統領では経済は決して回復しないというポール・クルーグマンさんの見解を伝えたことをトップに選んでいます。実際に、ニューヨーク株式市場の株価は過去最高値を記録したとこのように強調しています。

またトランプ大統領は去年11月に日本を訪れた際に安倍総理大臣と池の魚に餌をやる場面については、トランプ大統領が餌を過剰に与えているようにCNNが映像を編集したと、本当は安倍総理が指導していたんだとこのように指摘しています。

それからメディア報道ではないものの、アメリカ大統領選を巡るロシア疑惑も選びまして、最大のでっち上げだと非難しています。そのロシア疑惑についてはトランプ大統領の元側近のバノン氏がモラー特別検察官のチームの事情聴取に応じることに同意したとCNNテレビが17日に伝えています。

それから不法移民の流入を防ぐメキシコの国境の壁建設については本格着工の見通しが全くたっておりません。これについてトランプ大統領はこのところ、国家の安全の為、壁が必要だということを連日のようにTwitterに投稿しています。

野党の民主党は子供のときに親に連れられてアメリカに不法入国した若者達の救済策を求めていますが、トランプ大統領はその救済の法案に国境の壁の建設を盛り込むように要求しています。民主党は救済策が成立しなかったら、20日以降の連邦政府の運営に必要な予算審議を拒否する構えでして、政府閉鎖の懸念が強まっています。トランプ大統領は予算切れに伴う政府機関の一部閉鎖も起こりうるんだと、ロイター通信のインタビューには述べています。

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【米大統領選関連】米大統領選で当選確実となったトランプ氏のニュースを映す大型ビジョン=2016年11月9日午後、大阪市北区の大阪ステーションシティ 写真提供:産経新聞社

党派性のあるアメリカのメディア

高嶋)いかにもトランプさんらしい。今まで長くアメリカと付き合ってきて、このようなことをやった政権というのはありますか?

宮家)政権でフェイクニュース大賞? ようやるよね。でも、アメリカのメディアというのはご承知の通り実は党派性があります。ですから別に中立なんて誰も言ってませんからね、その意味では民主党の時代だって、FOXニュースなんてのはけちょんけちょんだったわけで、民主党の人達は別に、フェイクニュースと言わないだけのことであって、それはあることです。まあこの一年間ね、よく持ちましたねこのおっさんね。だってこんなねえ……何か起きると思ったけど、やっぱり頑張ってるのかな? でもこの一年で、アメリカの国益は大きな意味での国益というか、国力というか、アメリカの信頼性というか、威信というか、それ徐々に徐々に傷ついてますよね。これ一年でこんなになっちゃうんだから、これ四年続いたら大変なことになりますよ。それはちょっと私、心配だなと思います。

高嶋)マスコミのほうも反論しようと言うことで、例えばニューヨークタイムズ、オバマ前大統領の生まれたところ、出生地について、証拠もなく、何年も、嬉々としながら疑問を投げかけていた人物があった…大統領のこと言っているわけですが、最後、あの時、オバマさんも出生証明書を見せざるを得なくなりましたからね。本当にね。

宮家)まあひどい話ですけどね。

高嶋)で私、大統領になってフェイクだフェイクだって言う、そういうことで騒ぎ立てる大統領も初めてだったし、記者会見で、フェイクニュースのところには質問させないと言って、CNNの記者とやり合っていたじゃないですか、あんなのも初めて見ましたし、我田引水と言いますかね、とにかく自分に都合の良いニュースだけが真実のニュースであとは全部、嘘だと言うような、フェイクだと言うような、こういうちょっと間違った感覚をトランプ大統領は世界に与えているような気がするんですけどね。

宮家)確かにそうかもしれませんね。ただ、この人、もともと圧倒的な人気で当選したわけでもない、ある意味ではエスタブリッシュメントに対して対抗して、そして反抗して、それを嫌う、ワシントンを嫌う票をかっさらっていったわけですからね、ある意味では敵をつくって、そしてその敵をつくるエネルギーでこの政治をやっていくという手法は、別に日本にもそういう人はいましたよ。ですから、そこはまあこんなもんだろうなと思って、ひどいですけどね。でもまあこういうもんだと思います。

高嶋)冷静に見ててトランプ大統領なんかに対して、アメリカのマスコミっていうのは多少、微調整したりとか、そういう傾向は見えましたか?

宮家)全然、しないですよね。やっぱり党派性がある程度しっかりしているし、立場はもう決まってますから、CNNなんか観てたらけちょんけちょんですよね、ところが全く同じ時間にですよ、今度はFOXニュースに変えるとね、あれ国が違うんじゃないかってくらい言ってることもやってることも全くニュースも違うんですよ。
日本でやったら大変なことになりますよ。

高嶋)日本はもう所謂、平等性・中立性が先にきてまして。

宮家)なかなか難しいですからね。

バノン スティーブン・バノン JCPAC

【スティーブン・バノン氏が来日】「JCPAC」で講演するスティーブン・バノン氏=2017年12月17日、東京都渋谷区 写真提供:産経新聞社

ロシアゲート事件~バノン氏は大陪審での証言ですべて話すのか?

高嶋)それで、ロシアゲート事件、そのアメリカ大統領の最大のアキレス腱と言われておりますけれども、あのバノンさんと喧嘩別れしたって言うか、クビにしてしまいましたけれども、ロシアゲートについてバノン氏に大陪審での証言を求める召喚状を送ったというのがありまして、で、バノンさんは聴取には応じるというようなことを言ってますけども、これで徐々にとさっき仰ってたそういう傾向になっていくんでしょうか。

宮家)そうですね、要するにまあバノンさんは政権の一翼を担っていたけれども、結局、大統領と切れたわけですよね。そして残念ながら関係が悪いです今。大陪審の前で宣誓をして、証言するということは、これは一つ間違ったら偽証罪になるわけです。それは嫌ですから、むしろ聴取に応じて、で、上手く行けば司法取引というのをやって、要するに、「重罪にはしないから全部吐け」と言われて吐いてしまうかもしれないです。しゃべっちゃったら、これはトランプさんにとって決定的になる可能性がある。だけどトランプさんとの関係を本当に完全に切れるのかいバノンさんと。バノンさんだってある意味ではトランプ政権に寄生してた部分があるんで、で、寄生先がなくなっちゃったら、これは彼の力がだーっと下がりますから、そこはトランプさんがどのように何を喋るのかっていうのが非常に大事だと思うんですよね。

高嶋)虎の威を借る狐じゃありませんけども、トランプ大統領に最大の影響力のある男だっていうのでホワイトハウスにいたから、なんとなく神がかっちゃったわけです。

宮家)まあマジック消えちゃいましたからね。

高嶋)マジック消えた。ということはもう彼は、バノンさんも自分の発心を図る以外にはないっていうことですかね。

宮家)自分は自分で、自分を支持してくれるもしくは自分と共鳴してくれる選挙民はいると思っていますから、その人達でしょうね。

トランプ 就任 東京外国為替市場 円相場

23日の東京外国為替市場の円相場は113円台に=2017年1月23日午後12時7分、東京・東新橋の外為どっとコム 写真提供:産経新聞社

トランプ政権このまま続くのか?

高嶋)そして宮家さんに是非伺いたいのは、今、経済絶好調と言われています。でも新聞もトランプ氏株高が支え、確かに、17日のニューヨークの終わり値も初の26,000ドルとか言ってる。それで、北朝鮮への問題もある。宮家さんはなんかの弾みで、なんかひょっとしたことが起きて、あっと言うような事態は考えられなくはないんだよっていつも言ってますけども、それはどういうようなことを具体的に指しますか?

宮家)まあ具体的にはこの数字、25,000ドル、26,000ドル、これがどこまでバブリーかっていうことですよね。もし実態を伴わない生産性を伴っていないものであれば、それ、どっかで調整があるはずなんですね。その可能性としては当然ながら、例えば有事がある、危機がある、そういうときになんらかのかたちでアメリカが失政する、そのときにアメリカの信頼が下がって、お金が離れていくってことはありえるかもしれない。

高嶋)今日の日経の一面なんか、トランプ減税100社動くとね。賞与や賃上げ、アメリカ国内への投資という施策を公表した企業は160社を超すんだと、ライアン下院議長が言ってると言うようなことなんですけど、これでウハウハ言っていると、いつとんでもない事態が発生するかもしれないという危険性。

宮家)でも、35%から21%するんでしょ。これはやっぱり企業人としては当然ですよね。ですからやっぱりアメリカの経済は良いんですよ。

高嶋)それからデカいのは海外所得に税金かけようとしてましたけども、海外所得はアメリカに資金還流しても原則、非課税とすると。こういう一項も出てるんですね。

宮家)すごいね。アメリカに会社つくるかな。

高嶋)だけどこれ、よければいいだけ危険を孕んでいるし、ずっと絶好調で右肩上がりっていうのは、ありえませんけどね。それで片や東アジアのきな臭いところとか、イランのほうだとかサウジとかオマーンのあの辺だとか。

宮家)はらはらどきどきですよね。もう少し安定してくれたらね、はらはらくらいで済むんだけど、どきどきまでしないでね。

高嶋)明日で、二年目を迎えるトランプ大統領がどんなこと言うか楽しみです。

宮家)変わらないんじゃないですか、このおっさんは。

高嶋ひでたけのあさラジ!
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