トランプ大統領がパレスチナへの支援停止を示唆~中東への影響は?

1月4日(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④

アメリカがパレスチナへの支援金の停止を示唆、さらにパキスタンを批判、中東情勢への影響とは?
7:17~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター佐藤優(元外務省主任分析官・作家)

トランプ 大統領

トランプ米大統領初来日 日米首脳会談 共同記者会見に臨むトランプ米大統領=2017年11月6日、東京都港区の迎賓館・花鳥の間 写真提供:産経新聞社

トランプ大統領がパレスチナへの支援金の停止を示唆、パレスチナは反発

アメリカがパレスチナに出し続けている年間数億ドルの支援金について、トランプ大統領は2日、感謝も尊敬もされていないとTwitterに投稿し、停止や縮小の可能性を仄めかした。一方、パレスチナ自治政府のアッバース議長は、アメリカはもはや和平プロセスの誠実な仲介者ではないと主張している。

エルサレムをイスラエルの首都と認定しまして、これに反対する国に対しては支援の削減を警告していたトランプ大統領。パレスチナに対する支援金の拠出に対して、「感謝も尊敬もされていない。なぜこれほど巨額の支出をするべきなのか」とTwitterに投稿しました。

アメリカはパレスチナが中東和平交渉に応じないのであれば、国連のパレスチナ難民救済事業機関に拠出している資金を停止することを検討しています。アメリカは年間3億ドル、およそ337億円以上を提供する最大の資金拠出国だということなのですが、パレスチナ側は脅迫には屈しないと反発しています。

また、トランプ大統領は新年最初のTwitterの投稿では「アメリカは愚かにも15年に渡ってパキスタンを支援するために3兆7,000億円も供与してきたが、パキスタンはアメリカを騙してばかりだ。パキスタンはテロリストたちの隠れ家になっている。もう沢山だ」こういう書き込みをしています。

高嶋)いかにもトランプさんらしいものの言い方ですね。

オバマ アッバース

バラク・オバマと会談するアッバース(2009年)(マフムード・アッバース – Wikipediaより)

大局的見地を持たず、内政しか見ることのできないトランプ大統領

佐藤)ですから、こういうような形で、1つ彼が考えているのは財政削減。これはやはり国民を見た場合にですね、無駄遣いしてないよと、他のところがやっていない聖域に手を入れているんだよという内政の思惑なんですね。ところがその結果、パキスタンがもしアメリカの影響圏から離れて行くと、これイスラム国とかタリバーンとかそういうものの影響強まっちゃいますからね。そういう地球儀はちゃんと見てない。パレスチナに関して、アメリカがパレスチナでの信用を失うということはどれくらい地域の不安定化になるか、その隙間にイランとロシアが入って来るわけですから。それからサウジアラビアも失うわけですから、これも読めてない。ただし、トランプ場当たり的ですね。だから大使館の移転に関しても、言っちまったもんはどうするかなと今考えてる。例えば総領事館がいまあるんだけど、これじゃあ小さいからうんとでっかいのつくるからとりあえず調査するっていうことで調査予算でもつけて時間かけるかとか、こんなような形で場当たりで考えてますよね。でも勢いで作っちゃうかもしれない。

高嶋)すべてのものごとが内政に循環していくわけですね。

佐藤)その通りです。内政で、中間選挙で勝って再選されると。トランプの目標は大統領で有り続けることですから、そのためにはすべては些細なことに過ぎないんです。

高嶋)でも、大使館移転ということについての本音はどうだと思いますか?

プーチン アッバース

ウラジーミル・プーチンとアッバース(2005年)(マフムード・アッバース – Wikipediaより)

トランプ大統領の思考、危険な同心円

佐藤)本音は戦争は嫌だなと思ってるんですけど、戦争をしてでも支持率が上がるんだったら天秤にかけてどっちが重いか、こういうことですよね。ですからとにかく自分が生き残ること。生き残るためには何やってもかまわない。こういう発想ですね。

高嶋)そんな身勝手な人物なんですかね。

佐藤)自分にとって幸せなことが、アメリカ国家にとって幸せなことだし、世界にとって幸せだし、宇宙の平和のためになる、こういう同心円を得てますから。外務官僚だって多いですよ。自分が出世することが外務省の組織のためで、日本の国益で世界平和だって考えてる奴って外務省のキャリア職員の半分くらいそう考えてるんじゃないですか。

高嶋)それは計算で考えてるわけじゃなくて、本気でそう思ってる?

佐藤)だから、子どもの砂場での遊びの幼児性から脱却してないんですよ。そのまま官僚のトップになったりとか大統領になる人がいるっていうのは、これは現代の病ですよね。

高嶋)相当危険ですよね。

佐藤)危険です。皆が自分が宇宙で一番偉いと思ってる人たちばっかりだから。

高嶋)そういう人いっぱい会ってきた?

佐藤)いっぱい会ってきたけど怖いですよ、大統領になると。破壊力が違いますから。

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