日馬富士暴行問題~大相撲の伝統を守るために必要なこととは?

12/29(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

貴乃花親方の理事解任が決議
7:10~:やじうまニュースネットワーク:コメンテーター宮家邦彦(外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所・研究主幹)

日本相撲協会臨時理事会に出席した貴乃花親方 提供:産経新聞

 

貴乃花親方は理事解任で2階級降格処分~理事選挙への立候補は可能

大相撲の元横綱日馬富士の暴行事件を巡り、貴乃花親方の処分を審議した昨日の日本相撲協会の臨時理事会で、貴乃花親方が辞任の意志について「ありません」と述べ、辞任を拒否したことがわかった。来月4日の臨時評議委員会で決議されれば、貴乃花親方の理事解任が決まるが、2月の理事候補選挙には立候補できるとのことである。

昨日の日本相撲協会の臨時理事会では、巡業部長として報告を怠るなどした貴乃花親方の理事解任が決議されました。貴乃花親方を除いて採決が行われ、全会一致で決まりました。来年1月4日に開かれる臨時評議委員会で決議されれば、相撲協会初の理事解任が正式に決まります。以下は、八角理事長の記者会見です。

八角親方)貴乃花理事の行為は、理事の忠実義務に著しく反するものと言わざるをえません。貴乃花理事は仮に理事解任となった場合でも、1月場所の後に行われる、年寄会の理事選挙に立候補することは可能です。

貴乃花親方は役員待遇の委員に2階級降格となりますが、来年2月の理事選挙には立候補できるとのことで、「温情措置」とも言われています。昨日の臨時理事会の出席者によると、外部理事が、貴乃花親方に「辞任する意志はありますか」と質問すると、貴乃花親方は「ありません」と辞任を拒否したということです。
昨日の理事会では、暴行事件関連の議案については、「臨時評議委員会の招集」という議案に1本化されており、その中に、すでに貴乃花親方の理事解任案が記されていたとのことです。処分を検討する前に「協会執行部による初動の遅れはどうなんだ」という意見も出たのですが、議案に入っていないということで、協議されなかったとのことです。
日本相撲協会は外部有識者も入る、再発防止検討委員会の設置を、昨日正式に決めています。一方、元横綱日馬富士は昨日略式起訴されましたが、今後は鳥取簡易裁判所が、略式命令を出し、罰金刑を言い渡す見通しです。傷害罪の場合、「50万円以下の罰金」となっています。
日馬富士の弁護人は昨日、「改めて貴ノ岩に謝罪するとともに、人生が大きく変わり無念な思いもあるが、すべて自分の責任だ」等とする、コメントを発表しています。

大相撲の伝統を守る為にも、改革していかなければならないことを考えるべきである

高嶋)相撲ファンの宮家さんにとって、いちばん言いたいことは何ですか?

宮家)やはり、大相撲が国技なのであれば、近代化すべきです。だから、伝統を守るために変わっていかなければならない部分があると思っているのですよ。これ、「国技」と仰るのはいいですよ。でも、公益財団法人でしょう? たとえばアメフトのスター選手が酔ってケンカして、血が流れて、それでオーナー会議で何も決まらないし、何もできない。「何やってんの!?」と。これ、もしファンのことを考えるなら、何が起きたのか、すべてを外に出したうえで、説明責任を果たさなければいけない。そのうえで、処分なり判断なりしなければいけない。
3ヶ月も経っているのに、何が起きているのか分からない内に、今度は「降格です。また選挙に出られます」とか、そんな話じゃないでしょう! そうじゃなくて、大相撲の伝統を守るために我々はいったい何をすべきか考えたら、それをやるのが公益財団法人の理事長であり、理事であるはずなのです。

高嶋)正面から考えれば、そうですよね。それで、協会側は貴乃花部屋に9回、「事情を聞かせてくれ」と言った。だけど、貴乃花親方はまったく応じようとしなかった。これが、本当にこの混乱にますます拍車をかけ、わけの分からないものにしていったのも事実なのですよね。

宮家)「協会側にも、何か弱みがあるのですか?」という話でね。なら、それを全部出しましょう。それで、何が悪かったかを判断しなかったら、先がない。改善が無いじゃないですか。私はこのままうやむやで終わるのだけは嫌です。

高嶋)そうですよね。私も相撲ファンとして、いままでならあり得ないことを白鵬はしているわけですよ。だけど、40回優勝した大横綱の前に、親方も何も言えないし、協会の方も興行上、白鵬に去られたら減収は目に見えていますから、結果的に何も言えない。それで、「九州巡業は、貴乃花親方では、我々はついていけない」と言ったら、それをスッと呑んでしまい、春日野広報部長にすげ替えてしまった。ああいう、協会の腰が定まらないやり方も、苛つかせる原因ではないでしょうか。

現在の相撲業界はすべてが矛盾してしまっている

高嶋)複雑な思いをしている相撲ファンは大勢いると思います。「世の中には優秀な人が大勢いるから、理事長でも何でも、外部から連れてきて、キッチリ運営させろ」と言う人もいます。人によっては「大銀杏なんて結わなくていい。行司も、もっともらしい格好で甲高い声で差し違えしてるんじゃない」と言う人もいる。だけど、そうした装束もすべて廃止したら、もはや「国技」大相撲ではなくなる。

宮家)それはやはり伝統を守らなければいけない。伝統を守るために、変わらなければいけないのですよ。

高嶋)そうですよね。だから、もっとグンと戻せば、「外国人力士を引き受けるかどうか」、あのときに戻ってしまう。
白鵬の言っていることも、分からなくはない。地元のテレビで「相撲部屋に入って、相撲を取ることは国籍問われなかったのに、辞めて親方になると言ったら「国籍を変えなきゃダメ」と言われた。おかしいじゃないか」と。全部矛盾しているのですよ。

宮家)やはり「外部」ですね……

高嶋)貴乃花親方もその辺があるので、意地を通しているのでしょう。

 

高嶋ひでたけのあさラジ!
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