新年、少年時代の憧れのアイスクリームがここに…

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【報道部畑中デスクの独り言】

ケーキみたいなアイスクリーム ビエネッタ アイス ケーキ

「ケーキみたいなアイスクリーム」ビエネッタ

新年おめでとうございます。2018年も小欄をよろしくお願いいたします。

正月の食事はおせち料理とお雑煮で幕を開けますが、その合間に「おこたでみかん」…こたつで暖をとりながら、冷たいみかんを頬張る…この一見矛盾した感覚が家での最高の贅沢だったことを思い出します。

そして、冷凍技術の進歩により、この贅沢は「おこたでアイスクリーム」へと変わります。森永乳業が2016年、20代から60代の男女を対象に実施した意識調査では、冬でもアイスを食べたい人は98.4%に上りました。そして、冬にアイスを食べる理由の1位は「部屋が暖まると冷たい食べ物を食べたくなるから」、2位が「気分転換やリラックスできるから」でした。調査では特にチョコレートアイスに、暖かい部屋でちょうどよい緊張感や覚醒効果があるという専門家の分析もあります。

こうした中、昨年12月、一部で「アイスクリーム値上げ」のニュースが飛び込んできました。原材料や輸送費の高騰によるものだそうですが、その中に懐かしい名前がありました。その名は「ビエネッタ」。キャッチフレーズは「ケーキみたいなアイスクリーム」です。

ケーキと言えば、生クリームを使うのが定番ですが、小さいころはぜいたく品で「バタークリーム」を使ったケーキが全盛でした。(それはそれで文字通り「味」があり、最近、人気が再燃しているという話もあります)ただ、私にとってそれらの上を行くのがアイスクリームを使ったケーキでした。幼稚園児のころ、親戚の結婚式で味わったウェディングケーキは初めてのアイスクリームケーキ、親戚の幸せな表情やお祝いの花束を贈ったことより、そのケーキの味が記憶に残っています。それ以来、私にとって、ケーキの「最高峰」とはアイスクリームケーキを指すこととなったのです。

しかし、当たり前ですがアイスクリームは「溶ける」。冷凍庫に入れない限り“消費期限”は短く、なかなかお目にかかることはありませんでした。

ビエネッタ アイス ケーキ

ビエネッタを取り分けたところ

あの衝撃の結婚式から10年余、1983年、いまから35年前にビエネッタは日本に上陸しました。「ビエネッタ―♪ byエスキモー」、高校生の私が目にしたCM、ついにあのアイスクリームケーキが身近なところにやってきたのです。

ただ、それでもなかなかの高級アイスですので、目にすることは多くありませんでした。長い間しまわれていた遠い記憶が今回の値上げのニュースで蘇ったというわけです。

ここまできたら、何としても食したいと思うのが人情というものです。自宅近くのスーパーを探索したところ、意外や意外、行きつけのスーパーに置かれていました。どうしてここに…確かに目立たないところにありました。冷凍ショーケースの扉の端、つまり太いサッシが死角になっていたのです。まさに「灯台下暗し」!気がつけば、すでに買い物かごにはビエネッタが収められていました。

帰宅し、家族と取り分けて食します。コーティングされたチョコレートのパリパリという音とともに口に運ばれたその味は、「うむ、確かに」…時空を超えたその味は、ケーキの最高峰は「アイスクリームケーキ」と再確認するに十分なものでした。

このビエネッタ、改めて調べてみますと、海外ではユニリーバ社が販売しています。一方、日本国内では森永乳業が提携、当初は「エスキモーブランド」で販売されていましたが、ブランドが廃止され、現在は森永乳業ブランドで売られています。ユニリーバは日本では化粧品や洗剤メーカーというイメージが強く、少し意外な感じがしますね。

これまで500円(税抜き 以下同じ)で売られていたビエネッタは値上げにより3月から550円となります。確かにアイスクリームとしてはお高めですが、実は発売以来初の値上げだということです。よくこの値段で35年がんばった! ちなみに購入したスーパーでは若干安く売られていました。しばらくの間は「おこたのお供」として、とっておきの日に大切に食したいと思います。

(参考)森永乳業の意識調査
http://www.morinagamilk.co.jp/download/index/18748/161110.pdf

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