北朝鮮が軍事行動を控えている意外な理由とは?

11/20(月)FM93AM1242ニッポン放送『須田慎一郎のあさラジ!』今日の聴きどころ!①

北朝鮮人民軍120万人中80万は農作業、それが終わると冬季訓練が待っている
6:31~ ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:コメンテーター 高英起さん(デイリーNKジャパン編集長、ジャーナリスト)

北朝鮮

錦繍山太陽宮殿で掲揚される共和国旗(朝鮮民主主義人民共和国 – Wikipediaより)

沈黙を守る北朝鮮~軍人のほとんどが稲刈りの最中

先月、この番組で北朝鮮は稲の収穫時期のため軍事行動を控えている状況にあると伝えた。はたして北朝鮮のミサイル発射がないのはそのためなのか? 北朝鮮情報の専用サイト『デイリーNKジャパン』編集長でありジャーナリストの高英起(コウ・ヨンギ)に訊く。

須田)先月の16日に北朝鮮情勢をソウルから電話リポートしました。38度線ぎりぎりの統一展望台まで行きまして北朝鮮側を見ますと、稲刈りをしている兵士が見えました。そこで稲刈りの最中だから北朝鮮はしばらくの間行動を起こしてこないだろうという予想をお伝えしましたが、この見立ては合っていますか?

高)正しいと思います。

須田)よかった! 高英起さんは北朝鮮情報に関してはピカイチと思っています。裏付けをとっていただきましたが、やっぱりそうですよね。

高)北朝鮮の軍人は120万人いますが、そのうちの戦闘部隊は40万人くらいです。ほとんどが日頃何をやっているかというと建設部隊、もしくは農作業をしています。5月には田植え、10月には収穫と考えると、この時期に野戦軍を動かさないことが北朝鮮のひとつの姿勢です。

須田)よく日本のマスコミで「ここ一ヶ月以上、北朝鮮軍が不気味な沈黙を守っている」と報道されていますが、そもそも動く予定もなかったということですか?

高)そうではないです。今回動きがないのはふたつの理由があります。一つ目はこれから3ヶ月から4ヶ月くらいの冬季訓練が始まるからです。北朝鮮の朝鮮人民軍にとってもっとも大きな訓練で、ほとんどがその訓練に入ることから、もともとこの時期にミサイルの発射がそんなに多くはないです。どうしても北朝鮮は日常的にミサイルを撃っているイメージがあると思いますが、一年を通して見ると波があります。二つ目は金正恩党委員長が国のすべてを決めますが、彼の関心事が国際社会ではなくて内政問題に目が向いているからだと思います。つまり人事、もっというならば粛清。

須田)粛清をする対象がまだいると。体制はまだ安定していないということですか?

高)基本的に金正恩体制は盤石ですが、独裁体制が終わらない限り永遠に粛清は終わらないと思います。

須田)それは組織の締め付けという意味ですか?

高)そうですね。もちろん組織が永遠に安定していることはないですから、何らかの形で問題が起きたら誰かがそれに対して責任を取る。北朝鮮にとっての責任の取り方は粛清。過去の金正日総書記の時代ではまだ余裕がありましたが、金正恩党委員長の場合は何か問題が起きたら即処刑です。おそらく来年の2月か3月くらいにいろいろな粛清の情報が入ってくると思います。

北朝鮮 南浦

南浦(朝鮮民主主義人民共和国 – Wikipediaより)

経済制裁はボディブローのようにじわじわ効いている

須田)経済制裁を強化していますが効いていますか?

高)これまで私はあまり効かないという意見でしたが、今回に関してはかなり効いていると思います。クリティカルヒットというわけではありませんが、ボディブローのようにじわじわと効いています。そもそも経済制裁は10年以上前から行っているわけですが、消極的だった中国がかなり強化をしているということで、これまで以上に効いていることは間違いないです。ただ、これで金正恩党委員長がいきなり核を放棄するということは考えないほうがいいと思います。

須田)中国は原油を止めることはないですよね。

高)ありえないです。原油を止めるということは、完全に北朝鮮を終わらせるという意思表示なので。パイプラインを一旦止めてしまうとなかなか再開できないわけですから。パイプラインを止めるという情報が入ったらほとんどガセだと思ったほうがいいと思います。

高嶋ひでたけのあさラジ!
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