亡き愛犬が夢に!看板犬so-taが伝えたかったこととは…? 【わん!ダフルストーリー】

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■so-taを飼うきっかけになった「不思議な夢」

サロンの前で浦村さんとso-ta(w680)
サロンの前で浦村さんとso-ta

世田谷区梅丘で人気のトリミングサロン「Radiant(レディエント)」。オーナーでトリマーの浦村ゆかりさんの確かな技術が評判を呼び、いつも常連犬でにぎわっています。
サロンの一角には、お客様をお迎えするかのように1枚の写真が。写っているのは、2014年1月に亡くなった浦村さんの愛犬・ポメラニアンのso-ta(そーた)です。

so-taと浦村さんが出会ったのは、まだ浦村さんがトリマーとしてあるペットショップに勤務していたころのこと。愛犬・あずきちゃんを亡くして落ち込んでいた浦村さんを心配した同僚が「あずきちゃんによく似たポメラニアンが系列店にいるよ」と教えてくれたのです。
すぐに会いに行ってみると、なるほどあずきちゃんにそっくり!その犬は持病があるために販売対象にされず、生後間もない頃からずっとお店で里親を探しながら、飼われている犬でした。「すぐにでも引き取りたい!」と思った浦村さんでしたが、家族が「あずき以外の犬は飼う気になれない」と反対。浦村さんは後ろ髪を引かれる思いで諦めたものの、いつも心のどこかにその犬の存在がひっかかっていたそうです。

それからしばらくして「そろそろ犬を飼いたいな」と考えるようになったある日、不思議な夢を見ました。あの「あずきちゃんにそっくりな犬」が出てきて、浦村さんに甘えてじゃれついてくるという夢です。
「これは何かのご縁に違いないと思い、そのコを家族として迎えることにしました」。そうして浦村家に引き取られたのが、so-ta。当時すでに4歳になっていました。

■千客万来!看板犬so-taが大人気に

so-taと浦村さん(w680)
so-taと浦村さん

実際に飼ってみると、so-taは本当に魅力的な犬でした。とっても人懐っこくてフレンドリーなso-taは、その後、浦村さんが自身のサロンを開業すると、たちまち看板犬としての本領を発揮、お客様やご近所の皆さんの人気者になりました。
「窓の外からso-taを見てお店に入ってきてくれる方、ブログでso-taを知って会いに来てくださる方なども多く、so-taはうちのサロンにとっての招き猫ならぬ招き犬のような存在でした。仕事以外の場面でも、so-taを抱っこして歩いているときに話しかけられたのがきっかけで、今では大切な友人になった方も。今になって思うと、so-taは私に良い縁を本当にたくさん運んできてくれました」。

多くの方々に愛されたso-taでしたが、もともと体が弱かったこともあり、6歳を過ぎたころから病気がちに。浦村さんのもとに来てから約2年8カ月後の2014年1月には、原因不明の胃腸トラブルで危篤状態に陥ってしまいました。
「忘れもしない、2014年1月11日。その日は私の誕生日でしたが、so-taは数日前から危篤状態でかかりつけの病院に入院中でした。でも、その日の午後に会いに行くと、意外にもso-taは元気で、尻尾を振って嬉しそうに私と主人を迎えてくれました。今思うと、あれは私たちにお別れをしていたんでしょうね」。
まるで浦村さんの誕生日が終わるのを見届けるかのように、翌12日の早朝、so-taは天国に旅立っていったのです。

so-taを失った浦村さんを元気づけたのは、so-taの死を知った人たちから届けられた無数の花束や手紙、メールなどでした。

「リアルな知り合いからはもちろん『ブログでいつもso-taを見ていました』という方まで、本当にいろんな人がso-taの死を悼むメッセージを送ってくださって…。私もso-taへの感謝の気持ちを込めて、これからも仕事を頑張ろう。もっと犬のためにできることをやろうと決意を新たにしました」。

■so-taが再び夢に。新たな「家族」との出会い

トリミング中の浦村さん2(w680)
トリミング中の浦村さん

とはいえ、so-taを失った喪失感は大きく、しばらくは犬を飼う気になれなかったという浦村さん。「せめて何か犬たちのためにできることを…」と思い、保護犬の一時預かり(新しい飼い主が見つかるまでの一定期間、自宅で保護犬を預かること)や、ボランティアトリミング(保護団体に保護されている犬を無償でトリミングすること)に取り組んできました。
「保護されたばかりの犬は、毛や皮膚が汚れて荒れているケースが多いんです。きれいにシャンプー&トリミングをしてあげると、みんな見違えるように可愛くなるんですよ!自分がきれいにしてあげたコたちに、新しい飼い主さんがみつかると、本当に嬉しいですね」。

浦村さんが今、飼っている「ちーた」との出会いも、保護団体からの一時預かりでした。ちーたは、保健所からレスキューされた犬だったのです。

「預かってしばらくすると、ちーたがだんだんso-taに似て来たのには驚きました。顔はもちろん、人懐っこくてお客さんやご近所の人に可愛がってもらえるフレンドリーな性格までそっくり。すっかり情が移ってしまい、このままうちで引き取ってしまおうか、いや、でもまたso-taの時のように大切な犬に先立たれる悲しみを味わいたくない…と思い悩むようになりました」

そんなある日、またもや浦村さんは不思議な夢を見ました。
一時預かり中の犬とso-taが仲良く遊んでいる夢です。

来たばかりのころのちーた(左)と4か月後のちーた(w680)
来たばかりのころのちーた(左)と4か月後のちーた

「その夢から覚めたとき、もしかしたらso-taは『ちーたを家にひきとってあげなよ』っていっているのかもしれないなぁって思ったんですよね。それでついに決心。ちーたを家族に迎えることにしたのです」。

あれから1年余り。今やちーたはRadiantにとって欠かせない存在に。
「so-taの跡を継いで、うちのサロンの2代目看板犬として、がんばっています!サロンの雰囲気を和らげてくれるちーたは、サロンになくてはならない存在。あのとき、夢の中のso-taの言う通り、ちーたを迎えて本当によかったなと思います」と浦村さん。

「犬を亡くしてしまうと、もう2度と悲しい想いをしたくないから犬は飼わないっていう方が多いですよね。私もそうでした。でも、今は考え方が変わったんです。次の犬を迎えて再び愛情を注いであげることが、先だった犬への恩返しになるんじゃないかなって、思うんですよ。これからも、ちーたと一緒に暮らしながら、保護犬へのボランティアトリミングを続けて、1頭でも多くの犬を幸せにするお手伝いができたらいいなって思っています」。

■Radiant http://www.radiant.jp.net/

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  わん!ダフルストーリー Vol.16