トランプ大統領に打撃~ポール・マナフォート元選対本部長らが起訴

10/31(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

ロシア疑惑をめぐる様々な思惑
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

ポール・マナフォート

ロシアによる米大統領選介入疑惑で起訴されたポール・マナフォート被告=2017年10月30日アメリカ・ワシントン 写真提供:時事通信

ポール・マナフォート氏らが起訴 ロシアゲートに新たな動き

去年のアメリカ大統領選挙にロシア政府が干渉した疑惑、いわゆる“ロシアゲート”で、トランプ陣営のポール・マナフォート元選挙対策本部長らが起訴されました。ロシア疑惑をめぐる起訴は初めてで、トランプ政権にとって打撃となります。

ロシアゲートを捜査しておりますモラー特別検察官は、トランプ陣営のポール・マナフォート元選対本部長68歳を起訴したと発表しました。またこのマナフォート被告のビジネスパートナーで同じくトランプ陣営に参加したリチャード・ゲイツ氏も起訴したということです。

起訴状などによりますとマナフォート被告らはロシアのプーチン大統領と近いウクライナのヤヌコヴィッチ前大統領らの為のロビー活動などから得た巨額の収入を、2006年から去年までおよそ10年間申告せず海外の口座に隠していたということです。およそ20億円以上のマネーロンダリング(資金洗浄)、アメリカに対する謀略など、12の罪状で起訴したということです。

政治コンサルタントでもあるマナフォート被告は、大統領選挙中の去年8月にヤヌコヴィッチ氏側との不透明な関係が報じられ、トランプ陣営の選対幹部を辞任しています。そしてやはり大統領選挙中の去年6月にはこのマナフォート被告はトランプ大統領の長男のトランプJr.氏と一緒にロシア人弁護士と面会したことも分かっています。このロシア人弁護士はヒラリー・クリントン元国務長官に不利な情報を提供すると持ち掛けていたと言われています。

今回の起訴についてトランプ大統領はTwitterで「陣営に参加する何年も前の話だ。共謀も無い」と投稿しています。
またアメリカのサンダース大統領報道官は記者会見で「トランプ大統領や大統領選挙での選挙活動とは無関係だった」と述べ「陣営がロシアと共謀したという証拠は無い」と重ねて主張しています。

ですが選挙戦の内幕を知るこのマナフォート被告の証言次第では、トランプ大統領の周辺に疑惑追及の手が及ぶ可能性も出ています。

トランプ

2015年7月16日、支援者集会で話すトランプ(ドナルド・トランプ – Wikipediaより)

ロシアゲートがアメリカの内政の道具になっている

高嶋)ずっと言われ続けていましたが、このマナフォートさん、ロシアについてはトランプ大統領の身内もいろいろと取り沙汰されていました。そしてとうとうモラー特別検察官から何か具体的な話が出て来たかという、そんな感じがするのですけど、どういう風に受け取りましたか?

富坂)選挙前はこのポール・マナフォートと外交顧問のカーター・ペイジですよね、それで動き出してからはマイケル・フリン。全部ロシアで、全部情報がワシントンポストに載るというひとつの流れができています。
最近私が気になったのが、議会が3つの国に対して制裁を行って、日本では北朝鮮という風に報じられたのですが、あのときはロシア・イラン・北朝鮮なのですよね。ところがトランプ大統領が国連演説で名指しした国というのはイラン・北朝鮮・ベネズエラなのです。つまりロシアを外している。
このせめぎ合いというのは如実に出ていて、ロシアを使ってトランプ大統領に圧力を掛けるというのが、共和党主流派とか議会のひとつのやり方なのです。これはずっと続いていて、私が怖いなと思っているのは、外交を内政の道具にしているところです。ロシアがどうかということよりも、中での喧嘩の道具としてロシア外交をつかっている。ロシアが危険だから制裁をするということではなくて、制裁をしたらトランプが嫌がるからやっているわけです。
そういう風になって来ると外交というのは怖い。アメリカはすごく大きな国でおそらく他の国には全く気を配らなくても良い国なので、そういうことをやりかねないのです。それが東アジアに来ると余計なことで朝鮮半島が荒れてしまう可能性があるので、そこが要警戒ですね。

高嶋)いろんな思惑が交錯しているということですね。

マイケル・フリン

マイケル・フリン – Wikipediaより

トランプ大統領に対する“何か”思惑が働いている?

高嶋)モラーさんの捜査対象というのが新聞情報によると、マナフォートさんだけに留まらず、フリン元大統領補佐官にも捜査対象が広がっていく。これはどうなのですかね、また丁々発止の大統領との戦いにはなっていくのでしょうか?

富坂)そうですね。だからそこで追い詰められるというか、こういうことが続けばやはり人気が無くなって来ますので、追い詰められた大統領はその挽回の為に何を考えるかということはとても怖いことでもあるのです。
この問題というのは実は当初中国もこのことをとても警戒していたので、アメリカ大陸の上で大男が2人で取っ組み合いをやる図とかを出していろいろ説明をしていましたけど、それが結局外にどのように波及していくのかというのが私には北朝鮮の選択以上に心配だなと思っています。

高嶋)トランプさんは逃げを打ってマナフォートがトランプ選挙陣営に加わる何年も前の話だということで、すっかり「過去でそんなことがよ」みたいな言い方をしていますけど、内心はハラハラなのですかね?

富坂)マイケル・フリンさんって中心ですよね。その人が辞めたのは確かバレンタインデーの2月14日だったと思いますけど、もう1ヶ月くらいで辞めたわけですから、そりゃあこれは打撃のある話だと思いますよ。

高嶋)向こうの特別検察官なんかは何だか1本の筋が入っているという、映画を観ているように頼りになるような気分がありますよね。

富坂)そもそもひとつの狙いがあると思います。

高嶋)それは具体的には?

富坂)追い詰めなければいけないような何か狙いが最初からロシアとの間にあるという風に見た方が良いと思います。だからオーストラリアのターンブル首相との関係とか、誰も知らないはずの情報が外に出て来ているわけですから、そのことをトランプ大統領自身がとても怒ったわけですから、何かしらの意図が働いていることは間違い無いと考えて良いと思います。

高嶋)あれだけの選挙を戦ったわけですから、反対勢力からもいろんな思惑が入っていると思いますしね。ロシア疑惑で初の起訴、トランプ陣営の元選対本部長がそういう立場になっております。どうなっていくのでしょうか。

高嶋ひでたけのあさラジ!
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