大船駅「押寿し食べくらべ」(960円)~いよいよ明日「鯵祭」!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

横須賀線

E217系電車、横須賀線・北鎌倉~鎌倉間

国鉄時代から2等車(グリーン車)が連結され、別格の存在だった「東海道線と横須賀線」。
特に横須賀線は23.9kmの支線ながら、様々な先進的な取り組みが行われてきました。
古くから東京への直通運転が行われ、電車の運転が始まったのも戦前のこと。
昭和55(1980)年には東京をスルーして総武線へ、車両のドア数も他に先駆けて増えました。
その横須賀線が東海道線から分岐する大船では、100年以上「駅弁」が売られています。

押寿し食べくらべ

押寿し食べくらべ

大船駅弁「大船軒」といえば、サンドウヰッチか鯵の押寿し。
共に100年以上の歴史があり、特に押寿しは、様々なバリエーションが生まれています。
そんな「大船軒」の押寿しを1つの折詰で楽しむことが出来るのが、その名もズバリ「押寿し食べくらべ」(960円)です。
3つの押寿しをちょっとずつ味わうことが出来るんですね。

押寿し食べくらべ

押寿し食べくらべ

3つの押寿しとは、中鯵を使ったレギュラーの「鯵の押寿し」、1匹から2枚しか取れない小鯵を使った「伝承 鯵の押寿し」、そして「小鯛押寿し」。
それぞれの押寿しが2カンずつ、計6カン入っているおトクな押寿しなんですね。
大船軒本社に併設されているカフェ「茶のみ処大船軒」にも、同じ構成のメニューがありますが、実はこの「食べくらべ」が、一番人気があるんだそうです。

押寿し食べくらべ

押寿し食べくらべ

脂がのった「鯵の押寿し」、瑞々しい食感の「伝承 鯵の押寿し」、そして独特の歯ごたえが食欲をそそってくれる「小鯛押寿し」。
押寿し未体験の方なら、味わいの違いを感じるだけでも、十分手に取る価値があるでしょう。
“100年続く駅弁とは、どこがスゴイのか?”、思いっきり、大船軒独自の「合わせ酢」の香りを吸いこんで、ぜひ、自分自身の舌で歴史を感じてみてください。

大船軒

大船軒本社(茶のみ処大船軒)

大船軒本社のレトロな建物には、かつて駅のホームで行っていた駅弁の「立売り」の像や歴代のお茶の土瓶などがしっかりと残されています。
その本社駐車場で、明日(10/28)土曜日から1年に1度の「鯵祭(あじまつり)」が行われます。
私たちが美味しくいただいたアジに感謝する「鯵供養」を行いながら、少しおトクに駅弁を味わうことが出来る機会、今年で4回目の開催となります。

東海道線

E231系電車、東海道線・大船駅

首都圏にお住まいなら、週末の大船周辺へのお出かけは「休日おでかけパス」がお薦め。
大船で駅弁を買って湘南方面へ、あるいは鎌倉散歩の帰り、駅弁をお土産代わりに・・・。
小腹が空いたら、少しリッチにホリデー料金の普通列車グリーン車を使って駅弁もアリでしょう。
鎌倉・大船周辺では、年配の方とお孫さんが一緒に「鯵の押寿し」を楽しむことも多いそう。
この週末は、「駅弁のある旅」を楽しんでみてはいかがですか?

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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