伊豆急「100系」電車で行く「100℃」の温泉!~伊豆急下田駅「金目鯛の塩焼き弁当」(1,030円) 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

w680-1

4回連続で紹介してきた伊豆急行主催の日帰りツアー「伊豆急100系で行く レトロ電車ぶらり旅」。
下田行の「下り編」では伊勢海老弁当、伊豆高原行の「上り編」ではスイーツをいただきながら、伊豆急開業当時からの車両「100系」電車で伊豆高原~伊豆急下田間をのんびりぶらぶらするツアーです。
美しい東伊豆の海岸線を3回走るのが特徴で、「上り編」では伊豆急下田を14:33に発車、まずは終点・伊豆高原の1つ手前、伊豆大川まで北上。
14分停車の後、再び伊豆稲取の貨物線まで南下していくのですが・・・よほどの「乗り鉄」じゃないと、さすがに飽きがくるというもの。
そこで「上り編」では15:26着の伊豆熱川駅で「たっぷり100系コース」と「ゆったり温泉コース」の2バージョンが予約時に選べるようになっています。

w680-2

今回、私は「ゆったり温泉コース」をチョイス!
私を含め10人ほどが伊豆熱川駅で100系電車を見送って「熱川プリンスホテル」の温泉入浴チケットをいただき送迎バスに乗り込みました。
伊豆急行によりますと第4弾の今回をはじめ「温泉コース」を選ぶ人は、参加者の「4分の1~3分の1」くらいとのこと。
実は企画担当者の方が「温泉好き」だそうで「伊豆といえば温泉は外せない!」という強い思いで、初回から「温泉コース」は継続しているそう。
私も「温泉好き」で年間最大50泊くらいしか泊まれませんが、普段から温泉のある生活を送っていると、不思議と体って調子いいんですよね!

w680-3

「鉄道好き」で「温泉好き」にとって、今回下車した伊豆急行「伊豆熱川駅」は興奮度「100%」の駅。
東京方面から来るとトンネルを抜けた瞬間、スグ左手の車窓に湯温100℃の「玉の湯源泉」の湯けむりが飛び込んできます。
ホームからパッと見ただけで3ヶ所の源泉(湯けむり、温泉井戸)が間近に・・・。
こんな100℃の温泉が湧きだす「源泉地帯」にある駅なんて、全国探しても滅多にあるものではありません。
駅前には源泉直近の足湯もあり、湧きたてで鮮度の高い「熱川温泉」を堪能することも出来ます。

w680-4

さて、有名なバナナワニ園を横目に、急な坂道を登って国道135号へ上がれば「熱川プリンスホテル」はスグそこ。
玄関脇には自家源泉の温泉井戸も見えて、自然と気分も高まってきます。
チケットと引き換えでタオル、貸しバスタオルのセットを受け取って浴場が案内され「温泉」の時間。
「伊豆急100系で行くレトロ電車ぶらり旅」では定番になっているという「熱川プリンスホテル」での湯浴み・・・。
私自身も熱川プリンスさんのお湯は”未湯”でしたので、果たしてどんなお湯なのか興味深いところ。

w680-5

透き通った熱めの熱川らしいお湯が注がれる「眺楽の湯(男性用)」にご案内いただきました。
温泉に入る時は、たいてい脱衣所に掲示されている「温泉分析書」をチェックして、どんなお湯か確認するのが基本です。
「眺楽の湯」に使われている「熱川15号」源泉は、92.9℃、ph8.4、成分総計2,570mg/kgのナトリウムー塩化物・硫酸塩温泉。
塩化物泉なのでポカポカが持続、湯上りは汗がよく出るお湯・・・そんな泉質を考慮したか、お風呂の時間に1時間以上の余裕を見ているのは、さすが「温泉好き」の方のプランニング。
熱いお湯なので加水、衛生管理の面から一部循環ろ過装置を使用との記載がありましたが、手に取るとフワッと鉱物の匂いがして、とても気持ちいいお湯でした。

w680-6

しかも8種類の浴槽がある男湯の「眺楽の湯」のうち、最も海側の「展望露天風呂」からは、伊豆熱川駅の電車がたっぷり鑑賞可能!
まさか発車ベルと、発着時に聞こえる電車のモーター音と、ホンモノのお湯の音を一緒に楽しめるとは!!
東伊豆に数多く温泉あれど「いい泉質」と「鉄分補給(鉄道気分が味わえる)」を両立できて。ツアー受け入れ可能な宿は決して多く無いそう。
その意味でも熱川の「100℃」の湯けむりと共に、伊豆急「100系」電車を眺めれば、ツアー満足度「100%」!
今度は泊まりで「熱川プリンスホテル」にお世話になってもいいかも・・・そんな気分になっちゃったり!?

w680-7

そんな伊豆熱川駅をはじめ、伊豆高原、伊豆稲取、河津、そして伊豆急下田駅で売られている伊豆急行線(伊豆急物産)の駅弁。
今回は伊豆急線のテッパン駅弁「金目鯛の塩焼き弁当」(1,030円)をご紹介しましょう。
奇をてらわず、中味を見せない素朴な雰囲気の掛け紙と共に紐で綴じた伊豆急下田の定番駅弁。
調整元は先日の伊勢海老弁当同様、下田市の「クックランド」となっています。
さあ、期待と共に、オレンジと緑の”湘南色”のとじ紐をほどきますと・・・。

w680-8

ふたを外した瞬間から金目鯛の赤と白身がキラキラと輝いて印象的!
程よい塩加減で焼かれた金目鯛は、脂がのって身離れもよく、レモンをキュッと絞っていただけば一層、食が進みます。
そしてこの駅弁の名脇役が、白いご飯の上に敷かれた焼き海苔の存在!
金目の脂をしっかり受け止めてくれて、磯の香りと共にこの駅弁独特の心地よい食感の「キモ」になっています。
蒟蒻、さつま揚げ、椎茸の煮物をはじめ、茎わさびなど付け合わせおかずとのバランスも良好。
伊豆急線の駅弁売場で見つけたら(迷ったら)”即買い”で間違いない駅弁だと思います。

w680-9

熱川温泉の素晴らしい余韻と共に「レトロ電車ぶらり旅」(上り編)の伊豆急100系電車は、17:00ちょうどに伊豆熱川駅を出発。
再び「たっぷり100系コース」と「ゆったり温泉コース」のお客さんが揃ったところで、長かったツアーも残り10分・・・。
最近の観光列車ではすっかり定番となった「お土産」のプレゼントがありました。
上り編のメインスイーツ・下田の「パティスリー ケセラセラ」のお菓子に伊豆急グッズも・・・。
奥さんに鉄道趣味の理解が得られずソロでツアー参加となったようなパパさんでも、あの辻口さんのお弟子さんが作ったお菓子があれば免罪符の1つにも???

w680-10

伊豆急100系電車「クモハ103」は定刻通り17:09、下り編の発車から6時間20分ぶりに伊豆高原駅に戻ってきました。
日帰りツアー「伊豆急100系で行くレトロ電車でぶらり旅」、第4弾にして初参加でしたが、思っていた以上に東伊豆を満喫出来ました。
ただ「乗り鉄」ではなく、地元の方とのふれあいや学び、再発見もあって、鉄道趣味以外の人でも十分に楽しめるようになっていたのが好印象。
第4弾は残すところ6/25の1回となり、夏場は「クモハ103」が非冷房車のため長い夏休みに入ります。
いつまでも活躍し続けてほしい伊豆急が誇る貴重な鉄道遺産・100系電車「クモハ103」。
果たしてツアー第5弾もあるか、さては新しい仕掛けがあるのか、JRからの直通列車「伊豆クレイル」の運行開始も含めて要注目の「伊豆急行」です。

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
「ライター望月の駅弁膝栗毛」
(取材・文:望月崇史)

【ごあいさつ】
はじめまして、放送作家の望月崇史(もちづき・たかふみ)と申します。
ニッポン放送には、昔の有楽町の社屋の頃から、かれこれ20年お世話になっています。
最近では、月~木・深夜24時からの「ミュ~コミ+プラス」で放送された、
ルートハンター」のコーナーに、5年ほど出演させていただきました。

そんな私がライフワークとしているのが「駅弁」の食べ歩き。
1年間に食べる「駅弁」の数は多い年でのべ500個。
通算でも4500個を超えているものと思います。
きっかけとなったのも、実はニッポン放送の番組。
2002年~05年に放送された「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」の
番組ウェブサイトで「ライター望月の駅弁膝栗毛」を連載することになり、
本格的に「全国の駅弁をひたすら食べまくる生活」に入りました。
以来、私自身のサイトや、近年は「ライター望月の駅弁いい気分」というブログで
「1日1駅弁」を基本に「駅弁」の紹介を続けています。
”駅弁生活15年目”、縁あってニッポン放送のサイトで連載させていただくことになりました。
3つの原則で「駅弁」の紹介をしていきたいと思います。

①1日1駅弁
②駅弁は現地購入
③駅弁のある「旅」も紹介

「1日1駅弁」ですので、日によって情報の濃淡はありますが、
出来るだけ旬の駅弁と鉄道旅の魅力をアップしていきますので、
ゆるりとお付き合い下さい。

【プロフィール】

望月崇史(もちづき・たかふみ)望月

1975年12月8日静岡県生まれ。
早稲田大学在学中から、ニッポン放送で放送作家に。
卒業後の2002年「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」の番組サイトで始めた
ライター望月の駅弁膝栗毛」をきっかけに、全国の駅弁食べ歩きをスタート。
以来およそ15年、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。
1日1駅弁のウェブ紹介を日課とし、これまでに食べた駅弁は4500個以上。
ニッポン放送「ミュ~コミ・プラス」ルートハンター、鉄道特番などにも出演。
丸の内朝大学・温泉クラスの講師も務める。