アメリカが脱退~ユネスコって中立ではないの?

10/13(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

「反イスラエル的」と批判
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(元外交官・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

ユネスコ

国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の旗(国際連合教育科学文化機関 – Wikipediaより)

ユネスコは国連の1部であって、実際には完全な中立ではない

アメリカのトランプ政権がユネスコ(国連教育科学文化機関)を「反イスラエル的」として、脱退する声明を発表しました。本来なら中立的な機関であるはずのユネスコで、何が起こっているのか? ユネスコが抱えている問題について、解説します。

高嶋)アメリカがまたユネスコを脱退するそうです。今日の新聞によると、娘婿のクシュナーさんもユダヤ系アメリカ人で、イスラエルのネタニヤフ首相とは幼い頃から家族ぐるみの付き合いだそうです。パレスチナとイスラエルの争いの中から、「ユネスコの動きが気に入らない」ということですが、例の世界遺産とか、ああいう問題でも、大揉めしているのですね。

宮家)ユネスコというと、「国連の清く正しく美しい、中立の立派な機関」と思いますよね。文化があって、科学があって、教育があって。だけど、実際には国連のユネスコというのも、国連の中の政治の1部であることも、また事実なのです。メンバーの国の中には、そういった中立であるべきものに対して、政治的に利用しようとする動きは昔からあった。イスラエルの問題だけではなくて、日本にも影響がないわけではない。いろいろな形で、それを政治的に利用しようとする国がいる。なので、事務局長を新しく選ぶとき、そういうことを考えながら、どの人に投票するか決めてきたわけです。日本は以前、私の先輩で上司でもある松浦晃一郎さん。彼が事務局長をやっていたときは、ある意味、いわゆる「西側」と言っていいのか、そういったバランスの取れた事務局長だったと思うのですが、やはり代替わりすると、人によっては、そうではない人たちもいるわけです。ここはたしかに、「トランプはおかしい」と言う人もいると思います。しかし、決して、ユネスコというのは、「清く正しく美しい中立の機関ではないときもあった」ということだけはお伝えしたいところです。

イリナ・ボコヴァ

イリナ・ボコヴァ(イリナ・ボコヴァ – Wikipediaより)

政治的な意図に操られてしまう可能性をはらんでいる

高嶋)政治的な色合いが、年々濃厚になっていくという。今回のニュースは字面だけ取ると、アメリカ大統領はお金に非常にこだわる人だから、「ユネスコ予算の22%にあたる、約90億円の分担金を払わない」と言っていて、それが本音かと思ったら、それだけではない。宮家さんが言うところの、根深いものがある、ということですね。日本も、2015年に南京大虐殺の関連文献が、中国によって世界の記録遺産に登録されました。アフリカの国とかいっぱい増えたものですから、政治的にも、お金で転ぶところもけっこうあって。どんどん、プロパガンダされ、宣伝に乗り、それで、「じゃあ、そっちに投票しよう」という。これは困ったものですね。

宮家)困ったものですが、これは「政治的な意図があれば、それができる」ということですよね。実際になっている。「大虐殺のことを取り上げたい」という、政治的意図は分かります。だけど、「それをユネスコでやるの? 違うだろう」と思いますが。

高嶋)僕は詳しく知らない人ですが、現在ではイリナ・ボコヴァという、ブルガリアのかなり年輩の方が、事務局長をおやりになっているのですね。

宮家)立派な方なのでしょう。ただ、そういう勢力が、「松浦さんの後に、事務局長は誰を選ぶか」となったら、「いままでは何となく、先進国の人だったから、そうじゃない人で、女性で言うことを聞いてくれる人は誰かな?」という感じで探したのかもしれない。完全な推測ですが、そういった政治の部分から完全に隔離された世界ではない、ということです。

高嶋ひでたけのあさラジ!
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