それでも小池都知事の出馬の可能性はゼロではない!?

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9/27(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

10月5日の都議会閉会後から選挙公示の10日の間に
7:10~ やじうまニュースネットワーク:コメンテーター 鈴木哲夫(ジャーナリスト)

希望の党 小池百合子

「希望の党」の結成会見で、笑顔を見せる小池百合子代表(中央)ら=2017年9月27日午前、東京都新宿区 写真提供:産経新聞社

小池「希望の党」代表「全国で100人規模の候補者擁立する」

新党『希望の党』のメンバーらは今日の午前中に東京都内のホテルで設立の記者会見を開きます。代表の小池知事らは「しがらみ政治からの脱却」とか「寛容な改革保守政党を目指す」といった綱領を発表します。今日の会見では小池知事に近い若狭勝衆議院議員や民進党を離党した細野豪志元環境大臣、『日本のこころ』を離れた中山恭子参議院議員ら国会議員およそ10人も出席すると見られています。昨日記者団に新党について答えた小池知事です。

小池知事) 私はずっと『希望』ということにこだわってまいりました。党名に『希望』という二文字を冠するということについては、私はいよいよこの希望が叶う器がまずはできる、そのスタートをみなさんにお披露目できればと思っております。

新党は現職の国会議員や地方議員らに幅広く結集を呼びかけておりまして、全国で100人規模の候補者擁立を目指しています。小池知事は比例代表については全てのブロックで候補者を擁立する意向を示しております。

一方民進党からは、昨日も各地の衆議院選挙立候補予定者が相次いで離党届を出しました。静岡県から出馬予定だった細野元環境大臣の元秘書2人、それから神奈川県の元国会議員3人が離党届を出しました。静岡県では、民進党は衆議院8つの小選挙区のうち半数の4つの選挙区で候補不在ということになりました。埋没を警戒しております民進党は今回の新党『希望の党』との連携を模索する一方で、自由党との合流も視野に入れております。民進党の前原誠司代表は昨日の常任幹事会で「とにかくどんな手段を使ってでも安倍政権を終わらせる」と訴えました。

公明党の山口那津男代表は昨日の記者会見で小池知事の新党について次のように批判しました。

山口代表) やはり都知事の職責というのは極めて重いものであります。国政レベルの政党で代表職が同時に務まる、いわゆる二足のわらじが務まるほど生易しいことではないのではないかと懸念をしております。

山口代表はこう言っておりますが、小池さんのほうは公明党に融和路線を取っておりまして、一昨日のテレビ番組では「衆議院選挙後の特別国会での首班指名選挙でどう対応するか」と問われますと、小池知事は一瞬考え込んでから「山口那津男さんがいいと思う」とこのように公明党代表の名前を上げました。

高嶋)小池さんは何か作戦があって言ったのですか?

鈴木)僕が思うには突然な記者会見だったので、公明党の東京の組織が怒ったわけですよ。一緒にやろうといっていたのに、何の相談もなかった。それに対して小池さんなりの「ごめんなさい」というメッセージもあったと思います。それから公明党と融和路線、国政も含めて今後いろんな意味で公明党と距離をちゃんと持っておくことはプラスになります。自公との間にくさびも打てるなどいろんなメリットがあります。

希望の党 小池百合子

「希望の党」の結成会見に臨む小池百合子代表=2017年9月27日午前、東京都新宿区 写真提供:産経新聞社

新党代表に就いたのは国政への復讐のため

高嶋)小池百合子さんという人の度胸の良さ。やるときはやるという決断力。彼女も65歳です。日本で最初の女性総理候補と言われ、直接その話をするとそらしますけれども。彼女の本当の腹のうち、深謀遠慮。鈴木さんはずっと政界を見て小池さんを分析されていますが、どこにあると思いますか?

鈴木)直接一対一で「そうよ」と言われたことはありませんが、国政へのリベンジだと思います。国会議員になっていろいろやってきましたが、永田町というまさにおっさん政治の中で振り回されてきた。そして最後はいいように利用されて女性総理候補なんて言われながら切られたようなところもある。そのための復讐であり、国を変えるということですよ。知事は東京から国を変えられるわけで、国政を変えていくためのひとつの手段です。総理大臣もまさに手段ですよね。もし総理までの流れができたら手段として絶対やります。もしかしたら今回が総理になるためのワンチャンスかもしれないので。

高嶋)年齢的にもね。

鈴木)本当なら都知事になってから1年しか経っていないのに、投げ出すなんてあり得ません。だけれどもワンチャンスならばその批判も気にしない。

高嶋)彼女は『小池百合子』ですからね、今後どうなるのか分からない。

鈴木)いろいろ取材をしていますけど、今回の都議会は10月5日に終わります。選挙の公示が10日です。その間に小池さん自身が国政に、先程いった意味合いから出る可能性もまだ得ゼロではないと思います。逆にそういう可能性を考えて取材の中で実は、野党では小池さんと連携をしていこうという動きも出つつあります。

高嶋)決して悪い意味でいうわけではないけれども、彼女だったらやりかねないという恐れが今の政界を支配しているような。みんな固唾を飲んで見ているわけで。

鈴木)実際、実績はありますからね。まず知事選に出て勝ったところとかね。昨日一昨日の笑顔はちょっとウキウキした感じでしたよね。本来なら疲れ切っているはずなのに。

高嶋)俗にいうところのドヤ顔ですよ。男を鼻の先で使い回して、若狭さんや細野さんも一生懸命やってきたけど「リセットして私が代表に」ということですから。

鈴木)裏側の話をすると、若狭さんにお聞きしたところ相当上手くいかないところがありました。小池さんとしては「もう間に合わないので私が」というところでしょう。

それでも小池都知事の出馬の可能性はゼロではない!?

原発ゼロに向けて、細川・小泉・小池の連携の下地はあった

高嶋)もうひとつお聞きしたいのは、あまりにもタイミングが良く小池さんが小泉純一郎さんに会ったことです。原発がどうだとか、今の政府は聞く耳はないです。小池さんはその辺の勘が良く、こんな政策を掲げるという下のほうに原発についての事項もありました。あれは偶然ではありませんよね?

鈴木)実はもっと前から細川・小泉・小池が『原発ゼロ』で、政局政変で節目が来たときに連携するという接触や下地がありました。今回もちゃんと予定を合わせて小泉さんと原発ゼロと。原発ゼロはかなり間口を広げる意味合いもあります。小池さんがいつ原発ゼロをいうのだろうと思っていましたが、彼女にとって環境整備がライフワークです。そこから考えていくと原発は小池さんの中で必要のないものになります。だからこそ原発は使えると。小泉さん後ろ盾だって使えるし、小泉さんには進次郎さんという息子もいます。さて彼はどう動くか、どんどん思惑が広がっていきます。

高嶋)公示から選挙の日までほとんど時間はありませんから、この十数日間に何かが怒ればどうなるか分からないところがあるわけですよね。

鈴木)最大のポイントは小池さん自身が出馬するかどうかです。これは都議会が終わって公示までの5日間を見ないと何がまだ起きるか分かりません。

高嶋)小泉進次郎さんがポーンと出てくることはありませんか?

鈴木)小泉進次郎さんはたぶん反原発だと思いますが、お父さんと一緒にとは考えられませんよね。もしそんなことになったら。

高嶋)これはこれでえらいことですよ。

鈴木)安倍一強で膠着状態だった政治が少し流動化する。ただみなさんも気を付けないといけないのは、この新党は何のためにあるのかがまだはっきり見えていません。それから離党した人たちを見ても選挙目当てではないのか、と透けて見えますよね。そこはしっかり見極める目を持つ必要があると思います。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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