北朝鮮問題~日本はすでにプレイヤーではない!

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9/26(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

安倍総理の朝鮮半島有事を念頭にした“国難突破解散”の真意とは?
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

安倍首相

記者会見で衆院解散を表明する安倍首相=2017年9月25日午後、首相官邸 写真提供:共同通信社

安倍総理が“国難突破解散”を表明 北朝鮮問題の有事を意識か

安倍総理は、今月28日の衆議院冒頭解散を、北朝鮮問題を念頭にした“国難突破解散”と表現しました。今後、北朝鮮問題に対して国際社会と積極的に連携していく考えだと思われますが、ジャーナリストの富坂聰さんは、北朝鮮問題について日本は既にプレイヤーではないと言います。

高嶋)安倍総理が今月28日に冒頭解散をすると決まりました。再来年の消費税増税分の使い道など言っていましたけれども、北朝鮮問題を念頭にした“国難突破解散”という、これは何となく私もピンと来ました。
もし総理大臣が森友・加計問題などで仮に失脚するとしたら、その後を誰がやるのか? あの人、この人とイメージすると、外交的には、やはり安倍さんを外してしまうと日本は厳しいのではないかという気がします。ここを前面に出した方が安倍さんにとってプラスのような気がしましたけども、この辺はどうですか?

富坂)どうですかね、私は朝鮮半島の問題に関して、日本はもうプレイヤーではないような気もします。日本自体が「中国しっかりしてくれ」「ロシアしっかりしてくれ」という話ですよね。それほど大きなウェイトがあるようには思えないですね。

高嶋)でも安倍さんと親しい方たちは、発表さている他でもトランプ大統領と電話会談をやっているのだということを言うのですが。

富坂)よしんばやっていたとしても北朝鮮に対する影響力はゼロです。
これは中国とロシア、もちろんアメリカがどういう風に出るかというのが一番大きくて、その3国ではロシアが少し弱いですが、米・中・北朝鮮のパワーバランスになっていると思いますけどね。

高嶋)確かにこの間プーチン大統領と会ったときも、肝心な話は全部聞いてもらえませんでしたね。

国民数十万人の死を決断することは簡単ではない 日米は圧力の先のビジョンを描けていない

高嶋)そんなことで言うといわゆる有事・国難ということに対して一番想像可能な怖い事態というのはどんなところですか?

富坂)北朝鮮というところは国としての選択もあるのですが、トップがこういう形で外とやり合っているという状況になると、中国でもよくありましたが、現場が英雄行動として突発的に自分が頑張らないとという変な攻撃をしてしまうということが必ず起きてしまう。

高嶋)例えば今、B-1B“ランサー”戦略爆撃機が北朝鮮の海域ギリギリのところを飛行していますが、それを撃ってしまうとか。

富坂)そうですね。そういう接着面が増えれば増える程そういう可能性が高まっていくので、私は増やしていくことの危険性、それに対して何が起きてくるのかということは頭の中で考えていることと現実はも違うと思うのですよ。これは民主主義国家のトップで数十万人が死亡するという決断をしたということを振り返って考えたとき、とても耐えられないことなのです。本当にそれを覚悟しているのかということですよ。
そもそもこの北朝鮮が核兵器を持つということは、そういう被害を起こさない為にやることですよね。でもそれを取り上げる為に数十万人が死ぬと予測されている戦争をやるというのは本末転倒のような感じがするわけです。
「今は話し合いのときではない」と言うのですが、話し合いのときでなければ、圧力を掛けた後にどういうビジョンを持っているのか。私はそれがあるとは思えない。逆に言うと日本がプレイヤーでなくて良かったなと思いますね。

高嶋)日本はもはやその問題についてはプレイヤーではないと。アメリカもいざ決断するときは日本には何も言わないということですか?

富坂)その可能性はあると思いますよ。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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