しゃベルシネマ

長澤まさみ×松田龍平×長谷川博己、人類の滅亡はそこまで来ている『散歩する侵略者』

【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第271回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、9月9日から全国公開の『散歩する侵略者』を掘り起こします。


斬新なストーリー、世界の黒沢清が新境地に挑む


もとは、劇作家・前川知大率いる「劇団イキウメ」の人気舞台。数日間行方不明だった夫が“侵略者”に乗っ取られて帰ってくる…という大胆なストーリーを、国内外で常に注目を集める黒沢清監督が映画化しました。

地球外生命体(宇宙人)による地球侵略をテーマにした映画は数あれど、本作はいわゆるSF映画とはまったく違った手触り。黒沢清監督の新境地とも呼べる、新たなスタイルのエンターテインメント作品に昇華させています。


不仲だった夫の真治が数日間の行方不明の後、まるで別人のように穏やかで優しくなって帰ってきた。妻の鳴美はそのことに戸惑いを覚えるが、真治は何事もなかったかのように毎日散歩に出かけて行く。

同じ頃、街では一家惨殺事件が発生し、不可解な現象が続発。ジャーナリストの桜井は取材を進めるうちに出会った天野とあきらという若者たちからある事実を聞かされる。
自分たちは侵略者で人間の概念を調査している、と。

そして鳴美も真治から「地球を侵略しに来た」と衝撃的な告白を受け…。


夫の異変に戸惑う主人公・鳴美に長澤まさみ、侵略者に乗っ取られた夫・真治に松田龍平。ジャーナリスト・桜井に長谷川博己、若き侵略者・天野に高杉真宙、あきらに恒松祐里。

主要キャストの5人はいずれも黒沢組初参加にして、それぞれが初共演。映画好きにとってお馴染みの顔ぶれでありながら、新鮮味あるキャスティングとなりました。

さらに前田敦子、満島真之介、児嶋一哉、光石研、東出昌大、小泉今日子、笹野高史ら豪華競演が実現。予測不可能な恐怖を感じさせるユニークな作風が魅力の黒沢ワールドにおいて、不気味かつ味のある存在感を発揮しています。


侵略者たちが会話した相手たちから奪っていくものは、“概念”。家族、仕事、所有、自分、そして…。人間から“概念”を奪うという発想は、とても興味深いのと同時に恐ろしくもあります。

そんな目に見えない“危機”に浸食されていく“日常”から透けて見えるのは、世界が崩壊していく恐怖とエモーショナルなラブストーリー。
もしもあなたの隣にいる大切な人が“侵略者”だったら、どうしますか?


散歩する侵略者
2017年9月9日から全国ロードショー
監督:黒沢清
原作:前川知大『散歩する侵略者』(角川文庫)
出演:長澤まさみ、松田龍平、高杉真宙、恒松祐里、長谷川博己、前田敦子、満島真之介、児嶋一哉、光石研、東出昌大、小泉今日子、笹野高史 ほか
©2017『散歩する侵略者』製作委員会
公式サイト http://sanpo-movie.jp/

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