ジーコ・しょぼい選手ばかりを集めても勝てない

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ジーコ

【男子サッカー】第13回日本サッカー殿堂掲額セレモニー 表彰されるジーコ氏=埼玉スタジアム 2017年8月15日 写真提供:産経新聞社

今月10日から来日していた元日本代表監督・ジーコさんが今日17日、帰国します。スケジュールの都合で1年前の日本サッカー殿堂入りセレモニーが延期されてきました。が、今回の来日で記念のレリーフを贈られるなど、滞在中は終始ご機嫌。久々の日本を満喫した様子です。すでに、還暦から4年。もうすぐ7人目の孫が誕生するそうで、「サッカーじじいになった」とうれしそう。

昨日は東京・文京区のJFAハウスを訪れ、しばし昔ばなしに花を咲かせるはずでしたが、J1神戸のネルシーニョ監督が成績不振で解任されるニュースが入った。今季のJ1、これで解任された監督は6人目。昨季が3人だったことを思えば、激動の時代を迎えたともいえるでしょう。ただ、そうしたことを耳にすれば、つい熱が入る。

「じじいのたわごと」

と言いながら、

「結果が出なければ、やむを得ない。だけど、これだけはいえる。しょぼい選手ばかりを集めても勝てるわけがない。奇跡でも起こらない限りね。(神戸は)たとえグアルディオラ(※現在、世界一の名将といわれ、英国プレミアリーグ・マンチェスターシテイを率いている)でも無理だろう」

と一刀両断。

1991年、Jリーグ発足前の日本リーグ住友金属へ加入したのが38歳。

「26年経っても、昨日のことのように思い出す」

と言います。

「一度、現役を引退して、復帰したでしょう。闘志はたぎっていても、失ったものを取り戻そうと毎日、必死だった」。

当時は世田谷の上野毛に住んでおり、チーム練習以外でも、多摩川沿いを走ったり、まるで新人選手のよう。

来日して最も驚いたのが朝晩のラッシュアワーでした。単身赴任で、しかも公共の交通機関を利用。私鉄とJR乗り継ぎ、東京駅に出て、バスで鹿島の練習場まで通っていたそうです。

「ものすごい人が電車に乗っている。まったくスペースがない。ずいぶん押されたよ」

とたじたじの様子でした。そんな生活がしばらく続き、Jリーグ開幕の93年が到来。その第1戦は5月16日の名古屋戦です。ここで、ジーコさんは神様と呼ばれる神髄を披露しました。Jリーグ第1号のハットトリックを達成。一気にサッカーが一般へも浸透します。

選手には、ファンやマスコミ対応を教え、フロントへスポンサー獲得方法を指南するなど、その貢献度は計り知れないでしょう。今回も、スルガ銀行チャンピオンシップで来日した、ブラジルのシャコペエンセをアテンドする役割を引き受けています。チームは昨年11月、71人が死亡した飛行機事故で崩壊状態。にもかかわらず、再編成を行い、浦和と試合を行いました。

ブラジルでは現在、各界のゲストを招いてさまざまなトークをする番組を持っているそうです。

8月17日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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