札幌駅「夏のお祭り弁当」(980円)~北海道食材の“夏祭り”駅弁!【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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特急「すずらん」

789系1,000番台・特急「すずらん」

札幌~室蘭間を結ぶ電車特急「すずらん」。
「すずらん」は、函館へ向かう「スーパー北斗・北斗」が運行されない時間帯に走り、よりこまめに駅に停まることで、補完的な役割を果たしています。
使われているシルバーメタリックの車体が印象的な789系1,000番台は、札幌と旭川を結ぶ特急「カムイ」と共通の車両です。

特急「すずらん」

特急「すずらん」

「すずらん」は5両編成のうち、4両が自由席。
北斗系統に比べて空いていることもあり、苫小牧~東室蘭の各駅と札幌の間を利用する方には「すずらんオプション特急券」などの割引きっぷも設定されているのが特徴です。
ちなみに789系1000番台の札幌寄り、小窓が並ぶ4号車は、指定席の「uシート」。
全席コンセント付なので、北海道の長距離移動では、スマホの充電に重宝する有難い車両です。

夏のお祭り弁当

夏のお祭り弁当

さて、夏の北海道は、旬の食材がいっぱいです。
そんな“北海道の食材祭り”と言ってもいい駅弁が、札幌駅の「夏のお祭り弁当」(980円)。
8/31まで販売されている夏の期間限定駅弁です。
調製元は、札幌駅弁の「札幌駅立売商会」。
夏の花火がいっぱい描かれた掛け紙にも、「地産地消」の文字が躍ります。

夏のお祭り弁当

夏のお祭り弁当

【お品書き】
・トキシラズ(鮭)の照焼き・・・味付けは醤油だれ
・知床鶏の有馬煮(南瓜・花型人参・絹さや)・・・味付けは山椒
・トウキビのすり流し
・鮭のし・・・老舗「かね彦」のものを使用
・茄子オランダ煮
・オリジナル卵焼き・・・道産卵を使用
・小松菜の胡麻浸し・・・北海道産小松菜を使用
・トウキビ塩茹で・焼きトマト・アスパラ塩茹で
・海鮮「ちらし寿し」・・・北海道産米「ななつぼし」を使用
・北海道メロン大福・・・老舗「小山製麩所」のものを使用。

夏のお祭り弁当

夏のお祭り弁当

「夏祭り」をコンセプトに作られた駅弁ということですが、この華やかな彩りを見て思うのは、改めて北海道って“食材天国”だなぁということ。
その象徴にも思える夏らしいおかずが、トウキビ塩茹でとアスパラ塩茹で。
もちろん、塩加減も計算し尽くされたものだと思いますが、これをサッと茹でて入れただけなのに、東京などで普通にいただくより、当たり前のようにとても美味しい!!
食材に恵まれている上に、昨今の駅弁のトレンドである「かね彦」や「小山製麩所」といった、“地元の老舗”とコラボしたおかず・デザートも入れ込んでいるのも興味深いところ。
こういった駅弁屋さんのコラボ企画をきっかけに、フツーの旅行者がフツーは土産として選べない地元ならではのお店の味にもっともっとスポットが当たっていくとイイなぁと思います。

特急「すずらん」

特急「すずらん」

「すずらん」は、東室蘭から先、終着の室蘭までは普通列車として各駅に停まります。
コレは、特急列車の末端部などによく見られる“乗りドク普通列車”の一種。
関東などでは、外房線特急「わかしお」の勝浦~安房鴨川間で、時々見られますね。
もちろん普通列車の区間であれば、この時期は「青春18きっぷ」などでも乗車可能。
鈍行旅では、ちょっとしたオアシスのように感じる列車でもあります。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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