ランナーが出ることが当たり前と思って-伊予銀行・内海花菜投手-【女子ソフトボールリーグ】

スポーツのリーグ戦は、1シーズンを通して行われます。そして、どのスポーツもチーム・選手を紹介する時に、勝率や得点率など、数字が使われます。

今回は、去年とは見違えるほどの数字・成績を残しそうな選手をご紹介します
その選手は

伊予銀行VERTZ(ヴェールズ) 背番号16 内海花菜(うつみ かな)

1991年生まれの26歳 身長160cm ニックネームはうっちゃん
昨年の成績はというと、0勝6敗 防御率2.90 お世辞にも良い数字とはいえないんですが、今年の前半戦を終えた時点での成績は、

2勝2敗 防御率0.80 投球回数26回1/3 被安打18 被本塁打0 失点5 自責点3

なんと防御率3位という結果を残しています

ちなみに、現在の防御率ランキングは

1位 防御率0.57 モニカ・アボット(トヨタ自動車)
2位 防御率0.67 上野由岐子(ビックカメラ)
3位 防御率0.80 内海花菜(伊予銀行)
4位 防御率0.83 カーヤ・パナービー(SGホールディングス)
5位 防御率1.13 藤田 倭(太陽誘電)

レジェンド・上野投手に次ぐ結果で、以前紹介した《二刀流》藤田投手を上回る結果です
ここまでの急成長を本人はどう感じているのでしょうか

— 前半戦終わって2勝2敗防御率0.80の第3位、評価をすると?

「やっぱり、イニング数が他のピッチャーと違うので、何とも言えないんですけれど...去年までは、ランナーが試合の中で出たとしても、「あぁ、ランナー出ちゃったどうしよう。」とか、凄い焦る気持ちが自分の中であって、あんまり自分のピッチングというものが出来なかったんですけど、今年は、「ランナーが出ることが当たり前」っていう思考を持って、「ランナーが出てから粘り強いピッチングをすればいい、失点を抑えられればいい」という思いで、前半は戦ってきたので、まあ失点は少なく出来たのかな?と思っています」

— 防御率TOP13の中でも、ホームランを打たれていないのは、内海投手だけですが

「ホームランはやっぱり、ピッチャーの責任でしかなくて、ほんとに周りはどうしようも出来ない事だと思っているので、ホームランを打たれていないって事は、去年から成長できた所かなと思います」
去年の伊予銀行VERTZは、5勝17敗の11位、入れ替え戦でなんとか「1部残留」を決めました。大黒柱のベテラン・木村久美投手(2016シーズンで引退)が引っ張るチームでした

— 去年のシーズンを振り返ると

「投手の立場から見た感じですが、やっぱり投手が踏ん張り切れなかった。去年はエースで木村さん(木村久美投手・2016年で引退)がいて、木村さんがチームの勝利5勝全部上げてくださって、負けているのは、自分たち他のピッチャーが多くて、やっぱり1人ではやっていけない部分というのが多くて、もっと...1人1人が試合を作れるピッチャーになっていかないという課題は感じました」

—- 今シーズンチームの目標は

「今年は勝率5割を目指してやっていこうという中で、今は勝率5割には達していませんが、去年の前半に比べると、今年の方が勢いもあっていい流れで来ているな。と思っています」

— 今シーズン、内海投手が立てた目標は

「私は、今シーズンは5勝は絶対上げようと思っていて、防御率は1点台で抑えて行こうと思っていました」

そんな目標を立てた伊予銀行VERTZは、今年の前半戦を、4勝7敗の8位タイで折り返した
チーム目標の5割にはとどいていないものの、昨シーズンの勝ち星5にあと1勝と迫っている、ここまでの出来をどう感じているのでしょうか

— 前半戦を終えて4勝7敗という結果はどう評価しますか

「勝っている試合の中にも、やっぱり課題が沢山あって。逆に負けてる試合でも、今まで凄い...ぼろ負けというか、大差で負けているチームに、少しづつ僅差で...負けの形は良くなっていると思います。でもやっぱり、勝てる試合に勝てていない、勝つべき試合に勝てていないというのが一番の課題だと思います」

— 今シーズンは、昨年3位の太陽誘電に 5対2で勝利。内海投手は勝ち投手になりましたが、投げていて自分の出来は良かったですか

「自分の出来はそんなに良い方ではなかったんですけど、あの試合は周りの野手が、凄い守ってくれたという印象が多くて、自分が少し甘い球を投げても、それをしっかりと周りがカバーしてくれました。あの試合ダブルプレーが3つあったんですけど、そういう所で凄い助けてもらったので、あの試合は自分が良かったとか、そういうものではなくて、本当にチームの力で勝てたのかなと思います」


■内海投手ってどんな投手

— 内海投手は、バッターを打ち取る投手?打たせてとる投手?

「あまり打たせて取るボールが得意じゃないんです。私は、スライダーの変化が多いので、あまり縦の変化が得意ではないので、どちらかというと、横変化で空振りを獲りたいと思っています」

— 内海投手は、日本人投手には珍しい左投げですね

「私は左利きだったから、ソフトボールを始めたんですよ。多分、右だったら他のスポーツをやっていたかもしれない(笑)。ソフトボールを始めたきっかけは、親戚が、隣の中学校でソフトボール部を教えていて、で、「左投だからソフトボール部に入ったら、ピッチャー出来るよ」って言われて、「まあ、ピッチャー楽しそうだな」って思って入りました(笑)」

— 野手の皆さんは、野球からの転向組が多いですが

「そうですね。でも私、野球はやったことないです(苦笑)」

— 成績が良いと日本代表という話も出てきますが

「あまり先の事は考えていません。今は自分の好きな事、ソフトボールをやらせてもらっている会社とか、家族とか、周りの人に感謝して、恩返しをしようという気持ちでやっているので、あまり先の事とか、大きい事は考えていません、チームの勝利の事しか考えていませんね」

— 会社ではどんな事をしているのですか

「銀行業務はしていません。PCで金額を打ち込んだりする作業がメインで、お客様と合う事もないですね。私たちのチームは、平日の午前中は仕事で、午後からグランドに行って練習します」

— 試合の中断期間やオフは何をしているの

「シーズンがお休みに入っている時とか、冬の時期は、地域の皆さんにソフトボールを教えたりしています。ソフトボールは、小学生の時は、参加する男の子も多いんですけど、やっぱり女の子の方が割合的に多いのかなと思います。」

— 野球教室に来た子で、内海投手が「この子、素質ある」と思う子はいますか

「居いますね、沢山。「将来、伊予銀行に入りたいです」とか、いってくれる子もいるので、もっともっと地域の中で、そういう若い子たちが増えて、ソフトボールを続けてほしいなぁと思います」

■後半戦に向けて

— 9月からは後半戦が始まります、後半戦の目標は

「まだ自分が先発した試合で、勝てていないので...今年の2勝は、リリーフで出て、みんなが打ってくれて、守ってくれて、勝っているので、後半戦は、自分が先発で出て、しっかり試合を作れるようにするというのが、後半の課題です」

— チームは、前半戦の成績から、後半戦に目指すものは変わりましたか

「目標という事では変わっていませんが、個人では、前半で出た課題とかで、目標を変えた選手がいるかもしれないですね」

— 後半戦、チームの課題は

「ピッチャー全体で見て、ホームランを10本打たれていると思うのですが、(前半戦11試合を行って10本塁打)チームとして、被本塁打率が高いので、ボールの高さを徹底したりだとか、バッターの芯を外すボールを磨いたりだとか、ピッチャーの中では、徹底して練習しています」

— 内海投手の後半戦の目標は

「後半は...というか、今年、愛媛県で国体が開催されるので、会社や、地域の方などは、国体に向けて凄い応援をしてくれたり、力を貸してくださったりしているので、やっぱり国体で優勝するというのが一番の目標です。
そしてリーグの中では、前半戦に私達が勝ったチームも、後半で当たる時には、絶対負けないという気持ちで来ると思うし、やっぱりどのチームも必至だと思うので、そういう気持ちに負けないように、自分たちらしいソフトボールをして、1勝でも多く勝っていきたいと思っています」

— このインタビューを聞いたり、見た皆さんへのメッセージ

「ソフトボールは、野球とかサッカーに比べれば、ちょっとマイナーなスポーツになると思うんですけど、やっぱりフィールドに出ている選手もそうですけど、チームのベンチワークであったりとか、応援団の方であったりとか、見どころは沢山あります。
チーム一つになって勝利をつかみに行くというのは、凄い素晴らしい事だと思うので、ぜひソフトボールを沢山応援して頂いて、もっとソフトボールが、日本中、世界中で盛んになって行けたらなと思っているので、これからも応援よろしくお願いします」

 

伊予銀行VERTZ(ヴェールズ)  http://www.iyobank.co.jp/softball/

日本女子ソフトボールリーグ機構 http://jsl-women.com/

チケット購入方法 http://jsl-women.com/static_pages/view/ticket/

(よこいみちひと)

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