蓮舫代表辞意表明~オウンゴールだらけの民進党【高嶋ひでたけのあさラジ!】

By -  公開:  更新:

7/28(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

代表選挙は来月行われる見通し
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター宮家邦彦(元外交官・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

蓮舫

【民進党蓮舫代表辞任表明】定例会見で辞任を表明した民進党の蓮舫代表=2017年7月27日午後、国会 写真提供:産経新聞社

蓮舫代表の辞任は「蓮舫包囲網」によるもの

民進党の蓮舫代表は、昨日午後の記者会見で党の代表を辞任する意向を表明しました。これを受け民進党は、安倍政権に対抗する野党第1党として早期の立て直しに向け、代表選挙の準備を進める考えで、代表選は早ければ来月下旬に行われる見通しです。

民進党の蓮舫代表は続投宣言をしていたのですが、一転して昨日の夕方、電撃的に辞任する意向を表明しました。どうも反蓮舫派から執行部人事で協力を得られず、立ち往生したというのが実状のようです。
昨日の午後、臨時の執行役員会が開かれ、その後の午後3時から記者会見をした蓮舫代表です。

蓮舫民進党代表)民進党の代表を退く決断をしました。やはり、遠心力を働かせてしまった。それを「求心力にどうやったら持っていけるのだろうか?」という部分でいろいろ考えた結果、その思いというのが、今回の退く、という判断に繋がったということだけは、伝えさせてください。

森田解説委員)民進党は今月2日の東京都議会議員選挙で、民主党時代も含めて過去最低の5議席。惨敗したのですが、非主流派は「蓮舫降ろしは表向きにはやらない」と申し合わせており、「代わりに野田幹事長に集中砲火を浴びせ辞めさせたうえで、後任人事で行き詰まらせる」という戦略を描いていたとのことです。
蓮舫代表の方は、体制立て直しのために、今週中に後任の幹事長を内定しようとしていたのですが、後任幹事長を受けない「蓮舫包囲網」が既に広がっていたとのことです。かつて蓮舫さんを支える立場にいた重鎮が「蓮舫さんから要請があっても、後任幹事長を受けるな」という根回しをしていたとのことです。
今後の代表選ですが、民進党は今日の昼、執行役員会を開きます。執行部は、党員サポーター達も投票に参加する「党員参加型」を軸に検討しており、早ければ来月、8月の下旬に代表選挙を実施する方向です。
代表選を巡っては枝野元官房長官、前原元外務大臣が立候補する方針です。また、玉木雄一郎幹事長代理も出馬を模索すると見られています。


民進党内部はオウンゴールだらけ

高嶋)今の森田解説委員の話だけを聞いていても、内部は相当ひどいことになっているな、と。足の引っ張り合い蹴り合い……「何で一緒にいるの?」みたいな。

宮家)彼女(蓮舫さん)も抵抗したのでしょう。僕は判断ミスだと思いますけどね。政治家の進退の判断というのはいちばん大事なことだと思うのですが、明らかに失敗ですよね。どうしてなのかな?稲田さんも同じですが、もう少し早く決断をしていればね。まだ余力を持てたと思うのだけど、こんなに追いつめられては。
彼女のこともだけど、そのあとの方がもっとひどいよ。「そして誰もいなくなった」じゃないの?

高嶋)本当にそんな感じですね。「みんなで受けないようにしよう」みたいなことを裏で言い合ったり。それで、自分の所属している政党は民進党なわけでしょう?

宮家)オウンゴールばかりやっているわけですよ。

高嶋)野田さんが評判悪かったのですよね?元総理が。何だかんだ言って、きっと誰が総理をやっても評判は悪いのでしょうけど……

宮家)彼女にできないからでしょう。彼女は誰か後ろ盾がいないとできなかった。

高嶋)蓮舫さんは東京の小選挙区。民進党の負けた選挙区から衆議院に出る、と。これは大きな決意ですよね。落選するかもしれないのだから。

宮家)だけど、大丈夫なのかな?

高嶋)「決意してみんなの力を」と言っていて、その日が終わっていたら……

宮家)「遠心力が働いていた」だって?今度は「遠心力で輪の外に放り出された」、他人事みたいに言わないで欲しい。自分のことなのだから。


政治全体に対する信頼まで揺らぎかねない

高嶋)何だか、泣いてませんでした?

森田)そうですね。ちょっと目が赤い感じがしましたね。執行部にも「みんな党内で言いたい放題で。自民党以上にガタガタで壊滅的だ。こんな状況だと代表を誰がやっても同じじゃないか」と言う人もいます。

高嶋)それで桜井さんにしても誰にしても、何か吐き捨てるような言い方をするでしょう?それと、前原さんも枝野さんも。みんな何か「いまさら何をされるのですか?」と聞きたくなりますよね。

宮家)だけど、政治家の個人個人からすると「次の選挙にどうやって勝つか」を考えたら「あんなところにいられないよ!」と言う人は多いと思いますよ。分からなくもない。だけど、それをあんなにパブリックにやらないでくれよ、もっと上手くやってくれよ、と。
そうしないと政治全体に対する信頼が揺らいでしまう。

高嶋)全体で言うと、今は安倍さんがずっと強くて支持率も非常に高かった。やっていることに対する評価も、全体的に高く評価されていた。
それがガタガタッときて政権交代の受け皿はない。そして、直接野党第1党であるべき民進党がこんな体たらく。「明日はどうなる」みたいな。どうですか、これは?

宮家)昔、「政治は一寸先は闇」と言った人がいるでしょう?それが何故かというと、人の心は変わっていくからですよね。
日本人は、意外と旬の物が好きじゃないですか。初鰹とか。だから、だんだん慣れてくると飽きてしまうのでは?安倍さんもそうだし、民進党もそろそろ旬じゃないのでは、と。
そういう目新しい物を楽しむのはいいのだけどね……


1つのボタンの掛け違いが、現在の民進党を生み出してしまった

高嶋)いまさら言っても無意味なことですが、必ず出るのが「政権をとったときにもう少し何とかならなかったのか」と。

宮家)そうなのですよ。あのとき総理の順番を逆にしておけば良かった。

高嶋)そういう意見もスゴいですよね。最初、誰がやればよかった?

宮家)最初が野田さんだったら、下手したら自民党はコケていたかもしれませんよ?

高嶋)野田佳彦が最初の民主党の総理大臣になって。

宮家)それで宇宙人とか、そうじゃない人を排除していればね。もしかしたら民進党も変わったかもしれません。いま言っても仕方がないけど。

高嶋)ようするに、それも1つのボタンの掛け違いで。ちょっと変われば、という。そういう意味合いでは今度の民進党の新しい代表というのも、いまズタボロでのたうち回っている状況で、誰が救世主になるのか?これは大きいですよね。

宮家)なりたい人はみんな出てしまったのでは?

高嶋)ああ……細野さん、元気がないですね。

森田)そうですね。代表代行を自分の憲法思案を出して、それから代表代行を辞任しまして。それからあまり表に出ていないですね。

高嶋)前川さんは秀才癖が鼻につくというか。枝野さんはちょっと今のところ官房長官時代に原子炉の件でウソばかり付いていた、あれがどうしても残っているしね……誰にしましょうか。

宮家)分からないですね……

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

Page top