中国が南シナ海に作った人工島、今どうなっている?【高嶋ひでたけのあさラジ!】

7/13(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

仲裁裁判から、12日でちょうど1年
7:03~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)

「人工島」は、軍事拠点として様々な施設が建設されている

1年前、中国は国際司法裁判所に、「南シナ海での主権は認められない」とされた。その判決にも拘わらず、現在、中国は南シナ海の人工島を着々と軍事拠点化しており、日本も無関心ではいられない事態になってきています。

高嶋)南シナ海で中国が岩礁を埋め立て、人工島を作っています。いまでは相当の規模になっていて、全部で7つあるそうです。
それに対して、オランダのハーグの仲裁裁判所が、「中国の主権は全面的に無い」と否定した裁定から、ちょうど1年経ちました。そこで、こういう問題に詳しい山本さんに内容を伺いたいのですが、いま「人工島」はどうなっているのですか?

山本)この1年間、ということで見ると、「埋め立てした人工島の数」は増えていないのですが、内容が充実していて。「戦闘機を配備するためのハンガー」、「ミサイルの配備が可能な施設」という部分から始まり、そこにいる兵士の食事の面倒を見るために野菜を作る施設や養豚場を持っているところもあったり。それから、衛星で見ると、バスケットボールができる施設も。
この1年間中国は、国際司法裁判所が「南シナ海を全部「九段線」で囲って「俺のものだ」という主張に、根拠はないよ」と言ったにも係わらず、「そんなものは紙くずだ」と突き返し、皆が「あ、そういうことを言うの……」と呆れたのが1年前。そのときは「裁判所に言われたから多少は改めるだろう」という期待感があったのですが、1年経ってみたらミサイルの準備から養豚場まで。もう「レーダー作っちゃおう」みたいなことになっています。

高嶋)いわゆる、既成事実ですね。

山本)そういうことですね。実行支配はどんどんこの1年で進んだ、ということで良いと思います。

高嶋)昔の中曽根さんの発言ではないですが、まさに「不沈空母」みたいな、そういう風になるわけですよね。笑い事ではない。それが7つも……

山本)いや、「空母」と呼ばれる飛行場が付いているのは3カ所です。ただ、これは3,000メートルを超える、もの凄く長い滑走路ですから。いかなる大型軍用機も使える、という状態です。

 
中国にペースを握られている現状 日本も無関心ではいられない

高嶋)南シナ海については、時々、米軍が威嚇するために航行します。「航行の自由」作戦ですね。あれに効き目はあったのですか?

山本)そもそも、これはトランプ政権になってからは、中国の顔色を見て、しばらくやっていなかったのです。特に北朝鮮の件で中国に何とかして貰いたい、という気もあったので、あまりやっていなかったのですが……最近、しびれを切らしまして。立て続けに2回ほど船を出しました。飛行機も飛ばしています。

高嶋)昔騒いでいた、ベトナムやフィリピンなどの周辺国。あまり文句を言わなくなりましたね?

山本)いいえ。ベトナムは相変わらず頑張っています。石油の掘削をやるかやらないかで中国と揉めたり。
問題はフィリピンです。去年の仲裁裁判を申し立てたのは、そもそもフィリピン政府だった。「中国のやっていることは違法だ。止めてくれ」と言ったのですが、その後、これも去年の出来事ですが、ドゥテルテという人がフィリピンの大統領になり、「え、中国? いろいろあるけど、話し合いで片づければいいじゃない。向こうもそう言っているし」と言って、黙ってしまった。黙っていてくれれば、中国にはお届けするものがいっぱいある、と。そこはもう、魚心に水心、ということでやっているのですが……

高嶋)つまり、しっかり既成事実で、中国のペースで出来上がってしまっている、ということですね。

山本)結論を見ればそういうことです。

高嶋)日本は手も足も出ないですね。

山本)でも、そういうわけにもいかないですね。やはり石油や天然ガスは、あそこを経由して日本に来ているわけですから。なので、我々の経済活動に重要な動脈が通っていますから、当然無関心ではいられない。「でも、どうすれば……」ということですね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
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