ペットと一緒に

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死亡例も!猫にアロマは危険!?【ペットと一緒に vol.37】


アロマオイルが原因で猫が中毒症状を起こした例が少なくないのを、ご存知ですか?
最悪の場合は死亡する危険性もあるので、飼い主さんはアロマオイルに関する知識を頭に入れて愛猫の危険を回避してあげてください。
犬にはOKでも猫にはアロマはNG?

実は海外で数十年前から、アロマが原因で猫の健康に被害が及んだと考えられる例が報告されています。
筆者が10年ほど前にオーストラリアに数カ月、ドッグトレーニングを学ぶために滞在していたときのこと。アロマテラピーが盛んなオーストラリアでは、馬や犬に寄生するダニやノミなどの虫除けのために、植物から抽出したエッセンシャルオイル(精油)を活用することもしばしばありますが、手作りスプレーを愛用しているある牧場のオーナーが「猫にはアロマは危険なんだ」と教えてくれて、筆者はその事実を初めて知りました。

なかでも、虫除け用によく使用されるティーツリーのエッセンシャルオイルは猫には中毒性が高いそうです。

虫除けとして多用されているティーツリーは猫には危ない!

アメリカのコーネル大学で、1998年にティーツリーが高濃度で配合されたノミ除け商品を使って行われた実験の結果、3匹の猫すべてが皮膚へのノミ除け商品の投与から約5時間後に中毒症状を起こして、1匹は皮膚洗浄の治療後3日目に死亡、ほかの2匹は回復したということです。
中毒症状は猫によって異なったようですが、低体温、運動失調、神経過敏、震え、起立不能などが現れたそうです。

なお、この実験では、猫の毛を刈って行ったこと、高濃度のエッセンシャルオイルが配合されていたこと、猫にはすでにノミが原因の皮膚炎が生じていたことから、中毒症状が重篤化したと考えられているようです。
アロマオイルでの中毒症状の原因は?

アロマポットやディフューザーにエッセンシャルオイルを入れて香りを部屋に漂わせたり、カーテンなどに直接アロマオイルを塗布したり、お風呂に数滴アロマオイルを垂らしたりと、皮膚に直接エッセンシャルオイルを塗る以外にもアロマの活用方法はさまざま。

猫とアロマの関係についての研究はそれほど進んでいないため、皮膚に直接エッセンシャルオイルを塗布しなければ危険ではないとする説もあるようですが、実は筆者はベテランのペットシッターさんから、猫がエッセンシャルオイルの香りを嗅いだだけで、食欲不振になったり元気が消失した例を複数知っていると聞いています。

猫のいる家庭ではアロマを炊くのも控えたほうが無難かも

アロマオイルによる猫の中毒症状には、ほかにも、よだれ、嘔吐、下痢、目をショボショボさせる、涙を流す、皮膚の腫れ、痒み、発疹などがあると言われています。
ではなぜ、犬や馬はアロマオイルがOKでも、猫だけは中毒症状を起こすのでしょうか?

猫の診療室モモの谷口史奈院長に聞いたところ、
「猫は肝臓の代謝経路が人や犬や馬などとは異なるからです。肝臓は解毒をして排出する役割を担う臓器ですが、猫は薬物代謝のひとつである『グルクロン酸抱合』に必要な酵素を持っていないため、植物から抽出した精油の成分をうまく代謝できずに中毒症状を起こしてしまうと考えられます」とのことです。

「猫は人とは代謝のしくみが違うんだよ~。覚えておいてね」

猫に危険なアロマオイルのリスト

谷口先生にもご協力いただき、猫に危険なアロマオイルを以下にリストアップしました。

【ケトンを含む精油】
・ローズマリー(カンファー)
・ペパーミント
・ラベンダー

【リモネンを含む精油】
・レモン
・グレープフルーツ
・ベルガモット
・オレンジ(スイート)

【ピネンを含む精油】
・ユーカリ
・パイン
・サイプレス
・ジュニパー
・フランキンセンス

【フェノールを含む精油】
・パチュリ
・ミルラ
・タイム
・シナモン
・クローブ

注意すべき点として、例えばローズマリーと言っても、その精油にはシネオール、ベルベノン、カンファーと3種類のタイプがあります。ユーカリは500種を超え、その精油も数種類あります。ラベンダーでもケトン類の含有量がほとんどない真正ラベンダーという種類もあります。

タイプが違えば成分内容も異なってくるため、同じ種類の植物でも確かに猫に問題のないエッセンシャルオイルも存在しますが、一般の方にはその区別がわかりづらかったり、製品名には細かい分類が記載されていないこともあるため、上記の表では細かくは示しませんでしたのでご了承ください。

飼い主さんの知識と知恵で愛猫と安全な生活を

「もしアロマが原因で中毒症状が起こっていると思ったら、すぐに動物病院で治療をしてもらってください」と、谷口先生は語ります。

まだ明らかになっていない点も多い猫とアロマの関係ですが、そもそも、猫に危険性のあるアロマオイルは、なるべく使用しないように心がけて生活するのが安全と言えるでしょう。

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