大宮駅「大宮弁当」(1,200円)~てつどう県+のうぎょう県=埼玉!【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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W7系

W7系

「12分」という時間は、かなり短い時間です。
でも、東京駅では東北・上越・北陸の各新幹線は、多くの列車が「12分」で折り返していきます。
朝の大宮駅・新幹線ホームに立ってみると、違った意味で濃厚な「12分」がありました。
まずやってきたのは、北陸新幹線。
窓に「W」の文字が見えますので、金沢に車庫がある「W7系」のようですね。

E5系+E6系

E5系+E6系

続いては、E5系+E6系の17両編成が入ってきました。
日中は「はやぶさ・こまち」として走る車両ですが、朝夕は「なすの」「やまびこ」でも活躍していて、グランクラスは、ドリンクサービスなどのない割安な「シートのみ」の営業となっています。
17両の収容力を活かして、栃木方面からの“通勤新幹線”となっている訳ですね。
長閑な風景を眺めながら、新幹線でゆったり通勤・・・というのも1つのスタイルですね。

E4系

E4系

収容力では「世界最大の高速列車」といわれるのが、オール2階建てのE4系。
8両編成を2つ繋げた16両編成の定員は、なんと1634人にものぼります。
見た目も迫力があり、重厚感たっぷりです。
現在は上越新幹線の「Maxとき・Maxたにがわ」で活躍中ですが、既に引退した編成もあり、平成30(2018)年度からは、北陸新幹線と同じE7系が投入されることが発表されています。

E2系+E3系

E2系+E3系

おしまいは、E2系+E3系の17両編成が入ってきました。
普段は「やまびこ・つばさ」として走る車両ですが、この時間は「なすの」として運行しています。
実はこれらの列車、朝8:07~8:19までの「12分」間で大宮駅を発車していく列車。
「12分」で全車種に出会えるお得感と同時に、このバラエティに富んだ車両が、終着の東京駅では、同じ「12分」で折り返し作業をされていることを思うと、いろんな意味で新幹線はスゴイ!

c大宮弁当

大宮弁当

そんな東北・上越・北陸の各新幹線の結節点となっている鉄道の街・大宮。
この大宮限定駅弁として知られる「大宮弁当」(1,200円)が、東北新幹線が開業35周年を迎えた6/23からリニューアルされました。
コチラも「上野弁当」同様、最初の1週間は、東北新幹線の初代車両200系が描かれた特別の掛け紙が用意されました。(7/1発売分から通常の掛け紙となっています)

大宮弁当

大宮弁当

【お献立】
うなぎ御飯
彩の国黒豚ヒレカツ御飯
なまずの天麩羅
なまずの天麩羅(抹茶衣)
赤・黄パプリカ
人参と白蒟蒻のマリネ
タマシャモと深谷ねぎの旨煮
埼玉産小松菜と油揚げの胡麻和え
川越いものキャラメリゼ

大宮弁当

大宮弁当

「大宮弁当」も、今回のリニューアルから調製元が変わり、宇都宮の老舗駅弁屋さん「松廼家」が手掛けるようになりました。

浦和のうなぎ、彩の国黒豚、吉川市などで有名ななまずをはじめ、深谷ねぎ、県産小松菜、川越いものスイーツなど、大宮駅に現れる新幹線同様、バラエティ豊かな食材が魅力の埼玉県。
その意味では、この駅弁をいただけば、埼玉は「てつどう(鉄道)県」であり、「のうぎょう(農業)県」であるんだなぁと改めて実感させてくれるハズ。

鉄道で人をつなぎ、農業で命をつなぐ埼玉・・・、埼玉を誇らしく感じる駅弁です。

(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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