町おこしにかき氷はいかが♪【ひでたけのやじうま好奇心】

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かき氷

今日の話題は、かき氷。
世代によってかき氷のイメージは違うようですが、かき氷は今、夏だけではなく1年中食べる商品になっているそうです。

そこで今朝は、かき氷ブームの謎について特集します。

まず、ブームを見て行きましょう。トレンドの鏡と言われて入れているのが、流行りに敏感なコンビニ。
1年中かき氷を食べている「かき氷評論家」で、フードジャーナリストの山路 力也(やまじ りきや)さんによりますと、注目はセブンイレブン「スイーツなかき氷」シリーズ。

スイーツなかき氷

スイーツなかき氷(株式会社セブン‐イレブン・ジャパンHPより)

クリームブリュレやチョコミント味など、斬新なかき氷を出しているんですが、中でもかき氷評論家の山路さんのイチオシは、「おしるこ氷(ごおり)」。
ミルク風味のなめらかな食感のかき氷の上にもちもち粒餅とこしあんを乗せた、おしるこ風のかき氷。税込み168円。今までのかき氷やアイスのイメージを覆す逸品だそうです。

おしるこ氷

おしるこ氷(株式会社セブン‐イレブン・ジャパンHPより)

ここで、かき氷の歴史を簡単におさらいします。

平安時代から始まったとされる「かき氷」。
「枕草子」で清少納言が刃物で削った氷に、樹液で作った甘味料をかけて食べたという記述があるそうです。
このように、はじめは特権階級、貴族の食べ物だったそうですが、明治時代から庶民の間に広がり、その後、赤や黄色、青といった色とりどりのシロップを使ったかき氷の時代が到来。

1970年代頃から、氷を砕いて、シロップや洋酒をかけた洋風のかき氷「フラッペ」が登場。
近年は、台湾や韓国から、フルーツがてんこ盛りの豪華なかき氷の専門店が続々と日本に進出しています。

台湾かき氷

台湾かき氷イメージ

一方、日本では季節ごとの食材を活かした通年営業のかき氷専門店が各地に誕生。
地元の名水を使った地ビールならぬ「地氷(じごおり)ブーム」を起こし始めています。

グルメ評価サイト「食べログ」などを調べて、山形や、埼玉の長瀞、京都に沖縄など、地方のカリスマかき氷店に足を運ぶ人も多く、マニアは混雑を避けるために、あえて秋や冬といった季節にかき氷店に通うそうです。かき氷は今やケーキや料理の領域。季節ごとのトッピングや果物を味わう事が出来る為、真夏以外が狙い目だとか。

また、町おこしの一環として、かき氷が活用されているんです。
かき氷を町おこしに活用した事で有名なのは、真夏になると、40度を超える事もある埼玉県の熊谷市。
熊谷が取り組んだのは、地元・熊谷の水から作った、ふわふわの食感のかき氷を2006年に「雪くま」と名付けて、ブランド化しました。

かき氷「雪くま」

かき氷「雪くま」(熊谷市HPより)

はじめは、協賛店舗が12店舗しかなかったんですが、徐々にかき氷を始める飲食店が増えて、今や「かき氷の聖地」とも言える、かき氷の町に。

「雪くま」に認定された「かき氷」、それぞれのシロップはオリジナル。「さくらもちをのせた和風のもの」から、「しょうがとシナモンをあしらったもの」まで、実に個性豊か。
今年も30店舗近いお店が協賛し、「雪くま」と呼ばれるオリジナルのかき氷を出しているようです。

地方も、町おこしにかき氷を活用しています。
焼き物で知られる佐賀県伊万里市の町おこしグループ「GOLD U-35(ゴールドアンダー さんじゅうご)」が始めたのが「筋肉かき氷」というパフォーマンス。
「筋肉かき氷」というのは、筋肉隆々のマッチョな若者が猛スピードで、手動のかき氷機をまわすパフォーマンス。ムキムキの若者がガリガリ削るという、このパフォーマンスが受けて、「筋肉かき氷」はイベントに引っ張りだこ。

では、なぜかき氷が町おこしに使われるのか?かき氷評論家の山路力也さんにうかがいました。

山路)ご当地かき氷が広がった理由として考えられるのは、「扱いやすくて、ターゲットが広い」という事。これまでのご当地グルメは、ラーメンや焼きそばなど、男性向けの比較的重たい食事が多かった。

しかし、かき氷の場合は氷と名物を組み合わせるだけでOKなので、喫茶店やファミリーレストランなど様々な飲食店で扱いやすい。
また、子供や女性、お年寄りなど幅広い客層にも受け入れられる。

30度を超えるとかき氷が売れると言われていますが、猛暑が予想されるこの夏はかき氷を食べて、暑さを乗り切るのもいいかもしれません。

かき氷

6月30日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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