N700系同士の追い抜き

東京から最速40分あまりの三島駅。
三島駅は新幹線の中では珍しい「島式ホーム」の駅で、通過待ちをしている「こだま」の外側を、「のぞみ」や「ひかり」が抜き去っていきます。
「こだま」は静岡県内の各駅を中心に5分程度の停車時間があるため、駅弁旅には最適！
車販はありませんが、停車時間を使って、ホームで買い物が出来るようになっています。

新幹線お出かけきっぷ

2人以上で静岡東部エリアを往復する時にオススメなのが、「新幹線お出かけきっぷ」です。
東京・品川～熱海間を2人以上で新幹線自由席を利用すると、1人当たり片道2,725円相当。
東京から休日の在来線普通列車グリーン車を利用した時とほぼ同じ金額で、新幹線のスピードを買うことが出来るなかなかお値打ちのきっぷです。（2日間有効、1人5,450円、当日購入可）
なお、東京・品川駅などのJR東海きっぷうりばを中心に販売。小田原までの設定もあります。

富士山夏景色

さて、夏の静岡といえば、何と言っても「富士登山」！
世界文化遺産への登録から4年、「この夏こそ登山を。」と考えている人もいると思います。
ただ、日本最高峰への道のりはとにかく厳しい・・・てことで、気軽に富士山気分を味わえる駅弁が、今年の夏も沼津・三島の駅弁屋さん「桃中軒」から登場しています。
桃中軒の夏季限定弁当、「富士宮涼風便り 富士山、夏景色」(1,000円)です。

富士山夏景色

【お品書き】
・ルイビ豚（ぶた）の大葉重ね揚げマスタード風味（ルイビ豚はバラを使用）
・富士山サーモンの南蛮漬け
・落花生（富士宮産）入り特製ごま豆腐しょうゆ餡かけ
・富士の鶏包み蒸し銀餡かけ（鶏はササミ、野菜は人参、蓮根、椎茸、ズッキーニなど）
・夏野菜の玉子焼き（アスパラガス、赤パプリカ）
・夏の炊き合わせ（南瓜、人参、結びしらたき、絹さや）
・とうもろこしと枝豆の混ぜご飯　茗荷の香り添え
・昆布煮

富士山夏景色

JA富士宮の協力によって作られているこの駅弁、「去年」もご紹介しているんですが、今年は一層、磨きをかけてきました。
「桃中軒」によると、今年は主に2カ所の変更が行われ、ごま豆腐の醤油掛けが「醤油あんかけ」に、香の物が「桃中軒」自家製の昆布煮になったのだそう。
あんかけにしたのは食べる人の手が汚れにくいように配慮したもの、昆布煮はより安心して食べられる食材・・・ということで、お客さんからの声を反映させてブラッシュアップさせたといいます。
いつもと同じように見えて、実はお客さんのために少しずつ改善を積み重ねているのが駅弁。
「いつもの味」は、進化し続けるものなんです。

313系・普通列車富士行、東海道本線・函南～三島間

熱海までの「新幹線お出かけきっぷ」に加え、別に切符を買って、熱海から在来線で沼津、富士方面へ足を伸ばすと、駅弁1つ分くらいは捻出できる計算。
新幹線と在来線の接続タイミングによっては、熱海乗換でも同じ列車となる場合もありますので、そんな時は、より利用価値があるかも。
時間や懐具合と相談しながら、いろんなアクセスが楽しめる静岡の旅です。

（取材・文：望月崇史）