強い人は大関になる。宿命のある人が横綱になる。横綱・白鵬(31歳) スポーツ人間模様

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先場所は琴奨菊が、今場所は稀勢の里が綱取場所と言われましたが、白鵬の元にあえなく、、、ということになってしまいました。

外国人力士が日本に入ってきてからもう何年にもなりますが、今や3人の横綱は全員モンゴル勢で、もし、それがなければ稀勢の里はとっくに横綱になっていますね。
よく双葉山時代と比べられますが、その頃はハワイ勢もモンゴル勢も居なかったですし、さらに、双葉山も体重135kgと体は小さかったんです。
そういう意味で言うと、白鵬の強さが、否が応でも目立って、日本人力士の存在価値が小さくなってきています。

通算12回の全勝優勝、双葉山ですら12回優勝して確か全勝は8回、大鵬も8回、いろいろ比較の仕様は難しいですが、白鵬が時代を作った大横綱であることは間違いないですね。

その白鵬、次のターゲットは名古屋場所で史上3人目の通算1000勝。
あと、13勝だけに、横綱10年目のスタートには格好のモチベーションでしょう。
通算1047勝の最多勝記録をもつ、浅香山親方(元大関魁皇)は「すぐに抜かすだろう。だって力があるのだから。」と白鵬を絶賛。
ところが、白鵬は「以前はとても無理だと思っていた。それが見えた。1000勝はすごい。毎場所全勝を続けても、10年以上もかかるから。」と言っています。

大鵬の通算優勝記録を塗りかえてから、「モチベーション探しの日々」と話しているように、自身を奮い立たせるプラスアルファを常に探してきました。
「とにかく、休みたい」と締めくくったのは本音でしょう。

では、今場所のモチベーションは何だったかというと、実は、4月23日内臓疾患のため77歳で他界した摂津倉庫の浅野毅会長への恩返しでした。
15歳で来日した際、身元引受人となって、相撲界入りへ奔走。
当時、70キロに満たないため、なかなか入門先が見つからず、帰国寸前だったところを救われたからです。
浅野会長の後押しがなければ、大横綱は誕生していなかったんです。
3月の春場所後には、入院先にお見舞いして、千秋楽で獲得した懸賞金を手渡すと心から喜んでくれたそうです。
「恥をかかせるわけにはいかない」と臨んだ夏場所でした。

今場所のハイライトは、大関稀勢の里との全勝対決。
場所中には珍しく、銀座へ繰り出した。とはいうものの、お酒を飲みに行ったわけではありません。
気分転換の食事のためで、こういったメンタルのコントロールが本当にうまいのです。
優勝を占う大一番の直後

「勝つなら勝ってみろ。それで横綱になってみろという感じだった。強い人は大関になる。宿命のある人が横綱になる。」

と名言が飛び出すなど、格の違いをまざまざと見せつけています。

そう言っても、7月で30歳を迎える稀勢の里も二場所連続で13勝2敗の準優勝。
綱取りに望みをつなぎました。

(原文)青木政司

5月23日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」