「女川は流されたのではない。新しい女川に生まれ変わるんだ。」映画『サンマとカタール』の舞台、女川町へ行ってみた しゃベルシネマ【第11回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
今月から始まりました「しゃベルシネマ」。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介していきます。

第7回】で、東日本大震災で甚大な被害に遭った宮城県女川町が復興していく姿を追ったドキュメンタリー映画『サンマとカタール』をご紹介しました。
そこで先日、東北方面に仕事で出かけた時、少し足を伸ばして女川町を訪問。
今回の「しゃベルシネマ」では、八雲ふみねの視点から見た、震災から5年経った女川の様子をお届けします。

女川への道のりは、復興への道のり

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JR線を乗り継いで、女川駅へと向かいます。
JR仙台駅とJR石巻駅を結ぶ仙石線は、列車が津波で流されるなど甚大な被害を受けましたが、東名駅と野蒜駅を高台移転する形で2015年5月30日に全線開通。
新たな仙石線となってからは、私にとっては初乗車です。

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この車窓の風景は、松島海岸駅あたりでしょうか。
手前に写ってるのは、防潮堤です。
以前はもっと海が間近に感じられたのですが、防潮堤の背丈が高くなった分、少し遠くなった印象が。
座席から立ち上がってようやく風光明媚な景色に出会えました。

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石巻駅では、石ノ森章太郎先生が生んだキャラクターたちがお出迎えしてくれます。
駅のあらゆる場所にキャラクターたちが描かれていて、ちょっとしたアミューズメントパークのよう。
列車の車体にキャラクターたちがプリントされた「マンガッタンライナー」には、この日はタイミングが合わず乗車することが出来ませんでした。
ザンネン!

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3月25日にオープンしたばかりのJR女川駅。
羽根をひろげたウミネコをイメージした大きな屋根が特徴的な女川駅舎は、外壁に宮城県産の杉板を使用。
1階はギャラリー&物産店と駅の待合所、2階はかつて駅に隣接していた町営の温浴施設「女川温泉ゆぽっぽ」、3階は展望スペース。
コンパクトながらも機能的で温かみのある建物です。
色とりどりの鯉のぼりたちも気持ち良さそうに広い空を泳いでました。

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待合室には、女川情報がズラリ。
その中に、かつての女川駅の様子を伝える写真も飾られてました。

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映画『サンマとカタール』のポスターも、町のいたる所で見かけましたよ。

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女川港までは駅から徒歩10分程度。
駅舎が高台に移転したので、以前に比べると少し遠くなったように感じました。
港では、ウミネコたちが大歓迎してくれました!

やっぱり気になる女川グルメ

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JR女川駅舎から海に向かってまっすぐに伸びたプロムナード。
その両側に位置するのが、テナント型商業施設「シーパルピア女川」。
道幅が広く建物の背が低いので、空と海が一体となった空間に包まれているようで、心地良いですね。
電柱には「あたらしいスタートが世界一生まれる町へ。START ONAGAWA」と書かれた旗が。
「新しい町を作るんだ」という意気込みが伝わってきます。

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そんな女川で、やはり気になるのがグルメ情報。
私がランチに選んだお店は、中華レストラン、金華楼。
震災前にも度々訪れた、老舗の食堂。
現在の健在な姿に感激し、再訪問と相成りました。
80種類以上もあるメニューの中から八雲が選んだのは…。

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女川カレーラーメン。
女川の飲食店では、避難所などで被災者たちの体調を考えて作られた炊き出しのカレーがヒントとなり、それぞれアイデアを加えてオリジナルのカレーメニューを提供しています。
お年寄りや子どもでも美味しく食べられるように、甘すぎず辛すぎず。
寒い日が続いた避難所生活の中で少しでも身体を温めることができるようにと、特別にブレンドされたスパイスが、口いっぱいに広がります。
人情と生きる希望を感じる、優しい味のカレーラーメンでした。

ほかにも、おいしい出会いがたくさんありましたよ。

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女川と言えば、サンマ。
水揚げ量は、全国トップクラス。
「シーパルピア女川」にある「きらら女川」では、年中おいしいサンマが食べられます。

そしてもうひとつ、絶品と言えば…。

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生ワカメ。
ポン酢をつけてお刺身のようにしていただくのですが、これが絶品!
歯ごたえといい、香りといい、サイコーでした。

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お店の前に、何やら気になるノボリを発見。
どーんとうまい!! さんまパン。
女川港で水揚げされた新鮮なサンマを骨ごとペーストにして混ぜ込んだパンなのですが、この日はすでに売り切れ。
名物を口に出来ない悔しさが、私の表情から滲み出てます。
さんまパンは次回訪れたときのお楽しみ、というコトで…。

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帰りの電車までの時間、「女川温泉ゆぽっぽ」でリフレッシュ。
駅舎に温泉が併設されていると、便利ですね。
下駄箱の鍵についているキーホルダーも、さり気なくサンマをモチーフにした木型。

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震災復興のトップランナーと評される宮城県女川町。
実際に訪れてみると、一歩一歩確実に、再生への道を歩んでいることが分かりました。
とは言え、復興はまだ始まったばかり。町の高台にある女川町地域医療センターに掲げられた横断幕には、こう記されています。

女川は流されたのではない。新しい女川に生まれ変わるんだ。

復興のシンボルである新しい駅舎を中心に、商業施設、宅地エリアと、これからますます町が活気を取り戻していくことを期待しています。
宮城県女川町の復興への歩みを描いた映画『サンマとカタール』は、全国の映画館で順次公開中です。

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サンマとカタール 女川つながる人々
監督:乾 弘明
ナレーション:中井 貴一
出演:阿部淳、石森洋悦、阿部由理、阿部美奈、須田善明、他女川町民約 30 名
©2016 Japan-Qatar Partners
公式サイト  http://onagawamovie.com/

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