「バラバラ学習法」が飛躍的成果をアナタに!【ひでたけのやじうま好奇心】

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子供のころから「集中して勉強しなさい」と言われて育ち、自分の子どもにも「集中しなさい」と言っている。そんな方がほとんどだと思います。
しかし、この“集中する学習法”が実はあまり効果がなかった、という結論が、ここ10年の実験によって次々と明らかになっているのをご存知でしょうか。

じゃあ、どんな勉強法がいいのか?
結論から言いましょう「バラバラ学習法」です。
集中しないであちこち手を出す、すると、どれも出来るようになる、というものです。

国内でこの研究の第一人者でいらっしゃる、日本女子大学心理学科竹内龍人(たつと)教授に興味深い実験について紹介してもらいました。

日本女子大学心理学科,竹内龍人教授

日本女子大学心理学科 竹内龍人教授( Google サイトより)

〇アメリカの科学者による2013年の実験

生徒に“ピアノ曲4曲を速く正確に弾けるように”という課題を出した。
一つのグループは、1曲ずつしっかり練習。1曲目をしっかり練習してから、次の曲の練習へ。もう一つのグループは、それぞれの曲を20分と少しずつ、出来ても出来なくても時間で次の曲へ取りかかる、という繰り返しで練習した。
両者ともトータルは同じ時間しかかけていませんが、結果的に、どちらが弾けるようになるか?
アンケートを取ると、ほとんどの人が「集中してしっかり練習」の方だと思うと答えますが、実際は明らかに「少しずつバラバラに練習した方が速く正確に弾けた」のです。

○もう一つ、今度はスポーツの実験を紹介しましょう

バスケットボールのフリースローの精度を上げるための練習で、グループ①は、フリースローを投げる場所から何度も何度も練習。グループ②は、フリースローの場所から、次はゴール下から、その次はスリーポイントの場所から~と場所を次々と様々変えて、バラバラに練習。
結果、フリースローの成功率が上がったのは、グループ②のバラバラ練習だったのです。
楽器の練習やスポーツだけではありません。もちろん、子供たちの通常の科目の勉強も「バラバラ学習法」が大いに力をつけてくれるという結果が出ています。

○たとえば、小学生の勉強で1週間後に算数のテストがある場合。
算数ばっかりするのではなくて、国語も他の科目も挟んで勉強する

すると、集中してやった子と比べて、算数のテストの成績が圧倒的に良かったのです。

○勉強ばかりではなく、テレビゲームの実験でも同じ結果が

長い時間続けて同じゲームをやりよりも、読書をしたり勉強したり、他のことを間に挟んだ方が、ゲームのスコアがよくなったのです。

~以上、「実験心理学」では、上達したければ、集中せずバラバラで学習する、これが効果的であると言えるということなのです。

この“バラバラで学習する”ということを、もう少し言い換えると『間隔をあけろ!』ということになります。これをよく覚えておいてください。

『間隔をあける』ということを、日々の学習に置きかえますと、なんと、こういうことが言えるのです。
『復習はその日のうちに』は間違い。

2008年に行われた「復習をするのにベストなタイミングを計る実験」によると、歴史の暗記事項を“習ってすぐに復習”したグループと、“しばらく経ってから復習”したグループでは、時間が経ってから復習に取りかかったグループの方の成績が良かったのです。

さらに実験から、受験の時に使えるテクニックとして、集中してAを覚えてBへ、その次はCへではダメ。「復習はすぐにしなくていいが、ABCABCと均等に間隔をあけて復習する」が一番効果的だとわかりました。

“間隔をあける”ということは、暗記カードでも応用が出来ます。
歴史の年号でも、数学の公式でも、カードを使うときがありますよね。
一度に5枚ずつ4回に分けてカードを覚える方法と、20枚一気にカードを覚える方法では、最終的にどちらが効率的に覚えられるか?

そりゃ5枚でしょう、少ないのだから、と思いますよね?
でも違います。20枚を一気に手に取っていた方が、倍ほど成績が良かった。
カードが多い方が、間隔があきながらカードに出会うことになったからです。
ここから言えるのは、暗記カードは多い方が覚えられる、というとても意外な結論なのです。

「バラバラ学習法」が飛躍的成果をアナタに!【ひでたけのやじうま好奇心】

こうした、間隔をあけることで効率的に身に付く“バラバラ学習法”は、大人にも応用できないか?もちろん、大いにできます。

楽器を習っている人、スポーツをする人、語学を学んでいる人はもちろん、バラバラ学習法で、集中しすぎない方法がいいと言えます。

また「物忘れを防ぐ」ためには、すぐに復習しない。
時々、眺めたり、思い出したりすること。仕事の内容でも、ヒトの名前でも“間隔をあけて覚えたいことに触れること”です。
本でも1冊を一気に読まずに、いろいろなタイプの本を同時に読み進めてもいいかもしれない。

この実験心理学は、この10年で飛躍的新たな結果を導き出しています。
竹内先生たちの尽力で、子供たちには少しずつこの「バラバラ学習法」が広まり始めたばかりです。

しかし、まだまだ学習現場である学校の先生や親の方が、こうした結果を知らないことも意外に多いのですが、どこかの思い込みの学習法ではなくて、実験から導き出された心理学の手法である点がこの「バラバラ学習法」の強みです。

実験心理学が見つけた 超効率的勉強法

実験心理学が見つけた 超効率的勉強法(株式会社誠文堂新光社HPより)

5月23日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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