アニメ・政治・将棋、次にネット中継からブームになるのは何?【ひでたけのやじうま好奇心】

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1996年羽生善治さんが「竜王戦」「名人戦」「王位戦」「王座戦」「棋王戦」「王将戦」「棋聖戦」の七冠を独占。
これが一般紙でも大きく取り上げられ、羽生ブームを巻き起こしました。
当時は、将棋に全く興味のない方でも、羽生さんの名前だけは知っているという人が多かったですよね。

そしていま、あの「羽生ブーム」の再来か?と言われているのが、デビュー以来の公式戦連勝記録を「17」に伸ばした藤井聡太四段。現在14歳!
先月、非公式戦の対局ではありますが、羽生さんに勝利し、翌日のスポーツ紙の一面を飾り、大騒ぎになりました。

公式戦連勝記録を17とした将棋の最年少プロ棋士藤井聡太四段・手前は西川和宏六段=20170512午後大阪市福島区関西将棋会館 写真提供:産経新聞社

公式戦連勝記録を17とした将棋の最年少プロ棋士藤井聡太四段・手前は西川和宏六段=20170512午後大阪市福島区関西将棋会館 写真提供:産経新聞社

今日のやじうま好奇心では「その藤井聡太四段」のことではなく、将棋とインターネット中継の関係に迫っていきます。

藤井聡太さんが、羽生さんをやぶった非公式の対局というのは、去年開局したインターネットテレビAbemaTVで放送された将棋の企画「藤井聡太四段 炎の七番勝負」。
このAbemaTVの出資会社はサイバーエージェントと、テレビ朝日なんだそうです。

そもそも「将棋」とインターネットを掛け合わせてビジネスになると考えたのは、2006年にインターネットの動画共有サービスとしてスタートした「ニコニコ動画」。
ニコニコ動画を作った株式会社ドワンゴ代表 取締役会長川上量生さんによるとニコニコ動画の視聴者数の多いキラーコンテンツ、ベスト3は「アニメ、政治、そして将棋」なんだそうです。
2010年女流棋士の清水市代(当時女流王位・女流王将)とコンピュータソフトが対局し、それをニコニコ動画で放送。
コンピューターの勝利に、当時日本将棋連盟の会長だった米長邦雄さんが対戦を要求。
2012年に「第1回の将棋電王戦」が開催。
それまで将棋に興味がなかった人や、将棋のルールを知らない人までもがこの「将棋電王戦」に注目しました。結果は米長さん負けちゃいました。

このコンピューター対プロ棋士は一般のメディアでも取り上げられ2014年の「将棋電王戦」の中継の視聴者数は70万人を突破したそうです。
その後「竜王戦」「名人戦」などの通常の将棋のタイトル戦も、ニコニコ動画で実況中継されるようになり、将棋を指さない将棋ファンのことを意味する「観る将(しょう)」などというネット用語まで生み出されました。
そんなニコニコ動画が独占状態だったインターネットでの「将棋中継」に待った!をかけたのが、冒頭でもご紹介しました去年開局したインターネットテレビAbemaTV。

AbemaTVの「将棋チャンネル」は、ことしの2月に開設。
開設にあたって、将棋連盟側でも特別チームを作って応援。
既存の公式戦の中継と、将棋の講座番組、そしてオリジナル企画の3本を企画しました。
そしてオリジナル番組として「藤井聡太四段 炎の七番勝負」が決定。
この時、対戦相手で絶対に必要だった人物が、羽生さん。
実は羽生さんもデビュー間もないころ、雑誌の企画で当時のトップ棋士に挑むという企画を行っていたこともあり、一発返事で出演のOKが出たそうです。

結果永瀬六段には敗れたものの、6勝1敗と圧倒しました。
延べ視聴数、初戦が15万。
その後徐々に増え、羽生さんとの戦いは65万視聴を記録。
関係者は「AbemaTV=将棋」というのが浸透してきたと喜んでるそうです。

「アニメ、政治、将棋」
そして次にインターネット中継からブームを呼ぶものは何か?注目です

5月12日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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