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春こそ危険な犬の熱中症! なぜ? 予防するには?【ペットと一緒に vol.22】

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実は熱中症は春に多いのをご存じですか? ゴールデンウィーク前後から、動物病院には熱中症で運びこまれる犬が急に増えるのだそうです。まだそんなに暑くない時期なのになぜ? その理由と熱中症の予防法をもう一度頭に入れておきたいものです。

春なのに……!?

犬は人間に比べて熱中症にかかりやすい体のしくみをしています。人間ならば汗をかいて熱を体外に放出することができますが、犬は主に口からの息でしか放熱できないので、体に熱がこもりやすいのです。

さて、そんなわけで特に犬には要注意の熱中症ですが、筆者がこれまで獣医師に取材して聞いたところ、春に熱中症にかかる犬が少なくありません。実際に、大手ペット保険会社などによる、熱中症を発症した犬のデータでも、気温が20~25度、湿度が40%を超える分布図の範囲での発症例は多数あります。

筆者の友人の愛犬のシェパード(当時2歳)も、気温25度の爽やかな春の日に熱中症になりました。「木陰に置いた、風とおしの良いソフトクレート内で発症して本当に驚いたよー」と友人は振り返ります。

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子犬は熱中症リスクが高いので注意が必要です

春に熱中症が多い理由

春先に熱中症が多い理由について、獣医師の先生方は次のような理由をあげます。

まずは、犬の体が熱さに慣れていないこと。とくに、寒さから身を守るための下毛(アンダーコート)が、暑い時期に備えて適度に抜ける「換毛期」が済んでいない時期だと、余計に犬の体には熱さが負担になってしまいます。
ちなみに、換毛期はトイ・プードルなどの下毛がないシングルコートの犬にはありません。だから、シングルコートの犬種は寒がりというわけですが。

熱中症の発症リスクは湿度が高いとアップします。春は急に湿度が上がる日も。犬の体が熱さに加えて多湿に慣れていないのも、発症が増える理由のひとつです。

獣医師の先生方によると「もしかすると最大の発症要因は、飼い主さんの油断かも」とも。
「春だし、まだ大丈夫かと思って」と、自動車内で留守番中に熱中症になった愛犬を慌てて動物病院に連れてくる飼い主さんが多数いるといいます。

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車内に愛犬を置いていってしまうと……

筆者が聞いた体験談をもうひとつご紹介します。
その家族はゴールデンウィークに犬連れ旅行をしていたとき、ほんの5分ほど、自動車内に愛犬を置いたままコンビニに買い出しに行ったそうです。小雨だったので陽光もなく、窓は少しだけ開けておいたのですが、車に戻ってみると愛犬の呼吸が荒くヨダレを流していたので、びっくりしてそのまま動物病院を探して駆け込んだとか。動物病院に到着すると同時に嘔吐をして、体温を図ると40度ほど。「処置があと20~30分遅れていたら命が危なかったかも」と言われ、そのまま1泊入院になりました。

この犬と最初にご紹介したシェパードとは、実は熱中症の引き金になった共通点があります。
それは、緊張して息が荒くなったこと。飼い主さんの姿が見えなくなったりして不安感を抱くと、犬は口を開けてハァハァと速い呼吸をします。こうした呼吸の乱れも熱中症を招く恐れがあるので要注意だと、獣医師の先生方は口をそろえます。

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「ハァハァ。呼吸が荒くなってなんか体が熱くなってきたような……」

では、春先の熱中症の予防法は?

熱中症は飼い主さんの管理でほとんどが予防できます。

まず、気温が20度を超えたら熱中症を発症する可能性があると心得ておきましょう。
涼しくても日光が照っていなくても、一緒に出かけるときは愛犬をなるべく不安にさせないように。たとえ数分であっても、愛犬を車内に置き去りにするのは禁物です。

気温もそんなに高くないからと安心して、愛犬の息が上がるほどに運動させないのも重要です。呼吸が荒々しくなっていないかなど、ときどき確認しながら外出と運動を行いたいものです。
外出中は、こまめな水分補給と、口を開けて息をしているようなときは、保冷剤で首の後ろや鼠径部をたまに冷やして体温の上昇を防ぐのもよいでしょう。

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散歩中に暑がっているようならば、保冷剤をハンカチに包んだものを愛犬の鼠径部に数秒ずつあてて

自宅や宿泊先で留守番をさせるときは、部屋の湿度の上昇を抑えるためにエアコンをつけておけば安心です。春は、朝晩は涼しくても日中は気温がぐんと上昇したりするのでご注意を。

万が一、ヨダレを流す、嘔吐や下痢や血便をするなどの症状が見られたら、急いで動物病院へ。その際、可能な限り車内は冷房で冷やし、水で濡らしたタオルなどで愛犬の体を包むなどしてください。

心地よい春の日々を、ぜひ愛犬と熱中症知らずで楽しめますように。
我が家も熱中症の発症リスクが高いシニアドッグがいるので、気をつけなくては!

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