YOSHIKIが語るHIDE・TAIJIの死そしてToshIとのこと『WE ARE X』【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第163回】

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さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、3月3日から公開の『WE ARE X』を掘り起こします。

音楽で世界を変えた、7人の男たちの奇跡に迫る

WE ARE X

2016年10月のロサンゼルスでの上映を皮切りに全米各地で順次公開された、<X JAPAN>の軌跡を綴ったドキュメンタリー映画『WE ARE X』。
その評判を耳にするたびに、日本での公開はまだかと待ちわびていたファンも多いのではないでしょうか。
ついに、そのベールを脱ぐ瞬間が来ました!

WE ARE X

これは、アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞に輝いた『シュガーマン 奇跡に愛された男』の製作陣が手がける、れっきとしたハリウッド・ドキュメンタリー。

監督は、ザ・ローリング・ストーンズのドキュメンタリー『ストーンズ・イン・エグザイル『メイン・ストリートのならず者』』を手がけた、スティーヴン・キジャック。
2014年10月に開催されたマディソン・スクエア・ガーデン公演の舞台裏を追いながら、YOSHIKIの生い立ちや同バンドのヒストリーを映し出す。

YOSHIKIを中心としたToshI、PATA、HEATH、SUGIZOらメンバーによる証言と貴重な映像、さらにはKISSのジーン・シモンズ、マリリン・マンソンといった有名ロッカーも出演し、激しくソウルフルに展開していきます。

WE ARE X

1997年に解散、2007年に再結成し、現在さらなる躍進を続ける<X JAPAN>。
その道のりはあまりにもドラマティックで、熱狂と狂乱に包まれた歴史だということは、ファンならずとも知るところでしょう。
YOSHIKIの口から直接語られる、メンバーの脱退、解散、HIDEとTAIJIの死、ToshIの洗脳…。
時に涙を浮かべ、時に自分の心の内を表現する最善の言葉を探しながら、ひとつひとつの出来事と向き合う姿はあまりにも衝撃的で、サングラスをかけているにもかかわらず、その瞳の奥に映るものが見えるようです。

そして本作の終着点となるマディソン・スクエア・ガーデンでのライブ映像からは、彼らが奏でる音楽と物語が、何故これほどまでに人々の共感を呼ぶのかが伝わってきます。

WE ARE X,YOSHIKI

X JAPANの封印された歴史を描いた本作は、世界20以上の映画祭で上映され、サンダンス映画祭では最優秀編集賞、SXSW映画祭ではデザイン部門観客賞を受賞、映像作品としても高い評価を受けています。
そしてファン待望の日本公開後となる3月5日には、ついに“ロックの聖地”ウェンブリー・アリーナでの単独公演が開催。

まだまだ続く、彼らの世界への挑戦。
謂わば、彼らがこれから新たな歴史を刻むであろう、ワールドツアーの序章とも呼べる存在が、このドキュメンタリー映画なのかもしれません。

WE ARE X

WE ARE X
2017年3月3日から全国公開
監督:スティーヴン・キジャック
©2016 PASSION PICTURES LTD.
公式サイト wearexfilm.jp

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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