初の国産電気洗濯機は銀行員の初任給5ヶ月分以上でした【鈴木杏樹のいってらっしゃい】

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日本の洗濯機の歴史

今週は『洗濯機』についてお話しています。
今朝は『洗濯機の歴史』についてです。

1930年に国産第1号となる電気洗濯機が誕生

東芝が製造・販売

18世紀から19世紀にかけて、イギリスやアメリカで次々と洗濯機が発明されましたが、日本に電気洗濯機が輸入されたのは1922年(大正11年)だそうです。
それから8年後、1930年(昭和5年)に『芝浦製作所』、現在の『東芝』さんが国産第1号となる電気洗濯機を製造・販売しました。

値段は銀行員の初任給の5カ月分以上

この洗濯機は特に女性にとっては憧れの商品でしたが、当時、銀行員の初任給がおよそ70円の時代に、この電気洗濯機はおよそ370円もしたそうです。5ヶ月分以上です。
このように電気洗濯機はとても画期的な商品ではありましたが、庶民にとっては“高嶺の花”だったそうです。

1953年に三洋電機が、それまでのほぼ半分の値段の洗濯機を発売

そんな電気洗濯機が一般的になったのは、戦後になってからです。
1953年(昭和28年)『三洋電機』さんが、それまでの洗濯機のほぼ半分のお値段、2万8,500円の洗濯機を発売しました。
これは『三洋電機』さんの創業者・井植歳男(いうえ・としお)さんが当時、主婦の方の洗濯事情を見て、こうおっしゃったそうです。

“日本の奥さん方の場合、例えば5人家族の家庭では3年間でおよそ2トンもの洗濯物がある。これはゾウ1頭の重さに匹敵する。これだけの量の洗濯物を、洗濯板を使ってゴシゴシと洗うのはとても大変なことだ。日本の奥さん方をこの重労働から解放しよう!”

角型・スリムに

こうして洗濯機の開発に乗り出しました。
それまでの洗濯機は丸型が主流でしたが、『三洋電機』さんの洗濯機は角型・スリムで場所を取りませんでした。
しかも汚れ落ちが良くて、使う電力も節約出来たので、洗濯機が一般家庭にも広まっていきました。

(2017/2/28放送分より)

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