『だまされるな特殊詐欺!』 生々しい実録音声~犯行拠点アジトの実態 ニッポン放送報道部記者 宮崎裕子レポート

ニッポン放送は警視庁と産経新聞と共同で 『だまされるな特殊詐欺!』 と題し、特殊詐欺撲滅キャンペーン(4月11日~15日)を実施しました。

番組では、振り込め詐欺の被害状況や、犯人グループからかかってきた実際の電話音声などを紹介しましたが、ここでは、放送でお伝えしきれなかったことをご紹介します。

~生々しい実録音声~

昨年、全国の警察が認知した刑法犯は戦後最小を記録し、数字の上では日本は「犯罪が減り続けている社会」になっています。
しかし、十数年前に「オレオレ詐欺」と呼ばれる犯罪が登場し、どういうわけか、この犯罪だけはなかなか減らすことができないでいるのです。

なぜなら、犯行グループにとって振り込め詐欺は、電話一本で一日に何千万円と‘稼げる’「ローリスク・ハイリターン」のオイシイ仕事、いくら警察が検挙しても、次々と別の集団が登場し、いたちごっこが続いているからです。

そして、グループはリーダー格の下に指示役、騙し役、出し子、受け子、見張り役とピラミッド型に組織され、騙し方も日々巧妙になっています。

番組でも放送しましたが、実際にかかってきた犯人からの電話の音声を改めてお聞き下さい。
「劇場型」と呼ばれる手法で、息子役のほか、上司役、駅の職員役、警察官役といった人物が入れ代わり登場しては、被害者を追い込んでいきます。

↓ 犯人からの電話の音声を聞くにはここをクリック!

~犯行拠点アジトの実態~

犯行拠点であるアジトの多くは、駅から徒歩10分以内の賃貸マンションや雑居ビルの一室です。ビルの中層階(4~9階)のカド部屋や「1フロア1室」といった場所に‘オフィス’を構えています。
ドア付近には監視カメラや人感センサーを独自に取り付けていて、室内のカメラで、人の出入りをチェックしています。
室内に入ると、窓には目張りがされ、壁はホームセンターなどで購入した防音シートで覆われています。
室内の声が外に漏れないように…。
テーブルには携帯電話と名簿が整然と並べられ、壁際には一日の‘売り上げ目標’が書かれたホワイトボードがあります。

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写真提供:産経新聞社

驚くことに、松岡修造さんの「格言」が大きな文字で壁に張られていて、皮肉にも、その言葉に鼓舞されながら、彼らは一日に何百件と電話を掛け続けています。

警察の突入に備えて、瞬時に証拠隠滅を図る手段も施されています。
バケツに入った水は、水溶紙で作られた名簿を一瞬で溶かすために使われます。
数台の電子レンジは、携帯電話をチンして、通話履歴を消去するために使われます。
大きな鍋は、名簿などの書類を焼却するために使われます。
その際、火災報知機は鳴らないようガムテープでグルグル巻きにされています。

こうしたアジトでスーツ姿のサラリーマン風の男達は卑劣な詐欺を繰り返しています。

よく「騙されるほうも悪い」といった声を耳にします。被害者にも落ち度があると…。
何百万という大金を盗られて、被害者が周囲から浴びせられる言葉は「同情」よりも、こうした声のほうが多いと聞きます。
そんな虚しい思いを家族にさせたくない…。
周囲の人のそういう思いが強くなれば、この犯罪は防げるのではないでしょうか。

ニッポン放送報道部記者 宮崎裕子